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空賊よ、風と踊れ-ヨサークサイド-(第2回/全3回)

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空賊よ、風と踊れ-ヨサークサイド-(第2回/全3回)

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chapter.5 夜宴2・熱情の部 


 ヨサークや船員たちの酒が良い具合に進んだ頃、東條 カガチ(とうじょう・かがち)ラルク・クローディス(らるく・くろーでぃす)ロア・ワイルドマン(ろあ・わいるどまん)の3人はヨサークの周りに集まり一緒に酒を飲んでいた。ちなみにこの中で20歳を超えているのはロアだけだったが、カガチもラルクもパッと見余裕でロアより老けているので誰も注意しようとはしなかった。というか、あまりにこのメンツがむさ苦しすぎて誰も近付こうとしなかった。
「いやあ、空賊って言うからこないだ会った豚みたいなヤツを想像してたけど、案外いい男だねぇ」
 酒を飲み交わしながら、自身が描いていたイメージと良い意味で違っていたことを伝えたカガチはさらに言葉を続けた。
「しかも女嫌いなんだって? 俺も女なんてクソくらえって思ってんだよ。まあ俺の場合は、モテないからそう思ってるだけなんだけどねえ。アンタはかっこいいから、モテないなんてことはないだろ? それなのに女嫌いなんて、まったく、男の中の男ってヤツだねえ」
 同調や卑下、称賛などあらゆる手法を駆使しヨサークの機嫌を取り仲良くなろうとするカガチ。彼はいっそもうセールスマンとかになったらいいと思う。
「おめえも女嫌いか! 話の分かるヤツもいるもんだな! よし、酒だ! 俺が注いでやっから入れもん出せ、ほら!」
 ヨサークが新しい酒を用意すると、カガチはそれを飲んでから話の続きを始めた。
「俺もさあ、男みたいな女に実験だの改造だの言われて、酷い目に遭ってんだ。ほんと、勘弁してよ、ってねえ」
 カガチのそんな言葉にヨサークは何かを思い出しかけたが、酒が入っていたので深く記憶を探るのは止めた。目の前の男は、女に酷い目に遭わされている。それだけ分かれば、ヨサークは充分だった。
「おめえはいいヤツだ。おめえ、入団はしねえのか?」
「入団はちょっとまだ考え中だけど、これも何かの縁だ、アンタの手伝いは存分にさせてもらうよ。初めて会った気がしないんでねえ」
 すっかり打ち解けたヨサークとカガチは、女の憎たらしさや恐ろしさから翌日の探索予定まで幅広く語っていた。そんなヨサークを見て、ロアが話しかける。
「しかし、災難だなヨサーク。女嫌いなのに、こんなに大勢の女と関わることになっちまってさ」
「ったく、その通りだ。しまいには入団を認めろとかほざくヤツまで出てきやがるし。女ってのは自分じゃ何もしねえ癖に、他人にあれこれ要求するヤツばっかりだ。おめえらもそんな経験あんだろ? 面白い人が好きとか言っときながら、話題を提供したり話を盛り上げたりすることを全部男任せにしてる偉そうな女が。そもそもヤツら、男には色々求めてくる割に、自分には甘えんだ。まったく何様だっつうんだよ! 死ね! 女死ね! 何が自分へのご褒美だ、ふざけんじゃねえ! 自分が入る墓でも買ってろボケっ!」
 次第にエスカレートしていくヨサークを、ラルクは肩をバンバンと叩きながら慰めた。
「よし分かった、ヨサーク、立ちションしようぜ!」
 何が分かったのがよく分からないが、もしかしたらラルクなりにヨサークを励まそうとしたのかもしれない。
