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横山ミツエの演義乙(ぜっと) 第3回/全4回

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横山ミツエの演義乙(ぜっと) 第3回/全4回

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エピローグ 新生徒会誕生!


復活したミツエは不機嫌な表情で携帯を見つめていた。
「何よ、このメール!」

“ニマはいるのか?”

それだけ書かれたシンプルなメールであった。

“いるけど、何?”

ミツエは高速でメールを打つと返信した。
「ミツエ、ドージェに対してのメールです。もう少し……」
「なんで、あたしが遠慮しないといけないのよ! 奥さん大事ならあたしとメールする必要……って」
 劉備もミツエも言葉を止めた。
 空気が震えていた。
 圧倒的な力の気配が接近していたのだ。
「……来たわね」
 眼前に女性を抱えた一人の男がいた。
 ドージェとマレーナであった。

卍卍卍


 ドージェとミツエは見つめ合うとも、睨み合うともつかない様子で向き合っていた。
 やがて、先に言葉を発したのはドージェであった。
「ミツエ」
「さっさと闇龍、倒してきなさいよ」
「ああ」
 それだけのやりとりで、ドージェはミツエの元を立ち去った。
「終わりですか?」
「いざ会うと、話すことなんてないものね。“恋など路傍の花”って言い得て妙よ」
(いや、それは……)
 劉備の印象は違った。
 二人は既に言葉すら必要ないようにしか見えなかったのだ。
 そして、ドージェは金剛を訪れニマと会話を交わしたあと、パラ実から立ち去った。
 ミツエの言葉通り、闇龍との戦いに向かったのだろう。

卍卍卍


 ミツエにとっての真の脅威が訪れたのはその後だった。

「久しぶりじゃのう、姫宮君」
 石原肥満がパラ実に姿を現したのだ。
「校長先生!」
 和希は待望の校長の姿に歓声を上げた。
 彼女はナラカ城に校長を助けにいったのだ。

 現在のパラ実の現状を説明し、校長はその対応を約束した。
 そして校長は約束を全うするためにパラ実に戻ってきたのだった。
 ※グランドシナリオ建国の絆第二部1回参照。

「うむ。これ以上現生徒会の横暴を許しておけないからのう。姫宮君を新生徒会長に任命しよう。……これまでの経歴を調べさせてもらったが、申し分ない。君のようなマジメで心からパラ実の将来を憂いてくれる生徒にこそ、パラ実の将来を任せようと思うのじゃよ」
「え……」
 石原校長からの思わぬ言葉に和希は思わず凍りついた。
 以前、砕音先生からイリヤ分校の生徒会長に任命されたことはある。
 だが、それとはスケールが違うのだ。
 それは即ち……

「現在生徒会を名乗っている反乱勢力の鎮圧。
それが生徒会長就任後の最初の任務じゃ、姫宮君」

卍卍卍


「か、和希が生徒会長? それって……」

 ミツエはショックを隠しきれなかった。
 パラ実を支配して、中原を支配する。
 ミツエの目標を思わぬ相手が達成してしまったのだ。

 ミツエはうつむきながら、トボトボと歩き出した。
「ミツエ……」
 劉備はミツエを心配して追ってきたが、杞憂に過ぎないことが分かった。
 ミツエは笑いを抑えるためにうつむいていたのだ。
(……見えたわ! パラ実支配への最短ルートが! あたしはパラ実の支配者になれる!)

卍卍卍


 地上空母、金剛。

「剛次さん、わたくしたちは反乱勢力になるのですね?」
「……そうなります。ですが、想定していた事態です」
 ニマの言葉に剛次は簡潔に答えた。
「シャンバラ開発機構から強奪した“アレ”がある限り、我々には敗北はございません」
「本当に“あの方”を使うのかい?」
「臆したか、バズラ。パラ実が作られた真の理由、それはアレにある」
「気にする事はありません。わたくしが許可します。それに、時間がないのです。早く神子を見出さねば……」
 ニマは表情を暗くした。

担当マスターより

▼担当マスター

冷泉みのり

▼マスターコメント

 大変お待たせいたしました。横山ミツエの演義乙(ゼット)第三回をお届けいたします。
 今回初参加の方もお久しぶりの方も、いつもご参加くださる方もありがとうございました。

 ところで、今回いただいたアクションで気になる点がありました。
 ダブルアクションが少々目立ったことです。
 AもBもやる、というのはダブルアクションに分類されます。
 LCと共に行動されている方に多くみられますので、ご注意ください。
 よろしくお願いいたします。

 次回は5月2日(日)にシナリオガイドを公開します。
 また皆様にお会いできるよう、お待ちしています。