リアクション
終章
三人は真っ黒に煤けて、百合園女学院の校長室で正座をしていた。
「いや……ホントすいません、ちょっと僕たちも調子に乗りすぎたっていうか、張り合ってるうちにエスカレートしちゃって……」
変態紳士が最初に反省の言葉を口にして、
「……これからは人の気持ちとか考えて生きていきたいと思います」
「あ、学校とかは関係ないんで校長に連絡とかは勘弁してください……」
次いで変熊と鬼羅が口を開いた。
そんな言葉を聞いているラズィーヤは感情を読ませないような微笑みを絶やさず続けている。
「まず、変熊さんと鬼羅さんの学校には既に連絡をしてあります。処罰の方法も死なない程度ならこちらに任せるとのことです。……それと、わたくしの下着を盗んだのもあなた達ですね」
「な……あれは静香嬢の下着ではなかったのか……!」
「ラズィーヤさんのパンツと知っていればもっと真面目に盗……」
ラズィーヤは微笑みを絶やさずに、変態と変熊の頬を叩き、
「「ありがとうございます!」」
二人は同時に頭を下げた。
「さて……それではお仕置きを開始しましょうか? 安心してください、嬲ったりはしませんわ。ただ……これから72時間通してあなた達を真人間にしてから学校に帰すことにします」
「あ、あの……私は学校に所属してな」
ラズィーヤのビンタが再び変態の頬を捉える。
「問答無用ですわ。さあ始めましょう……地獄の矯正授業、を」
喉を鳴らすように笑うラズィーヤを前に、三人の顔からは血の気が引いていく。
しばらく百合園女学院には校長室から男のうめき声が聞こえるという噂が後を絶たなかったという……。
――了――
こんにちは、本シナリオを担当させていただいた西里田篤史というものです。
今回のシナリオに参加してくれた方々にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。
今回のシナリオは前回の予告通り馬鹿馬鹿しいコメディとなっておりますが、ボケとツッコミの割合が9:1というような状態が常に発生して、かなりの難産シナリオでしたがツッコミの存在が無いことにはボケも活かしきれないんだなと改めて勉強になりました。
前回の可哀想な幽霊少女の話より今回の股間を見せてパンツを盗む変態の話の方が参加人数が多いのを見て、ああ……みんな変態に餓えてるんだなと思ったりもしましたが、変態シナリオは続けざまにやったら胸焼けしそうなので、ここぞという時まで封印しておきます。
次回のシナリオはまだ頭の中で固まってないんですが、参加してくれる方のMCとLCがイチャイチャ出来る話か、少し夏を先取りした話でも提供できればいいな、と考えています。
短い挨拶となりましたが、また自分のシナリオで皆様と会えることを心待ちにしております。
追記:一部誤字脱字の修正をしました。ご迷惑お掛けして申し訳ありません。