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パラくる!!

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パラくる!!
パラくる!! パラくる!! パラくる!! パラくる!!

リアクション


思い出と、未来と

酒杜 陽一(さかもり・よういち)は、
高根沢 理子(たかねざわ・りこ)
ジークリンデ・ウェルザング(じーくりんで・うぇるざんぐ)
そして、セレスティアーナ・アジュア(せれすてぃあーな・あじゅあ)とともに、
マホロバの瑞穂藩を訪れていた。

セレスティアーナが、見慣れない街並みを見て、きょろきょろしている。

「瑞穂藩は、過去、エリュシオンに従い
マホロバ幕府に反逆しましたが、敗着し、
取り潰しを免れた後は、改めて幕府に臣従しています。
見てわかる通り、瑞穂の名が示す通りの美しい地です」

セレスティアーナは、陽一の説明を聞き、うなずいた。

「うむ、私も、契約者の皆と敵対していたこともあった気がするが、
理子やジークリンデ、陽一や皆のおかげで、
今、こうしていられるんだ。
どうもありがとう」
「なによ、改まって」
「そうですよ、セレスティアーナ様。
俺も、いろんな経験で、いろんなことを学びました」
理子と陽一が口々に言う。

「いや、今の話を聞いて、
そして、この景色を見ていて、ふと、そんなことを思ったのだ」
「これから、皆さんともっと、
絆を深めていけるといいですね」
セレスティアーナに、ジークリンデが微笑を浮かべた。

「そうだな!
なあ、むこうにおいしそうな茶店があったぞ!」
「じゃあ、お茶にしましょうか。
理子様の好きなみたらし団子もありますよ」
「本当!? やった!」
「ふふ。リコったら」

一行は、瑞穂藩の茶店でおやつを食べたのだった。



ところは変わり、葦原島の妖怪の山。

「ここも、かつて、妖怪と人間の争いがありましたが、
今では和解しています。
多彩な妖怪だけでなく、
夜にほのかに光る桜や、
妖力を込めた鍋を出す【のっぺらりんの宿】等があります」

陽一が、目を細め、続ける。
「以前、理子様達と一緒に、遊びに来ましたよね」

「あの時は皆で子どもになったのよね」
「なんだか新鮮で楽しかったな!」
「ええ、思いっきり体を動かせてよかったです」

陽一と一緒に子どもになり、チャンバラごっこをした、
理子とセレスティアーナとジークリンデは、
その時のことを懐かしく思い出す。

「いつか、新しい家族ができた時も、
ピクニックに来たいですね」
「ええ、そうね」

陽一の言葉に、穏やかに笑みを浮かべる理子だが。

「……って、これ、テレビだった!
陽一とまったりしてて、つい気持ちがリラックスして!」
理子は慌てる。

「なあ、理子が赤くなっているぞ。どうしたのだ?」
「それは……ふふ」

「ばかばか!」
「り、理子様、痛いですよ」
「そんな、いまさら『理子様』なんて呼び方しても!」

陽一をポカポカ殴る理子を見て、
セレスティアーナが首をかしげる。
ジークリンデは、ほほえましげに、にっこりするのだった。