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水上公園祭典 華やかファッションショー

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水上公園祭典 華やかファッションショー

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 第 7 章 -フィナーレ-

 会場の四方から花火が上がり、色とりどりの光が空に舞う。
「きれーい! バンシー、あっちから見てみようよ」
「あ、待って下さいユーリ!」
 ステージ上から花火を見ていたモデル出演者達から離れ、観客席の中へ向かったユーリとバンシーにつられて、ネージュやディアーヌ、結衣奈と桃音も観客席のいたる所から花火を見ようとはしゃぎだす。
「子供は元気ですわねぇ、私はここからで充分ですわ」
 用意されたソファに座り、小夜子と舞香はまったりしている。そんな出演者に詩穂がティータイムを披露する。
「皆さんお疲れ様でした! せっかくなので詩穂がティータイムを用意したよ、どうぞ〜」
「あ、嬉しいぞ詩穂殿! 喉渇いていたのだ」
「いか焼きにフライドポテトにあれもこれもって食べてればそりゃ、喉渇くでしょう……」
 ティータイムに飛びついた淵に呆れ気味のルカルカと、露店巡りに付き合っていた静香も苦笑いしながらティータイムにする。現れた静香に過剰反応してしまったのか、和輝はステージ席から遠ざかるように隅へ移動した。正体がバレないようにと、未だ女装のままなので静香と対面するのは避けたい彼である。
「あなた、そんなに怖がらなくても静香さんだって取って食べるような事はしませんですよぅ?」
「怖がっているんじゃないんだが……」
 花火に背を向けてしまっている和輝は再び頭を抱えてしまうのだった。そんな夫婦にもう一組の夫婦も加わった。
「ま……まあまあ、和輝君。無事にショーも終えたんだし」
「そうですよねぇ、何ならあちき達のように熱いベーゼを……」
「あのな……」
 レティシアの言葉を遮った和輝は、ため息をつくと3人の方へ顔を向ける。
「大体、嫌な予感はしていたのにノコノコ出場してしまったんだから俺の不覚でもあるかもな」
 妻と知人には弱い――そんな一面を垣間見せたのかもしれない彼でした。

 セレンフィリティとセレアナはいつもの通り、水着姿とレオタード姿に着替えていた。詩穂が用意した紅茶を飲みつつ、上がる花火をのんびり見物している。
「セレアナの魔法少女……誰か撮ってないかな」
「カメラ小僧が結構いたわね、そういえば……というか、何故私なの」
「あ、それなら百合園の後輩達が撮ってるかもしれないな」
 2人の会話に後ろから声をかけるシリウスとリーブラにセレンフィリティの瞳がキラリと光る。
「何人か、はりきっている子達がいましたから……お2人の可憐な姿にシャッターを押した子もいると思いますわ」
 リーブラが柔らかく微笑んで答えるとそのセリフに反応したのか、ローズや摩耶、クリームヒルトも飛びついてくる。
「私も欲しい……! 写真を見せるのは結構勇気がいるけれど、でも見てほしい人がいるし」
 ローズがごにょごにょと言いよどむ横でクリームヒルトが摩耶を抱き寄せながら続ける。
「あ、私も欲しいのよね。どうせなら、この子と熱〜いキスをかわしてるところで。勿論、穎と翔月の分も」
 照れながらも嬉しそうにする摩耶とクリームヒルトに先ほどの光景を思い出したのか、その場にいる全員の頬が何となく赤くなる。そんな会話を聞きながら、さゆみとアデリーヌも貰ってこようとするのだった。

 ファッションショー会場内にある医務室では、後頭部に小道具がヒットして昏倒したリョージュが横になっている。傍らには忍と色花が彼を診ていた。
「……じゃあ、あの小道具を投げつけたのってやっぱり」
「はい……私です」
 さすがに申し訳ないのか、忍は頬に片手を当てながらまだ目を回しているリョージュの額を冷やしつつ謝る。
「……取り敢えず起きてから謝った方がいいかもしれません。でも彼ならあまり怒らない気がします。ええと……何となくですけれど」
 未だ目を覚ます気配のないリョージュを見ながら少しの沈黙が流れる。その沈黙を破るように色花が忍に駄菓子を差し出した。
「色花さん……?」
「買っておいた駄菓子なんです、彼が起きるまで一緒に食べませんか」
 口元に人差し指を立てながら「内緒」と言いつつ、色花が差し出した駄菓子を1つ取ると、少女2人花火の音を聞きながらお菓子を摘むのでした。


 ◇   ◇   ◇


 水上公園で行われたファッションショーの祭典は成功し、静香とラズィーヤもホッと肩の力を抜いていた。その校長室では、協力してくれたモデル、司会進行と実況をしてくれた契約者達への労いの礼をどうしようかと思案している2人の姿があったのでした。

担当マスターより

▼担当マスター

小湊たまご

▼マスターコメント

初めましての皆様、再びお目にかかれた皆様ご参加頂きありがとうございます。
第4作目「水上公園祭典 華やかファッションショー」をお目通し頂きありがとうございます。
出来るだけ皆様のアクションに添えられるよう心がけましたが全てはやはり叶わず、見送らせて頂いたアクションもありました。でも、せっかくのファッションショーなので、『可愛くカッコ良く素敵に』を意識させて頂きました。

また一部、リアクションに予定外な出演の部分(小湊NPC)がありました事はお詫び致します。

この度はご参加ありがとうございました。
蒼空のフロンティアも残り僅かな時間となりましたが、最後までPC様の人生を書いていきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。