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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同忘年会!

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風馬 弾(ふうま・だん)
パートナーノエル・ニムラヴス(のえる・にむらゔす)は、
クリスマス前からお正月まで、ずっとバイトに明け暮れる日々であった。
そのため、2人ともグロッキーだったが、
2022年の新入生である弾にとっては、
今年はパラミタでの初めての年越しである。
眠い目をこすりながら、なんとかパーティー会場へとやってきた。
ちなみに、ノエルは、コタツで爆睡中である。

ペットのミニキメラ・たむたむを連れて会場入りした時には、
弾の眠気も吹き飛んでいた。
「アゾートさん!」
友人のアゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)に声をかける。
「こんばんは。誘ってくれてありがとう」
「いえいえ、こちらこそだよ」
パラミタではまだまだ数少ない友人のアゾートとともに年越しできて、
弾はとてもうれしかった。

のんびりお話できればと、会場隅の落ち着ける場所をみつけて、
みかんをむきながら、
2人はゆっくりと今年を振り返る。

「そういえば、
アゾートさんは家族と離れてパラミタにやって来て、寂しくはないかなあ」
(僕は家族がないのでその辺りの感覚が分からなくて……)
ふと気になっていたことを、弾はアゾートに問う。
「ううん、大丈夫。
ボクには目的があるから。
それに、万博の時とか、父に会うことができたし」
スイス医師会会長であるアゾートの父は、空京万博のゲストとしてやってきたのだ。

「そっか。
アゾートさんには、
『賢者の石』を創るっていうしっかりした目的があってすごいなあ。
僕も見習って大きな目的を持ちたいなあ。
来年は『賢者の石』創りに近づけるといいね」
「うん。パラミタで学ぶことはこれからも、たくさんあると思う」
みかんを頬張りながら、アゾートは淡々とつぶやくが、
その瞳は、目標をしっかりと見据えているようだった。
「そうだね。僕は魔術や錬金術とか詳しくないので、
これからそういうことも勉強しなきゃなぁ……」
もうひとつ、みかんをむいてあげながら、弾はうなずく。

年上の女性には緊張する弾だが、
アゾートには、なぜか話しやすいのだった。
ふと、そのことに気づいた弾は、そうだ、と膝を打つ。
「僕もパートナーも知り合いがいなくて心細かったけど、
いろいろお話してもらって嬉しかったです。ありがとうございました。
新年もよろしくお願いします」
アゾートは先輩なのだから、と、たむたむともども、改めてきちんと挨拶をする。
「こちらこそよろしく」
アゾートはおだやかに微笑した。