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続々・悪意の仮面

リアクション公開中!

続々・悪意の仮面
続々・悪意の仮面 続々・悪意の仮面

リアクション

突然の事に驚いた繭達に続けざまに突風が襲い掛かる!
それが【バーストダッシュ】の威力だとわかった刹那、その攻撃の主が姿を現した。

その名はエリザベータ・ブリュメール(えりざべーた・ぶりゅめーる)

ずっと前に仮面によって暴走した月詠 司(つくよみ・つかさ)の仲間シオン・エヴァンジェリウス(しおん・えう゛ぁんじぇりうす)の手で
何のアクション描写もなくすでに撃墜されていた人物である。

その大して描かれなかった存在感と打って変わって
堂々とそこに仮面姿で佇む彼女の手には、無数の布切れが握られていた

 「フフッ…あなたの中身は何色かしら…?」

巽や総司がその布が何か気が付くのとエミリアや亜璃珠達が悲鳴を上げるのが同時。
そして繭の叫びがともにあがるのだった。

 「ぱ…ぱぱぱぱぱ!ぱんっ……!」
 「確かに貴方達のパンツ、頂いたわこれで458枚目」

どうやら男性は論外。
そして繭や衣装の性質(つまりレオタードやスク水)で難を逃れたのは繭とセレアナだけのようだ。

 「ちょ、見るのはいいけど…見られるのは!」
 「甘いわね!女は見られてこそ魅力が磨かれ…ふぎゃ!?」
 「貴方はちょっとは自重しなさい!男連中が動けないでしょう!」

流石のエミリアもパニクる中、堂々と仁王立ちするセレンフィリティをセレアナが殴り飛ばす。
現に行動とリアクションに困った巽や思考が振り切れてスケッチブックに没頭してる総司の隙を突き、
エリザベータはそのまま飛び去っていく!

 「私の目的はパンツ1000枚を手にすること!ここにはもう用はないわ!ハハハハハハハ」



 「えっと…どどどど、どうしましょう!?」
 「いや、俺に聞かれても……」

突然展開された地獄絵図(?)にうろたえながら小夜子が食人の方を見る……が、完全に食人も手の出しようがない。
繭達もパートナーの対応に困っている中、一人動く影があった。

 「なかなか面白かったけど、お開きかな。小夜子さんだっけ?サポートよろしく」

そう言って。正悟が立ち去ろうとする美緒に向かって行く。
途中、繭に上着を投げ、繭と麻羅に呼びかける。

 「パートナーさんにかけてあげて。ついでに手伝ってもらえると助かる!」
 「は、はい!」
 「あとそこの神様!この仲間下がらせて!ちょっと派手にいかせてもらうから!」
 「う、うむ!」
 「あと小夜子さん!接近戦はできる?」
 「多少は!心得があります!」
 「わかった、ちょっと時間稼ぎお願い!」

正悟の意図を悟り、繭が再び【ファイヤーストーム】を繰り出し、小夜子が合間を縫って接近する

 「美緒さんにラナさん。助けるから悪いけど痛いのは我慢してね!」
 「!!させませんわ!」

接近した小夜子に美緒の剣が襲い掛かる。だが…!

 「美緒さんの剣はもうわかってますから!」

そう言って【歴戦の武術】で純白の杖を使いを駆使、剣を巻き込み動きを封じる事に成功する!

 「本当は弾き飛ばしたかったのですが!……十分です」

一瞬の隙を確認し、一気に小夜子が離脱する。
その後ろから光条兵器の調整が終わり、両手に剣を携えた正悟の姿があった。

 「面を破壊するように調整はした!でもやる事は全力で行かせてもらう!」
 「させませんわ!」

そう言って迎え撃とうとした美緒を正面から閃光が襲う、入れ替わりに小夜子が放った【光術】の目くらましだった。
もちろん背中を向けてる正悟になんの影響もない!

 「まあ…ご馳走様でした。感謝した所で仮面を割らせてもらうな?」

正悟の【ディバインダンサー】が美緒の仮面を砕くのと、光術の光が消えるのが同じ中……。
怒涛の戦場に、ようやく正常な静寂が訪れた。



 「……せっかくあなたが助けたのに、会わなくていいんですか?」
 「いいよ、ゆっくり話せるような状況でもないし。
  仲間を近くで待たせてるんだ、こんな状況で呼ぶと大変だから戻るとするよ」

小夜子の言葉に繭から返してもらった上着を羽織りながら正悟が答えた。
そのまま、遠くに見える想い人の姿を見る。

仮面を破壊された美緒はいつも通りだった。
すぐにラナと分離し、言葉も発することが出来ず真っ赤になって縮こまってるようだ。

上着を貸した自称怪盗の二人も姿を消し、総司も満足げに姿を消した模様。
何やら麻羅も仲間と思しき人からかかってきた電話の対応に追われているようだ。
会話の合間に『TVに映っていた』だの『宗教じゃない』などの会話が聞こえるがわけがわからない
 
 「美緒ったら心の底では皆に見てほしかったのね、そんなにエッチな子だったなんて、お姉さん嬉しいわあ」

そう言って亜璃珠はいつの間に撮った携帯写真を美緒に見せる。

 「いいいいいい、いつのまにそんなものを!は、恥ずかしい!」
 「何言ってんの! 女体というものは不要な布から解放されたその自然な姿を外気にさらし
  四方八方から突き刺さる欲望まみれの視線の洗礼を受けることで、一層女が磨かれるのよ!
  ……このあたしのようにね」
 「あなたが磨いてるのは変態度でしょう!?セレン」

両手を腰に当てて宣言するセレンフィリティにセレアナが冷酷な目線を向ける中
変身を解除した巽が美緒に制服の上着をかけながら声をかける

 「まぁ、自信を持って良いんじゃないかな?仮面無しでも、貴女は十分強いと思うよ」

そんな賑やかな光景を見て正悟が笑いながら呟く

 「本当は本心を聞きたいけど…それはちゃんと次に会った時に、かな」

そう言って頭をかきながら、最初のように静かに立ち去るのだった。