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「封神計画」封神台の材料を確保せよ

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第3章 喰われるのはどっちか・・・捕食者の戦い

-PM13:00-

「奥のエリアは1日で戻れないそうだから。ここはやっぱり、料理を作りに行かないと」
 仲間のために料理を作ろうと、食材の佐々木 弥十郎(ささき・やじゅうろう)はクマを探す。
「クマか・・・どれくらい大きいんだろうね」
「―・・・出てきたようだ」
 熊谷 直実(くまがや・なおざね)は獣がグルルッと、唸る声を聞き弥十郎に知らせる。
 クマを見つけた弥十郎はニヤッと笑い、忘却の槍の切っ先を向け首元を狙う。
 獣はグォオオッと雄たけびを上げ、腕で槍を振り払う。
「うわぁあっ!」
 振り払われた拍子に、地面へ転んでしまった。
「簡単に倒されてはくれないようだね・・・」
 弥十郎は立ち上がると槍を両手で握り、得物の足を突こうと地面を蹴り間合いを詰める。
 グワォオオッと大声を上げ、獣が彼を爪の餌食にしようとする。
「どっちが勝ったのだ・・・」
 直実が固唾を呑んで見守るが、捕食者は双方どちらも動かない。
「―・・・ふぅ、なんとか勝てたかな」
 小さな声音で弥十郎が呟くように言うと、クマの身体が土の上へ崩れ落ちる。
「ロープを巻きつけて運ぼうか」
 リュックを開けてロープを探す。
「グルルッ・・・」
 倒したと思ったクマが立ち上がり弥十郎を狙う。
「相手は肉食の獣だ、油断していると食われてしまう」
 とっさに直実が乾坤一擲の剣を鞘から抜き、得物の心臓を貫き仕留めたのだ。
「ありがとう・・・。ちゃんと止めを刺したか確認しなきゃいけないね」
「そういうことだ」
 弥十郎からロープを受け取るとクマを縛り、瘴気のないエリアへ引きずっていく。



「冥府の瘴気じゃ緩和出来ないか・・・」
 七枷 陣(ななかせ・じん)は瘴気を緩和出来ないか試してみるが出来なかった。
「さっそく獣が私たちを狙っているようですね」
 殺気看破でメイベルが獣の気配を感じ取る。
「フィリッパ、岩場の陰にいます!」
「了解ですわメイベル様!」
 鞘から高周波ブレードを抜き、フィリッパ・アヴェーヌ(ふぃりっぱ・あべーぬ)は隠れているウサギの首を斬り飛ばす。
「丸々していて美味しそうですわね」
 倒したウサギを食料用の袋に入れる。
「お昼ごはん用に獲っていこう」
 身体からウイルスが死滅し、すっかり元気になったセシリアが言う。
「(得物を狙っていたつもりが、まさか得物にされるってなんて思わなかったんだろうな・・・)」
 食料と成り果てたウサギを陣が哀れむように見る。
「フフフッ、沢山いますぅ〜」
 容赦なくウォーハンマーでメイベルがウサギを叩き潰す。
「こっちのも美味しそう」
 手頃なウサギを見つけたセシリアは、ウォーハンマーをブォオンッと振りベチッと壁際へ殴るつける。
「あとで弥十郎さんに料理してもらいましょう〜」
 メイベルは袋の口を紐で縛る。
「休憩地点についたら昼食のようですね」
「賛成〜♪ウサギの焼肉美味しそう」
 小尾田 真奈(おびた・まな)の言葉に、リーズ・ディライド(りーず・でぃらいど)は嬉しそうにはしゃぐ。
「私たちが採掘に行く場所は、悪魔と悪霊がいるみたいですから気をつけましょう〜」
 袋をズルズルと引きずりながら、メイベルは仲間たちと共に洞窟の奥へと進む。