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マジカルノーカ!

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<part4 収穫祭>


 太陽が西の空に傾き、穏やかな山吹色の光が世界を包んでいる。
 巨大ミミズが打ち倒されてから獣たちの襲撃はぱったりとやんでいた。あのミミズが周辺のヌシだったのかもしれない。
 そして、畑には誰も見たことのない作物が豊かに実っていた。まさに収穫の季節。今は春なのだけれど。
「ど、どうしようかしら、あれ……」
 イリスは自分の創り出した作物から何十メートルも離れ、恐れをなしていた。
「凄いことになっていますね……」
 貴仁は『それ』を見上げる。
 イリスがハエトリグサとカボチャを合成した種から育ったのだが、なにをどう間違ったのか、そのハエトリカボチャが荒れ狂っているのだ。
 高さにして三階建ての家ほど。空中に伸びた茎の先にぶら下がった幾つもの実が、ガチガチと歯を噛み鳴らし、獲物を求めている。
 さっきも不用意に近づいた者が一人呑み込まれたばかりだ。もはや被造物(creature)というよりカタカナ語のクリーチャーだ。
「あう……身の危険を感じる……」
 郁乃も自分の創造物に近づくのを躊躇していた。
 彼女の作品はドリアンとラフレシアの合の子。ラフレシアの花の中央から茎が伸び、ドリアンの実がたわわに実っていた。
 それはいいのだが、そこから発せられる臭いがやばい。離れていても鼻どころか肺まで腐りそうになってくる悪臭。紫色の濃霧が立ち込めている。もはや最臭兵器だった。
「だからやめておけば良かったんですよ。もうあれは諦めましょう。処理班を呼ばないと」
 ため息をつくマビノギオン。
「諦めないよ! せっかく作ったんだからぁ! これだけ臭いがきつかったら、さいっこうに美味しいはずだよ! なにがなんでも収穫して食べるの!」
 郁乃は濃霧地帯に突入した。が、十秒と経たずにぶっ倒れる。
「まったくもう……」
 マビノギオンは息を止めて郁乃を助けに駆け寄った。
「美味しいはず……なんだからぁ……」
 郁乃はマビノギオンに引っ張られながら、弱々しくつぶやいた。
 それを見ていたイリスは覚悟を決める。自分も負けてはいられないのだ。最後まで責任を持たないと。
「カボチャが私に逆らおうなんて、百年早いのよーっ!」
 イリスはときの声を上げ、杖を構えて作物に突進した。

 貴仁が打ち上げ花火と大根から合成した種は、健やかに育っていた。緑の葉っぱが繁り、白い根っこ部分の上端が土から顔を覗かせている。
「うーん、見た感じ普通の大根ですけどね……。失敗、でしょうか?」
 貴仁が首をひねりながら大根の葉っぱを掴んだ、そのとき。
 大根が発射された。根の底から炎を噴き出し、土から勢いよく飛び出し、空に出発する。葉っぱを握っていた貴仁も数メートル引きずり上げられ、慌てて手を離した。
 次々と発射される大根。上空に昇るや、ぱあんと音を立てて弾ける。大根のかけらが畑に降り注ぐ。
「せ、成功ですかね……?」
 野菜としてはだいぶ間違っていたが、とりあえず花火としては間違っていなかった。


 グラルダたちがカロリーメギドとサボテンから合成した作物は、基本的にサボテンの形に育っていた。ただし、トゲの代わりにカロリーメギドが無数に生えている。
「素晴らしいわ! これぞ理想の植物よ!」
 グラルダは大喜びでカロリーメギドを引き抜いては、カリカリかじる。
「……」
 無言で『カロリーメギドサボテン』をグラルダの顔に近づけるシィシャ。
「その行為にはどういう意味があるのよ!? 説明しなさいよ!?」
「……」
 シィシャはなにも答えなかった。