「へっ、おめえら、今夜の小便はちょっとだけしょっぺえぜ!」
 ヨサークは全員でやるのだと勝手に解釈し、カガチとロアも連れ出して焚き火から数歩離れた。ふたりは最初こそ一瞬戸惑いを覚えたが、男同士の付き合いだ、断る理由はどこにもないと下半身を脱ぎだした。そして彼らは、描いた。夜の闇に向かって黄金色の綺麗な放物線を描いた。他の生徒たちも近いところにいるのだが、そんなことはお構いなしだ。どうせ暗いので見えやしない。仮に見えたところで、何も恥じることはない! ヨサークは男同士で分かち合うことが出来た喜びで、より一層激しく放射した。
「おおおおおっ、まだまだこんなもんじゃ終わらせねえぜ!!」
 酒を飲んでいたせいもあるのだろう、ヨサークの勢いは半端なかった。カガチとラルク、ロアも負けじと粘りを見せるが、ここはヨサークが頭領の意地を見せた。
「……どうだ、これが俺だ! ヨサークだ!」
「やるねえ……やっぱりアンタ、男の中の男だぜえ」
「これで、ストレスは解消出来たか?」
 カガチとロアが倒れこみ、ヨサークの勇姿を称える。ラルクは満足そうに下半身をしまうと、ヨサークに言葉を投げかけた。
「もし空賊狩りが来たら俺が引きつけとくからよ! 安心して捜索してくれ! そして、無事帰ってこれたら、俺も空賊団に入れてくれよな!」
 大きく手を振り、そのままラルクは立ち去った。
「へっ……おめえはもう、立派な団員だぜ……!」
 ヨサークが離れていくラルクの背中に、そう告げた。
 ある程度やりたい放題やった反動からか、その後ヨサークたちは割と穏やかに酒を飲み交わしていた。
「まだストレスが残ってるなら、愚痴くらい聞くぜ」
 そう言ったロアに、ヨサークはしんみりと語り始めた。
「知っての通り、俺は元々農家だったんだ。当時は貧しいながらも一生懸命生活してた。女なんかと付き合ってたりもしたもんだ。だがよお、女には裏切られ、貧しさからは抜け出せず、世の中の厳しさってもんを存分に味わったもんだ」
 話をしているうちに、ヨサークはさらに酒を口に持っていき、切々と言葉を紡いでいった。
「いくら俺らが頑張って畑を耕しても、結局は上の権力者に全部持ってかれちまうんだ。権力って力の前では、俺なんざちっぽけな農民でしかなかったってことだ。俺は複雑な頭をしてねえからよ、思ったぜ。権力があれば、何でも出来るんだってな。おめえら、ユーフォリアって知ってっか?」
 言葉くらいは、といった感じで頷くカガチとロア。
「アレを手に入れれば、この空で最も権力を持つ者として認められんだ。速さとか大金とか、そんなもんはそこまで大事じゃねえ。俺が欲しいのは権力、そして楽しく飛べる空だけだ」
「楽しく飛べる……空?」
「数年前ユーフォリア実存の噂が流れ出して以来、タシガン空峡は色んな空賊がそれを狙ってギスギスと争い合ってやがる。俺が望んでんのは、そんなんじゃねえ。もっと前みてえに、自由に楽しく馬鹿し合える場所だったはずなんだ、あの空は」
 酒瓶をどん、と置くと、ヨサークは喋り過ぎた、といった様子で立ち上がり、やや強引に話をしめた。
「つまり、俺は権力が欲しいんだよ。それ以上でも以下でもねえ」
「……」
 黙ったままのカガチとロアの視線を受けながら、立ち去ろうとするヨサーク。そこに、一部始終を聞いていた呼雪がやって来た。
「ユーフォリアがどんなにすごいものかと思っていたが、そういうことだったんだな」
 呼雪は、ユーフォリアについてある仮説を立てていた。もし、ユーフォリアがただの秘宝ではなくて、もっと大きな何か……たとえば、女王器絡みのものだとしたら? そして、空賊狩りが狙っているものもそれだとしたならば。
