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【2022クリスマス】聖なる時に

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第18章 同じ場所で

 クリスマスの百合園の一室。
 去年と同じ場所で冬山 小夜子(ふゆやま・さよこ)泉 美緒(いずみ・みお)は過ごしていた。
「はあう……気持がいいですわ……」
 美緒がうっとりした声を上げる。
 ベッドに座った状態の美緒の背を、小夜子がマッサージしてあげているのだ。
「あ……ふう……楽になりますわ」
「ふふ、それは良かったです。美緒、少し引き締まってきましたわね」
「そうですか?」
「ええでも、逞しくなったのとは違って……余計に女性らしく、なってきたといいますか」
 可愛らしさの中に、色っぽさもさらに出て来たなと、小夜子は美緒の背を、くびれたウエストを眺めながら思う。
(スタイルいいなぁ)
 そう思いながら眺めていた小夜子だけれど。
「小夜子……?」
 ふと、気づけば。
 マッサージしていた手を彼女の前に回して。
 隣に腰かけて、そっと抱き寄せていた。

 美緒もまた、小夜子を優しく抱きしめ返す。
「外は寒いけれど、ここは温かいですわ……」
「暖房、強くしすぎたかもしれませんわね」
「そう、自然と温まってしまいますから」
 言って、小夜子は美緒に口づけをした。
 優しく――濃厚に。
「……ん……小夜、子」
 甘いキスに、美緒は顔を赤らめて、責めるように小夜子を見た。
「ダメ、でした?」
「いえ」
 頬を染めて赤くなっている美緒に、小夜子は甘えるように抱き着く。
「頼り切るのは良くないかもしれないけど……こういう時は」
「はい、小夜子はいつも頑張ってますから。わたくしの胸で、ゆっくりしてください」
 柔らかな胸の中に、美緒は小夜子を誘って。
 優しく包み込み、愛しげに彼女の背を撫でた。