校長室
少年探偵 CASE OF ISHIN KAWAI 2/3
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大石鍬次郎(おおいし・くわじろう) 「そっちのコリィベルのやつら、聞こえてるか。こちらは大石鍬次郎(おおいし・くわじろう)だ。 俺を知らねぇやつもいるかもな。それならそれでかまわねぇ。 まぁ、俺はよ、ここでは公務員みてぇなもんだ。仕事はてめぇらの皆殺し。ハッ。なんてな。 この放送はそっちのコリィベル全館に流れてるはずなんだけどよぉ、いいか、そっちじゃ、ウチの11号がうん百人の人質と大講堂にたてこもってるんだ。 俺たちのやり方にガタガタ言うようなら、まず、毒ガスでそいつらが死ぬ。 教えといてやるが、脅しじゃねぇぜ。 それから、こっちな。 俺のいるこっちのコリィベルにゃーよ。蒼空第一幻影軍団が拉致してきた人質が何人かいる。 へたにこっちを攻撃してきたり、俺のだした条件を飲めなかった場合、人質が死ぬ。 処刑は音声実況つきで行ってもいいんだぜ。 いちいち俺が紹介するのもメンドくせーし、一言ずつしゃべってもらおうかな。 てめぇらの誰かさんのパートナーだったりするんだろうからよ。よく聞けよ」 大石の放送は、二つのコリィベルの全館に流れている。 人質? ウォーデン・オーディルーロキ(うぉーでん・おーでぃるーろき) 「やっほー。百合園推理研究会の多重人格探偵ウォーデン・オーディルーロキ(うぉーでん・おーでぃるーろき)のロキだよー。 少女大好きの大兄がね、アイドルさん、お二人とどっかに行っちゃったから、おもしろいこと探して、うろついてたんだよね。で、竜の頭蓋骨をマスクがわりにした人たちさらわれて、そこまではわくわくしたし楽しかったよ♪ このままだと、ボク、殺されちゃうの。そっか、助けを求めないといけないね。 大兄。助けてー。司ぁー、アギトでもいいから助けにきてよー。推理研のみんなー聞いてるぅ?」 人質? ロウ・ブラックハウンド(ろう・ぶらっくはうんど) 「バウウバウウバウウウウウンバウバウバウバウババウウウバウバウバウン。(すまない。先に解体室をでた雪汐月嬢を追っていたのだが、大石たちに捕らえられてしまった。マイト。やつらは、私を助けにきたおまえと、マジェでの戦いの続きをする気だ。ムリはするな。私のことは心配しないでくれ)」 人質? またたび明日風(またたび・あすか) 「お犬様の次ですかい。あっし、ネコはどうにも気に食わなくってねぇ、でぇきれぇなんですが、お犬様とは仲良くしたいと思うクチの人間でさぁ。 旅から旅への流れ者、またたび明日風(またたび・あすか)とでも呼んでやっておくんなせぃ。 はぁ・・・何でこんなことになっちまったのやら。 人様の家に上がり込んでお縄ならまだわかりますけどねぇ、あっしはただいつものように一人気ままな風任せの旅をしていただけですよ?それをいきなり「貴様!ここがどこだか分かっているのか!」ときたもんです。えぇわかりゃあしません、わかかってるところ歩いてたって旅した気分になるわけないってぇもんでしょ? 国軍だかゆりかごだか知りませんが、そんないちゃもんつけられて襲われたら抵抗のひとつやふたつしますって、絶対。 気が付いたらこの様って寸法です。 しばらくは羽休めと思うしかありませんかねぇ・・・。 お嬢、もしこれをきいていらしたら、あっしは死んだもんと思ってくださってけっこうですぜ。 ここにゃ、神様とやらがおりやして、神様と悪魔みてな野郎どもがいるここは、天国か地獄しかありゃぁせん。どっちにしろ、死んじまってから行くところにちげぇはねぇ。 三途の川の渡し賃くれぇはもっておりやすが、どうせ、川を流れるんなら、いつの日か、また、お嬢のとこに流れつきたいもんですなぁ」 人質?? レギーナ・エアハルト(れぎーな・えあはると) アドラマリア・ジャバウォック(あどらまりあ・じゃばうぉっく) 「シャンバラ教導団のレギーナ・エアハルト(れぎーな・えあはると)です。私は、偶然、こちらの方の影に入ってコリィベルの調査をしていたのですが」 「ぐすん。う、うううううう。私、アドラマリア・ジャバウォック(あどらまりあ・じゃばうぉっく)でございます。なぜ、私が、こんな、人質になんて、ううううう」 「アドラマリアさん。しっかりしてください」 「ムリです。私は、リナリエッタ様やべファーナ様とは違いますからね! ぐすん。地道に殺人事件の調査をしてただけなのに、なんでこんなめに。うえーん」 「大石の背後にいるのは天ヶ原明と名乗っている人物です。彼は、こちらのゆりかごからの砲撃で、そちらを破壊するつもりです。残念なことに、いまの私には、とめるてだてはありませんが。 敬一。有志を募って、協力して、そちらのゆりかごを操船してください。そうしなければ、すぐにでもそちらは」 「リナリエッタ様やべファーナ様。すぐにでも、私を助けにきてください。そうしてくれないと。私は、私は、ううううううううう」 人質? 