 その仮説を進めた場合、ある最悪のケースが想定されてしまう。呼雪は念のため、それをヨサークに伝えることにした。
「ヨサーク……もしかしたらの話だが、とんでもなく強い女の一味もそのユーフォリアを狙っているかもしれない」
 例の空賊狩りもそこで繋がっているのかも、と付け加えた上で忠告をする呼雪。ヨサークはそれを聞くと、真っ直ぐな目で呼雪を見つめ、返事をした。
「女におくれを取る俺じゃねえ。女が何人来ようと、片っ端から俺が耕してやるよ」
 呼雪はヨサークのそんな言葉を聞くと、薄く笑って携帯を取り出した。
「ふ、そう答える気はしていた。ここからはさらに余計なお節介になるが、今この島に来ているであろう女義賊の方に、友人がいるらしくてな。今日手に入った情報をメールで送るようあらかじめ頼んでおいた。今それを読み上げるから、参考にするなり聞き流すなりしてくれればいい」
 そして、呼雪はその友人とやらから送られていたメールを読み上げる。それは、箇条書きで書かれたいくつかの情報だった。
「フリューネの親衛隊が結成された」
「親衛隊……? はっ、こっちは元から船員がいるっつうんだ」
「フリューネの弟子が増えた」
「へっ、こっちだって新しい団員が増えたぜ」
「ユーフォリアを探しているのは、一族の誇りのためらしい」
「何が一族だ、こっちは全農民のためだから俺の方がスケールがでけえぞ」
「フリューネの好きなタイプは、笑顔の素敵な人。なお、恋人は現在いないらしい」
「……あぁ? なんだそのいらねえ情報は」
「フリューネが串焼きを食べ、美味しいと言った」
「うっせえ、知るか!」
「カナという女が婚約発表をしていた」
「誰だそれ! クソどうでもいいっつうんだ!!」
「……こんなところだな」
 ほとんどが不必要な情報だったが、一応呼雪はそのままを読み上げた。
「要は、相手の戦力が大きくなってるってことだろ? 上等だ、広い畑ほど耕しがいがあるってもんだ」
 指をパキパキと言わせ、不敵に笑うヨサーク。と、呼雪が読み忘れていた一文を見つけ、言葉を付け足した。
「どうやら、あちらの方で壁画が見つかったらしい。「どうやら、あちらの方で壁画が見つかったらしい。女性らしきシルエットが雲に落とされている絵らしいが……」
「あ? 女の絵? 何だそれ……まあ、あんま俺には関係なさそうだ」
 ヨサークは呼雪の報告を聞き終えると、そのまま席を離れた。呼雪はそれを眺めてから、メールの返信をした。
『なあ……有益な情報以外は送ってこなくていいんだぞ』



 空き瓶を船にしまいに行き、再び外へ出たヨサークのところに鬼崎 洋兵(きざき・ようへい)が現れた。後ろにはパートナーのユーディット・ベルヴィル(ゆーでぃっと・べるう゛ぃる)もいる。
「なあヨサーク、突然で済まねぇが、相棒に農業を教えてやってくんないか?」
「……あ?」
 洋兵がぐい、とヨサークの前にユーディットを差し出す。ユーディットは恥ずかしいのを我慢し、頭を下げた。
「洋兵さんが働いてくれないので、家計が苦しいんです! 私のバイト代なんて微々たるものですし……もう残された道は、自給自足しかないんです! お願いします、私に農業を教えてください!」
 実年齢は分からないが、少なくとも外見上はお年頃の女の子が家計がどうの農業がどうのというのはきっと赤面してしまうような発言なのだろう。加えてパートナーはニートですとも言っているのだ。恥ずかしさマックスのユーディットはすっかり頬を赤くしている。
「なあ頼むぜヨサーク、おまんま食うためだ」
 じゃあ働いてくださいよ、というユーディットの心の声は聞こえるはずもなく、洋兵はあくまでヒモ精神を貫く覚悟だ。
「女に教えることはねえ。金が欲しかったらその体でせっせと小銭稼いでろ。それか死ね」