 終夏とニコラは、トマトと燃える水を合成した作物の前にしゃがみ込んでいた。
 葉っぱの形や匂いは普通のトマトだが、実の色は何倍も鮮烈な赤。
「最初はなにができるかと冷や冷やしたけど、美味しそうじゃない」
「そうだな。これなら十分に食用として通用するだろう」
 二人は赤い実をちぎってザルに集めていった。
「ちょっと味見してみるか」
 ニコラが実を口に運び、歯を突き立てた。
 途端、皮の裂けたところから炎が噴き出す。
「おぉ!?」
 ニコラはとっさに実を放り捨てた。対応が早かったお陰で、幸いにも火傷はしていない。
「ふむ、元が燃える水だけに、中の液が空気に触れると燃え出すということか。だったら口に丸ごと入れて食べれば、ちゃんと食用になるな」
「ならないよ! そんな食事ドキドキすぎるよ!」
 終夏は肝を潰して叫ぶ。
「この食品は発火しますのでお気をつけください、と注意書きをしておけばいいだろう」
「誰も買わないよ!」
 燃料か武器としては優秀そうだった。


 桜、牡丹、梅、ツツジ。畑の真ん中で木々に花が咲き誇っていた。花からは洋菓子のバターと砂糖の匂いが漂っている。
 未散は肩から袋をつるし、木によじ登って花を収穫していく。
「う……ん。美味しい!」
 味見してみて歓声を上げる。桜の花はクッキーの味になっていた。
「ねーねー、未散! 来て来て!」
 みくるが木の下から手招きする。未散は木から下りた。
「んー? なんだ?」
「こっちこっち!」
 みくるは未散の手を引いて連れて行く。
 着いた先には、薔薇の茂みがあった。茎の先に未散ちゃん人形がぶら下がり、その頭に綺麗な青い薔薇が咲いている。
「おー! いつの間にこんなの作ったんだ?」
「えへへー。みくるの一番好きな青い薔薇と、一番好きな未散の人形を合わせてみたのー」
 天使のように微笑むみくる。
 その様子があまりに愛くるしくて、未散は思わずみくるを抱きすくめた。


「……よっと」
 ロレンツォが自作の野菜を土から引っこ抜いた。
 根っこは人参とゴボウ。葉の先端はレタス、中間はキャベツ、根元は白菜。キュウリやナスなどの実もなっている、全部乗せな野菜だった。
「結構予定通りにできました」
 アリアンナはそばで中腰になり、頬杖を突いて見守っている。
「良かったわねー」
「はい。これもアリアンナが守ってくれたお陰です」
 ロレンツォは眩しい笑顔を見せた。


 上園家のトラックが停まっている原っぱの横には、料理をするための即席コーナーができていた。
 学校で使うような長い机が並べられ、包丁や鍋、コンロなどの調理に必要な道具も用意されている。
 ベアトリーチェは白菜と唐辛子から合成した野菜を包丁で少し切り、そのままかじってみた。
「ん。程良い辛さです。これならキムチとして使えそうですね」
「あー! つまみ食いしてる! ずるいんだー!」
 美羽が文句を言う。
「これは味見ですよ。すぐにできますから、待っててくださいね」
 ベアトリーチェは合成野菜を刻み始めた。


「さぁーて、本格インドカレーを作っちゃうですぅ!」
 気合を入れるサオリのまな板には、茶色い果実が積まれていた。サオリが育てた『カレーの木』からもいできた物である。
 サオリは果実をミキサーに入れ、スイッチをオンにする。ガガガッと音がして果実が粉々にされると、ミキサーの蓋を開けた。もうそれだけで、絶妙なカレールーの芳香が立ち上ってくる。
 都は自作の『福神漬け草』をまな板で刻んだ。収穫したばかりなのに既に濃い色がついていて、すえた匂いまでする。かじってみると、ちゃんと福神漬けの味がした。
「世の中の植物がみんなこんなだったら、楽なんですが」
「ですねぇ。でも料理屋さんが路頭に迷っちゃいそうですぅ」
 サオリは困ったように笑った。
「農家に転職するという手もありますよ」
 秀人は言いながら、育てた『ラッシー大根』をミキサーで液状にする。ザルに濡れ布巾を敷いて、どろどろの液体を濾過すると、カルピスのような白い液体だけが残った。
「後は……、肝心の具が要りますね。肉はさっきの戦いで調達できましたが、野菜が……」
「ですぅ。どなたかー、使ってもいい野菜ある人いないですかぁー?」
 サオリは手の平をメガフォンにして周囲に呼ばわった。
 すると、アランが手を挙げて歩み寄ってくる。
「これをお願いします」
 カボチャと大豆から合成した『大豆カボチャ』をサオリに差し出す。
「これも頼む。料理は苦手なのでな」
 アーサーがレンコンとジャガイモから合成した『レンコンイモ』をまな板の脇に置いた。
「ありがとうございますぅー。大事に使わせてもらいますぅ!」
 喜ぶサオリ。
「どうぞ。三十品目がいっぺんに取れる野菜ですよ」
 ロレンツォがミックス野菜の入ったカゴを長机にどんと置く。
「わー。頑張ってたくさん作らなきゃですぅ!」
 改めて意欲の燃えるサオリだった。


