校長室
トリック・オア・コントラクト!
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■□■5■□■ 静香と結婚 一方、そのころ、セレスティアーナと静香の周囲では。 ロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)が、 槍を持った花嫁衣装で、静香の警護を行っていた。 「この【ハイパーランサー】が、 ロイヤルガードとしてセレスティアーナさんの護衛 ……を完璧にこなすため桜井校長の護衛をします。 戦いにおいて周囲の戦力を減らす事もありえます。 ならば、桜井校長を守るのもロイヤルガードのお仕事です!!」 「えっと、ロザリンドさん?」 静香は、控えめにツッコミを入れる。 「ざんすかさんときたら、 会ったこともないセレスティアーナ様と契約して強くなろうだなんて、 所詮は地祇。 本当に強くなる契約というのを見せて差し上げましょう! 桜井校長、これにサインを!!」 ロザリンドは、婚姻届を静香に差し出した。 「ええっ!? そ、そんな場合じゃないよ!?」 突然のことにドギマギする静香だが、 それを見て、真口 悠希(まぐち・ゆき)が割り込んできた。 「ダ、ダメですーっ! ボクは自分がまだ未熟だから、 支えられるようになったら、婚姻届を出そうと思ってたけど……。 ど、どうせなら静香さま、ボクと結婚してください!」 「ええーっ!?」 静香は、ロザリンドと悠希に挟まれて真っ赤になる。 「私と結婚してください、桜井校長! この契約で私のテンションMAX、神々すら倒せる力を持てるのです! ですから校長、早く!」 「静香さまーっ! ダメですーっ」 「な、なんだか予想外に大変なことになってしまったな……」 「ケッコンとやらをすると強くなれるのか?」 悠希のパートナーの上杉 謙信(うえすぎ・けんしん)は、 パートナー契約について真面目にセレスティアーナに説明していたが、 予想外の大騒ぎに頭を抱える。 セレスティアーナは、契約について理解したかどうか、 ちょっと怪しかったが、今度は結婚について関心が移っていた。 「むむ……この謙信、 生涯未婚であった為、 婚姻には疎いのだ……」 謙信は頭を抱える。 ★☆★ ミイラ男の仮装のテレサ・エーメンス(てれさ・えーめんす)と、 被り物をして狼男の仮装をしているメリッサ・マルシアーノ(めりっさ・まるしあーの)は、 槍を振り回して騒いでいるパートナーのロザリンドを横目に、 ご馳走を食べたりお菓子をもらったりして楽しんでいた。 「はい校長、美味しい匂いがするよー」 なんとか抜け出した静香に、メリッサはお菓子を渡す。 「ありがとう」 静香は少し安心した様子でお菓子を受け取る。 「セレスティアーナの服装だけど。 あれって胸の所にちょいっと指引っかけて下におろしたら。 そのままポーンと落ちそうな気がしない?」 テレサは、静香に、いきなり言う。 「で、できないと思うよ……」 真っ赤になる静香に、テレサは面白そうに笑う。 「ふーん、じゃあ、試してみよっか!」 「えー!?」 そこに、ロケットつぁんだが飛んできて、テレサに突っ込んだ。 「ひいやあああああああああああああ……ぐはっ!?」 「ガフッ!?」 ★☆★ さらに、桐生 ひな(きりゅう・ひな)が ぺらぺらのアルバ・フレスカ風呂敷を持って、 男の娘つながりで、静香をつぶそうと、巨大分銅アタックをしかけてきた。 「全身でお菓子を感じてもらいますですよー……むぎゅ」 巨大分銅チョコを背負ったひなは、いつもどおり、自分ごとダイブする。 「桜井校長が危ない! ハイパーランサー! ……ぐにゅ」 「静香さまー!? ……ぎゅむ」 ロザリンドと悠希が、静香をかばってつぶされる。 「きゃー!? だ、誰か、空気入れを!」 静香は慌てて叫ぶ。 セレスティアーナは、驚いて言う。 「け、謙信、これはいったい!? 新しい遊びか!?」 「いや、真似してはならぬぞ」 「ロザリンドおねーさん達、ぺったんこになっちゃったー」 謙信は真面目に答え、メリッサは、ぽややんと言うのであった。