南鮪(みなみ・まぐろ) 「臭うぜェ〜そのパンツ実に臭うぜ。匂う上に臭うぜ、ヒャッハァ〜! コリィベルの囚人ども、パンツ名探偵の南鮪(みなみ・まぐろ)様だ。 素直じゃねぇ鴉のやつに張り飛ばされて、こんなところにきちまったぜ。 細けぇこあたぁいいんだよ。 ここの囚人にゃぁ支給されたパンツがあるよな。ンンー。これが実に濃厚に臭うぜェ。クセのある香りだ。 ヒャッハァー! 俺はパンツをサイコメトリするだけじゃなく、パンツに秘められた謎を導きだす力まで身につけちまったんだぜ。 パンツだけは誰でも常に身に着けてしまうからなァ。 秘密を隠すには最適って訳だぜ。俺には、それが見えるんだよ。けどな、俺が直接この手で脱がしたパンツじゃなけりゃ駄目だぜ。 そうじゃなけりゃ謎がはっきりみえてこないぜ! 女子供のパンツ限定で秘密があるぜ! 俺にパンツを持ってこい。謎はそこにあるぜぃ。 あー閃いたぜ! まだ熟してない古森あまねのパンツに謎と秘密があるぜ! あまねが将来俺の愛人になる秘密だな。たぶん、今年の暮れぐらいかァ〜?」 人質? リン・リーファ(りん・りーふぁ) 「みゆう。プリム。ごめんね。 廊下を歩いてたら、バール人を見かけた気がしたんで追いかけたんだ。 そうしたら、迷って、捕まっちゃった。 みゆうが言ってたけど、ここには、名探偵がいっぱいいるんだよね。 だったら、みゆうががんばんなくても、そのうちの誰かがきっとあたしを助けてくれるよ。 ちょっと、さみしいけど、あたし、平気だから。 みゆうは、そっちでがんばってね」 コリィベルスタッフ見習い ノーン・クリスタリア(のーん・くりすたりあ) 「おにいちゃん、聞いてくれてる? わたしは元気でお仕事がんばってるよー。 こっちのコリィベルは新しくて、食堂のメニューもそっちより多いんだって。 刑務所丼とか懲役丼がおいしんだよ。今度、おうちで作ってあげるね。 コリィベルの人たちは世間の悪評にもめげず、犯罪者の家族や周囲の人たちの人生を守るために、日々、人道的な活動を一生懸命してるんだって。 だから、おにーちゃん、環菜おねーちゃんと相談していっぱい寄付してあげてね。 よし。読んでね、って言われた文章は全部、読んだよ。 メイちゃんやくわちゃんの言うこと聞いて、ちゃんと働いてるから安心してね。 じゃ、またねー」 斎藤ハツネ(さいとう・はつね) 「母さん…どうして神様と一緒にこっちへきてくれなかったの。 神様は、お母さんが…ハツネと鍬次郎をこわがってどこかへ逃げてしまったって…教えてくれたの。 …お母さん、ハツネがこわいの。そんなこと……ないの。違うの。間違ってるの。 鍬次郎もこわい人じゃないの。ハツネのパートナーなの。 壊すことを…ハツネをほめてくれる…大切な人なの。仲良くしてなの。 …お仕事終わったら、また一緒に居てほしいの…ハツネは待ってるの。お母さん」 大石鍬次郎(おおいし・くわじろう) 「最後は俺がさせてもらうぜ。 条件の発表だ。 いまから俺が言うやつらを叩き殺してくれ。やつらが死ねばわかる仕掛けになってんだ。安心してやってくれよ。 俺も鬼じゃねぇからなぁ、条件を飲んでくれんなら、人質を解放したり、毒ガスをやめにするかもしれねぇ。 希望を言えば、俺の目の前で殺ってくれるのが一番わかりやすいな。 俺が殺してぇのは、囚人の、 鴉赤紫。 剣山梅齋。 ジョゼフィン・L・レイヤーズ。 アリー・セレマ・ベヨベヨ・ウイッチクラフト。 それから、招かれざる客の、 弓月くると。 古森あまね。 かわい維新。 だ。 早い話がこつらが死ぬばみんなが助かるってわけさ。 さらにもう一人、俺が直接、この手で殺りてぇのが、かわい歩不だ。 黒マントの死神さんよぅ、こっちで元新撰組の人斬りが待っててやるから、度胸があるなら乗り込んで来いよ。 ハッ!人斬るのに御大層な理由なんていらねぇンだよ。 人間って悪意の塊と思わねぇか、かわい歩不。 期限は半日後、今日の夜十時までだ。 俺に会いたけりゃ、どうにかしてこっちまで、乗り込んで来いよ。 みなさまのおこしをお待ちしてるぜ。ククククク」 放送が終わった直後のコリィベル内には、不気味な沈黙が訪れていた。 「少年探偵 CASE OF ISHIN KAWAI 2/3 」終了
▼担当マスター
かわい家
▼マスターコメント
ごきげんよう。かわい家です。 大遅延によりご迷惑ご心配をおかけして、申し訳ありませんでした。 お待ちいただいたPLの皆様の寛大なお心に感謝いたします。 いつも特別な時間をありがとうございます。 心からサポートしてくださる運営様、ありがとうございました。 修正の依頼があれば、お手数ですが運営様までお願いいたします。 こんなこと言えた立場ではないとは思いますが、物語は続きで終わっていますし、後篇を書く意志はあります。 機会があれば、みなさんとまたお会いしたいと思います。 今日はこれにて失礼します。
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