 氷藍の使っている長机には、チョコレート味のシイタケや、キャンディみたいなブドウ、キャラメル味のタケノコなどが並んでいた。氷藍が合成した作物だ。
 それらに加え、厚意の皆さんからもらってきた材料などもフル活用して、氷藍は今まさに料理を始めんとしていた。
「ケーキ作るぞー! お菓子系の植物をてんこ盛りにして……あ、そうだ! 福神漬け草とキムチ草ってのも入れるぞ!」
「甘い料理に辛い素材を入れるような無法はやめてもらえませぬか?」
 小十朗が渋い顔をする。
「甘い物と辛い物を入れたら、両方の味を楽しめてお得じゃないか!」
「どっちも楽しめなくなるような気がいたしますが……」
 そんな忠告にも構わず、氷藍は小麦粉にカレー粉を混ぜてケーキ生地を作り始めた。


「カムイ、キャーッチ!」
「はい!」
 レキは木の枝によじ登ってモリモリの実をもぎ、木の下のカムイに投げた。カムイは受け取ったモリモリの実をカゴに集めていく。
 それが終わると、今度は『練乳苺』の収穫をした。形は苺そっくりなのだが、練乳がかかったように実の表面に白いまだら模様がある。
 二人はモリモリの実と練乳苺を料理コーナーへと運んでいった。
 レキは朗らかに笑う。
「踊ったお陰で美味しそうにできたね!」
「踊りのお陰なんですか?」
 カムイは首を傾げた。
 料理コーナーに到着すると、レキは大声で呼ばわった。
「お菓子向きの材料があるんだけど、誰かお菓子作ってくれる人いないかなー!?」
「俺に任せろ!」
 氷藍がすぐさま申し出た。
 氷藍のボウルの中身を見たカムイはぞぞっとする。声を潜めてレキに話す。
「あの人には任せない方がいいと思います……」
「んー、そだねっ。ボクのまで紫色の料理にされちゃうのは困るかもー!」
 レキは小声にもならず、あっけらかんと言い放った。もう一度募集をかけてみる。
「誰か料理が得意な人いない?」
「クレープで良ければ、ついでに焼くぞ?」
 ダリルがまな板から目を上げた。
「うんっ、お願い!」
 レキは自分の材料をダリルに託した。


