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【蒼空のフロンティア秋祭】秋のSSシナリオ

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【蒼空のフロンティア秋祭】秋のSSシナリオ
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リアクション

第5章 帰還、そして……

「一時はどうなることかと思ったよ」

「なーなーなー」

 ミケを撫でながら、るるが、ほっと息をつく。

 
 あの後――

 ルースとナナがドラゴンを倒すと、未沙の上に何かが振ってきた。
 それは未沙のトレジャーセンスに反応していた。

(きっとこれが秘宝だよ!)
 
 遠のく意識の中、未沙が必死でつかみ取ったそれは、

試練を乗り越えここまでやってきたお前達の友情こそが(以下略)

 と書かれた紙だった。

 未沙は、紙をビリビリに破った。

 
 気がついたとき、一行は遺跡の外に出ていた。
 体も各々、自分のものに戻っていた。

 るるはたった今、『ナーシング』で『悪疫のフラワシ』による皆の病気を治療し終えたところだ。
 ちなみに、運動やら冷や汗やらのおかげでこの時のるるの体重は3キロ減っていたが、
 オットーの体から自分の体に戻ったら痩せすぎている気がして、結局すぐに3キロリバウンドした。

 そして、あの夫婦は。

「ナナ、オレはナナがどんな姿になってもナナを愛しています。
 でも、やっぱりありのままのナナが一番美しい!」

「ルースさん! ナナも同じ気持ちなのです!
 ちゃんと元の体に戻ったか、ルースさんの手で確かめてください」

「ええ、隅々まで調べさせてもらいますよ!」

 熱い抱擁を交わし、そのまま大人の時間へと突入していた。

「くぅ……ナナ様……」

「いいなー、パパ。あたしもナナさん触りた〜い」

 その様子を、逢は羨ましそうに、未沙はうずうずしながらも、どこか温かく見守っていた。

 しかし、ここに納得できない男が一人。

「不完全燃焼だ!
 対してエロいこともできなかったし、頼れるアニキ系キャラにもなりきれなかったしよぉ〜。
 喰らえ、リア充『破壊工作』! 見せつけやがって!」

 光一郎は、ふざけてルースとナナに体当たりをした。

 がっちり抱き合った二人はそのまま地面を転がり、

「ナナ、ナナ……! ゴブッ」

「ああ、ルースさん、ルースさん……! ゴブッ」

 再び遺跡の中へと入っていった。
 遺跡の入り口はがっちりと閉ざされる。 

「やべ……不吉な声聞こえたんだけど」

「それがしは知らんぞ。さっさと服の汚れを落とさなくては」

 青くなる光一郎を尻目にオットーは帰り支度を始め、

「ま、あの二人なら平気なんじゃなーい」

 アルジャンヌは呑気にそんなことを言った。

【終わり】