 無論、ヨサークが女の頼みごとを素直に聞くはずがなかった。しかし、ユーディットはめげずに食い下がる。
「……じゃあ、洋兵さんにやり方を教えてあげてください! 私は離れたところでそれを聞いていますから!」
「まあめんどくせぇが……オジサンも生活かかってるからな。指導頼むぜ! その方法なら問題ないだろ?」
 ヨサークは、農業の話をすること自体は嫌いではない。なので、彼らのその提案を受け入れることにした。
「よし、じゃあ女、おめえはもっと離れろ。可能な限り離れて、金輪際近付くんじゃねえ」
 ひどい言われようだが、生活のため素直に距離を置くユーディット。それを確認すると、ヨサークは洋兵に熱く語りだした。
「いいか、まずは農地を確保することからだ。今金がねえなら、どっかから土地を借りた方がいい。そのためには地域のネットワークが必要になってくる。そして土地を無事手に入れることが出来たら、どんな畑にしたいか構想を練っておいて、自分なりの畑を作るんだ。それには農作物の知識が必要だぞ。そもそも野菜ってのはな……」
 丁寧に、始め方から作物の育て方、地域住民との関わり方まで説明をするヨサーク。あらかた説明が終わると、洋兵はヨサークの手を握り、お礼を言った。
「ほー、農業も想像してたより面白そうだな! サンキュー、ヨサーク。教えてもらった礼に、何かあったら力になるぜ!」
 遠くでは、一生懸命メモを取っていたユーディットも頭を下げている。
「ヨサークさん、ためになりました! ありがとうございます!」
 大声で感謝を告げるユーディットを見て、洋兵は思った。
 話聞いてたら面白そうだけど、実際やってみたらめんどくせぇことも多いんだろうな。そういうのは全部あいつにやらせるか。
 洋兵がそんなことを考えているとは露知らず、ユーディットは笑顔で手を上げ、農業ライフへ向け意気込んでいた。
 そんな彼らのところへ、野営準備時に男よりも男らしい働きを見せていた和希が歩み寄ってきた。
「途中から話聞いてたけどよ、ヨサーク、やっぱお前の農業テクは一流みてえだな! そこは認めるぜ!」
「あ? おめえはさっきの男女じゃねえか。どんなに男らしく動いたっておめえは女だろうが! 女に言われなくても俺は一流だっつうんだ!」
 再度暴言を吐かれる和希だったが、めげることはなかった。
「俺は力仕事もやって男より役に立つことを示しただろ? だからヨサーク、お前も俺を認めろよな!」
「おめえが勝手にやったことだろうが! 誰が認めるかボケっ! そのまま力仕事続けて、疲労骨折しろクソ学ランが!」
「まだ男だの女だのでわめいてんのかよ! 俺はお前の農業テクには一目置いてんだ、それを今みたいに指導してくれたっていいじゃねーかよ!」
 パラ実イリヤ分校の生徒会会長として分校の復興作業に尽力している和希にとって、ヨサークの農業テクはぜひとも拝んでおきたい技能なのだった。しかしさっきと同じように、口喧嘩になってしまうふたり。そこにゆっくりと現れたのは、ヨサークのパートナー、アグリ・ハーヴェスター(あぐり・はーう゛ぇすたー)だった。アグリは無言で和希を手招きすると、船の中へと入っていった。ヨサークに代わって、わしが教えよう……とでも言わんばかりの行動だ。しばらくして和希は船から出てくると、アグリにお礼を言い、ヨサークのところに戻ってきた。
「アグリから色々話を聞けたから今回はこれでオッケーってことにしといてやるけど、今度こそ必ずお前に俺のこと認めさせてやるからな!」
 そう言い残し、和希は皆のところへ戻っていった。ちなみに船内でアグリは和希に農業の裏テク50選を教えていたのだが、彼の訛りがあまりに酷かったため、和希はそのほとんどを聞き取れなかったのだった。



