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逃げ惑う罪人はテンプルナイツ

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逃げ惑う罪人はテンプルナイツ

リアクション

 ゆっくりと巨大スライムが、液体状の大きな壁となってマリアの方へと近づいてくる。
「げ、どうしてあのばかでかいスライムがこちらへ向かってくるのよ!?」
「知らないわよ……」
 
「ひとまず、マリアを安全なところに避難させる。スライムを頼む」
 シリウスは”空飛ぶ魔法”を使い、マリアを安全な場所まで引き離す。
 セレンフィリティ達はその間に、体制を立て直し、スライム対峙した。
「小さいのは簡単に倒せるけど、でかいのはどうもまったく効いてないみたいね!」
 ビキニ姿に二丁拳銃という目立つ格好で、次々と雑魚スライム達を倒していく。
 しかしちらへとゆっくり這い寄ってくる巨大スライムにも、何度か発砲するのだが弾を飲み込まれるばかりで、効果は出ていないようだった。
セレアナは、”女王の加護”のセレンフィリティ達を援護する。

「さっさと片をつけるわよ!!」
「ええ」
 セレンフィリティとセレアナは顔を見合わせ、頷くと一斉に攻撃をたたき込む。
 セレンフィリティは”ゴッドスピード”で敵の攻撃を避けつつ、尋常じゃ無い速さで巨大スライムと雑魚スライムに”エイミング”でしっかりと弾丸を埋め込んでいく。
 セレアナは”融合機晶石【バーニングレッド】 ”を発動させそのエネルギーを”ソーラーフレア”に収集させると、炎の弾を巨大スライムに放つ。

「なんとか、減ったわね」
 セレンフィリティとセレアナの一斉攻撃もあり、雑魚スライムはおおかた片付いていた。
 巨大スライムも何度かソーラーフレアにより、体積が減っているように見える。
 だが、まだ巨大スライムは止まることなくこちらへと向かってきている。

 その時だった、巨大な炎をまとった、弾丸がセレンフィリティ達の横をかすめた。
「――――」
 その大きな炎を、セレアナの放つソーラーフレアの弾の5倍は大きかった。
 巨大スライムは破損するどころか、丸ごと炎に包まれ蒸発していく。
 セレンフィリティは慌てて弾を放った人物へ振り返った。

「あなた……回復したのね。でもさっきのはどうやって……」
 セレアナは思わずぽつりとこぼした。
 マリアはただ無言で銃を構えたまま、深くなんども深呼吸をして息を整えた。