 畑の中に小型飛空艇が停まっていた。しかし、その最後部にはツルが繋がり、スイカの苗から生え出ている。これは、ルカルカが小型飛空艇ヴォルケーノとスイカから創り出した、『緋王』なのである。
 淵が信じられないといったふうの眼差しで緋王を眺める。
「……まさかできるとは思わなかったぞ。これは食せるのか? それとも乗られるのか?」
「やってみれば分かるよ! ポチッとな!」
 ルカルカがスターターの位置にある突起を押した。
 頼もしい始動音。緋王が痙攣しながら宙に浮き上がる。
 ルカルカが手を叩く。
「おー! とりあえず乗れはするみたいだねっ!」
「まことか……」
 淵は目を見張った。
 と緋王がやにわに方向を変えた。そして急加速し、ばびゅんと飛び去る。夕焼けの向こうへ、まっしぐらに。
「……ほえ? 逃げられた? まぁいっか! 実験は成功だし!」
 さして気にせず笑い飛ばすルカルカ。
「良くないであろう! あれはミサイルを積んでおる! 気分でどこかの都市を爆撃されたらどうするのだ!」
 淵は一人追いかける。
 カルキノスが小さく嘆息した。
「ほれ見ろ。生き物を勝手にいじくるから、そういうことになんだぜ」
「失敗も成功もあるんだよ! これ食べてみて! ルカの特製チョコレートローズ! こっちはいけるよ!」
 ルカルカは半ば強引に、チョコレート色をした薔薇の花をカルキノスの口に押しつけた。
 仕方なくカルキノスは受け取って賞味する。濃厚なチョコの味。薔薇の香りが鼻に快い。
「……む? うめぇじゃねーか」
「でしょー!」
「これは……アリだな。次は俺も試してみっか」
 態度を軟化させたカルキノスだった。
 しばらくして、淵が戻ってきた。なんか全身ボロボロ。髪の毛はパンチパーマに焦げ、煙まで上がっている。
「大丈夫にゃ!? どうしたにゃ!?」
 クマラが目を丸くした。
「激しい戦いだった……」
 淵はつぶやくと、自分の作物の収穫に取りかかる。お酒の匂いがするブドウや、腕一抱えほどもあるザクロだ。
 リリアはエリスに借りてきた椅子に腰かけ、優雅にエースの作業を眺めている。
「私の『タルトの実』も収穫お願いね。一つずつ綺麗に紙にくるんでね」
「頑張れエース! 負けるにゃー!」
 クマラは力の限り応援している。
「……君たち、基本的に応援しかしてないよね?」
 エースは頬をひくっとさせつつも、リリアの『タルトの実』をもいでいく。サクランボや杏の木にタルトが鈴なりになっているという、なんとも胸の躍る光景だ。
 収穫を終えると、エースやルカルカたちは料理コーナーに向かった。
 先に来て調理をしていたダリルがエースを一瞥する。
「来たか。遅かったな」
「三人分の仕事があったものでね」
 エースは自分の合成した食用花でサラダをこしらえる。
 ダリルはチョコレートローズを花瓶に生け、酒ブドウをフルーツボゥルに盛った。クレープをどんどん焼いて、それらの具材やレキの『モリモリの実』や『練乳苺』を挟んでいく。食欲をそそる芳香が周囲に満ちた。


 アキラがお菓子の家とカボチャから合成した種は、一つ一つが一軒家ほどもあるカボチャハウスに成長していた。ジャック・オー・ランタンのように愛敬溢れる顔で、中にはしっかりとスペースがある。
 アキラはメイドたちと一緒に、カボチャハウスの中にテーブルや椅子を運び込んでいた。ここで宴会をしようという計画である。
「ねーねー! このおうち何個かもらっていい? もらうねっ! だってかわいいもーん!」
 エリスは大はしゃぎで周りを駆け回っている。邪魔くさいことこのうえないが、メイドたちはたしなめもせず微苦笑していた。
「なー、エリス殿。遊んでないで手伝ってくれよー」
 アキラが苦言を呈すると、メイドの一人が生真面目な顔で告げる。
「それは不可能でございます。お嬢様は生まれてこの方、ビーカーより重い物をお持ちになったことがないのですから」
「学生鞄とかは!?」
「専属の鞄持ちメイドがついております」
「それはよっぽどですね……」
 重い物を持ったら骨がぺきんと逝ってしまうのだろうか。この年で骨粗鬆症とは不憫な。アキラは同情した。