 22時52分。
 程よい時間ということもあり、宴は終わりに近付いていた。食事の片付けをする者やまだ酒を飲み続けている者がいる中、佑也のパートナー、剣の花嫁であるアルマ・アレフ(あるま・あれふ)が男子の制服にサングラスという出で立ちでヨサークの前に現れた。胸にはサラシを巻きつけており、それなりに男装をしているつもりらしい。そしてアルマは、唐突に提案を始めた。
「オッス! 自分、蒼空学園で、応援団長やってるもんッス! 宴会もそろそろ終わりってことで、三三七拍子なんてどうッスか!」
 普段と口調も変えることで、さらに男だとアピールするアルマ。が、いくらサラシを巻いていても、その大きな胸は隠し切ることが出来なかった。
「おめえ……女じゃねえのか? 舐めてんのか?」
 あっさりとバレるアルマだったが、特にそれを気にしたり後悔したりしているわけではないようだった。それどころか、飄々とした態度でヨサークをからかい出した。
「あらら、女嫌いなのに、身体はよぉく見てるのね! やらしい子っ」
「あ? うっせえぞグラサン。芸能人気取りか? 空港で報道陣にでも囲まれてえのか、あぁ!?」
 ヨサークに乱暴なことを言われるアルマを、契約者の佑也は心配そうに見ていた。何か直接危害を加えられそうになったらいつでも飛びかかる準備は出来ていたが、とりあえず今のところは大丈夫なようだった。
「なーに、男の子はそのくらいスケベなくらいで丁度いいのよ! さてっ、そんなスケベなヨサークのために、応援しちゃおっかな!」
 そう言うと、アルマは再び体育会系キャラに戻り、腕を背中に回すと背筋を張り、皆に届くよう大きな声を出した。
「ヨサークの探索成功を願って、音頭を取ろうと思うッス! 誰か、一緒にやってほしいッス!」
 それを聞いて居ても立ってもいられず飛び出したのは、同じく男装していたカレンだった。カレンはパートナーのジュレールも無理矢理引っ張り出し、アルマと共に声を張り上げた。ジュレールはカレンを睨みつつも、仕方なく再び体育会系座敷わらしモードになって一緒に声を出していた。
「ヨサークの探索成功を願って、応援するッス!」
「するッス、するッス」
「ヨサークさん、頑張ってくんろ!」
「せえええのっ」
 そして3人は、声を合わせた。
「さんっ、さんっ、ななびょおおおおおし!!!」
 声と共に、ドンドンと足で音を鳴らして盛り上げるアルマたち。見ていた他の生徒もなんだか楽しそうだ、とノリ始めた。テンポよく響く足音の合間に、生徒たちの掛け声がこだまする。
「耕せ耕せヨッサーク!」
「いけいけヨサーク頑張れ頑張れヨサーク!」
 最初は女にやらしいとかスケベとか言われて苛立っていたヨサークだったが、場の盛り上がりを見ているうちにそんなことは忘れ、一緒になって生徒たちと盛り上がり始めた。女が先陣を切って音頭を取っていることだけが納得いかなかった彼は、生徒たちが集まっているところに割り込み、中央に躍り出た。
「おめえら、俺らの掛け声つったらこれ以外にねえだろうが! おらおめえら、行くぞっ! Yosark working on kill!」
 そんなヨサークの声に、生徒たちもリズムに合わせてそれに見合った言葉を発した。
「Hey,Hey,Ho!」
「Yosark working on kill!」
「Hey,Hey,Ho! Hey,Hey,Ho! Hey,Hey,Ho,Ho,Hey,Ho,Ho!」
 三三七拍子とこの掛け声のリズムが奇跡的に一致していたため、一行の盛り上がりはさらに増していった。
 そして、興奮冷めやらぬ中、宴は終わりを迎えたのだった。