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婚活卯月祭、開催中!!

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婚活卯月祭、開催中!!
婚活卯月祭、開催中!! 婚活卯月祭、開催中!!

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 そのすぐ近くには、匿名 某(とくな・なにがし)結崎 綾耶(ゆうざき・あや)がレジャーシートを広げて座っていた。綾耶が朝から早起きして作ってきた、重箱ニつ分程度の量の特製弁当もゆっくりと食べ終えて、二人は一望できる景色を堪能していた。
「……やっぱり作りすぎでしたね。ごめんなさい、つい」
「いや、美味しかったから食べられたよ。美味しい弁当作ってくれてありがとな」
 某の言葉に、ほっとしたように綾耶は微笑んだ。
「――綾耶、ニルヴァーナでした約束覚えてるかな?」
 沈黙を裂くように、某が切り出した。
「ニルヴァーナの問題とパラミタの崩壊は、あれからなんやかんやありながらも概ねどうにかなった……色々積まれた問題はまだまだ多いけどな」
「そうですね。パラミタの崩壊は防げてニルヴァーナも当初よりは住みやすい場所になったけど、それでも新しい問題とか脅威は現れてまだまだ油断できない状況が続いてますし」
 綾耶は、某が言わんとしていることは、既に分かっていた。某と綾耶は、ニルヴァーナの探索を終えてパラミタの崩壊も防げたら『家族』になろう、と約束をしていた。
「この6月のジューンブライドに約束を果たす事はできないかもしれない。それでも、俺は絶対に約束は果たしてみせるよ。そのためにも動くつもりだ……ちょうどまた新しく厄介事が舞い込んでるみたいだしな」
 某は、綾耶の手を取った。
「だから、もう少しだけ待ってくれるか?」
「――待ちません」
「えっ……?」
 意外な言葉に、某は綾耶を見つめる。
「私も、一緒に動くつもりですから! 一緒ならそれだけ早く終わらせることだってできますよね」
 そんな力強い言葉を紡ぐ綾耶を、某はじっと見つめた。
「綾耶……」
「今の問題全部なんとかしたその時こそ、本当に約束を果たしましょう!」
「……ありがとう。必ずだ」
 某は綾耶を腕の中に引き寄せると、抱きしめた。決意を表すように、強く強く……。