 カボチャハウスのテーブルに次々と料理が並んでいく。
 本格インドカレーセット。豚キムチ。クレープ。食用花サラダ。フルーツボゥル。これらは作物の加工品だ。
 チョコシイタケ、キャンディブドウ、キャラメルタケノコ。タルトの実などなど。これらはお菓子から作った魔法作物。
 氷藍のごちゃ混ぜケーキ。これは料理と呼んでいいかどうか非常に疑問がある。ケーキなのに表面がぼこぼこ泡立ち続けているし、時々中から悲鳴が聞こえてくるのだ。
 契約者たちはみんな恐怖し、ごちゃ混ぜケーキから離れた席に座っていく。
 まあそれはともかく、他は美味しそうな料理ばかりだった。契約者たちのほとんどが席に就くと、エースがカモミールティーを皆にいれて回る。
「どうぞ。疲れたときにはハーブティーだよ」
 とても雅な物腰で、超高級執事とでも言うべき雰囲気だ。
 アーサーはサオリの作ってくれた本格インドカレーをスプーンで口に運ぶ。カボチャの出来が気になっていたが、これはなかなか。濃厚な味わいで弾力性も上がっている。
「美味しいですね。アーサーのレンコンイモも歯ごたえがあって……」
「うむ。かような野菜、初めて口にしたぞ」
 アーサーは満足げにレンコンイモの食感を楽しんだ。
「そんなに美味しいのー?」
 エリスは期待に満ち溢れて、カレーをぱくりと食べた。
 途端、口を総攻撃する激痛に跳び上がる。
「きゃー! きゃー! 痛い痛い痛い痛い!」
 泣きながら駆け回るエリス。
「す、すみません! これを飲むといいですぅ!」
 サオリがラッシーをエリスに手渡した。
 エリスはラッシーをごくごくと飲み干し、ようやく人心地ついて椅子に座り直す。お子様なエリスに本格インドカレーは刺激が強すぎたのだ。
 セレンフィリティが合成したのは、メロンと雪だるまだった。雪だるまの形をしたメロンで、中にシャーベットが詰まっている。
 セレアナのはサヤエンドウとマープルチョコの合の子だ。サヤエンドウの鞘の中にマープルチョコが並んでいる。
「はい、セレアナ。あーん」
 セレンフィリティがスプーンで一さじシャーベットをすくい、セレアナの口に近づけた。
 セレアナが眉をひそめる。
「恥ずかしい子ね。そういうことは人の少ないところでやりなさい」
「いいじゃない。どうせ誰も見てないわよ」
 セレンフィリティはセレアナの開いた口に、えいっとシャーベットを投げ込んだ。
 そしてガン見しているのが一人。エリスだ。口をぽかんと開け、憧れの眼差しでセレアナたちの様子を眺めている。恋愛なんてまったく興味はないが、こういう甘々なお姉さんカップルはちょっと羨ましかった。
「なーなー、エリスたん! このゼリートマト美味しーよ! 食べてにゃ!」
 クマラが熱心に勧めてくる。
「う、うん」
 エリスは我に返り、カラフルなミニトマトを一つくわえた。外側はトマトなのに、中はゼリー。ぷるるんとしていて甘酸っぱい。
「美味しーい♪」
「でしょでしょ! オイラたち渾身の作物だからにゃ!」
 胸を張るクマラ。
「たち……?」
 作物の世話を十割はやらされたエースが目を見開く。
「これも美味しいよ! まだ味見してないけど、きっと美味しいはずだよ!」
 エリスの隣に腰かけた美羽が、作物の盛られた皿をエリスに寄せる。プリンマンゴー、大福苺、キャンディブドウだ。
「ありがとー!」
 エリスは次から次へとお菓子な果物を頬張った。甘い物ならいくら食べても飽きないのだ。
 カボチャハウスの外では、アキラの育てた打ち上げ桜が花びらを華やかに打ち上げていた。
 万華鏡サボテンは幾何学模様の光を辺りに回転させている。
 宴会はまだまだ終わりそうにない。

担当マスターより

▼担当マスター

天乃聖樹

▼マスターコメント

こんばんは、もうすぐゴールデンウィークがやって来ますね。
しかし特に遊びに行く予定もないゲームマスターの天乃聖樹です。
シナリオへのご参加ありがとうございました。


結果について

モンスターの撃退に十分な人員が割かれ、畑の作物は無事守り通されました。
いろいろと不思議な合成植物を考えていらっしゃるアクションがあり、読んでいて面白かったです。


それでは、またなにかのシナリオでご一緒できれば幸いです。