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リアクション
一方、百鬼夜行メンバーと咲耶。
「フフフ。さぁ、この私がオシオキしてあげます」
咲耶は『ニューラル・ウィップ』を手にメンバーと対峙する。
「行きますよ」
エッツェルのモンスター達が咲耶へ迫る。
「この程度!」
咲耶の鞭が自在に跳ね回り、一瞬にして周囲の敵を倒していく。だが、使役するモンスターは三人のを合わせるとその数はすでに千を超えている。そう簡単に咲耶の周囲からモンスターは減らない。
「喰らえっ!」
涼二が『ファイアストーム』で迎撃。
「それっ!」
咲耶は鞭で死霊を引き寄せ、それを盾に炎を防いだ。
「さぁ、行くよ!」
場違いなマイキーのモンスターが咲耶を包囲
「……あの、これは……?」
するも、特に攻撃はせず、なぜか踊る踊る。とにかく踊るだけ。さすがの咲耶も困惑している。
「……あれは攻撃しないのですか?」
「良いね、その動き! ボクもテンションあがってきたよ!」
そして、マイキーまでもが踊っていた。
「攻撃しないのでしたらこちらが……きゃっ!」
咲耶が攻撃しようとしたとき、マイキーのモンスターが剣を振るう……。というよりも武装はそのままのマイキーのモンスター達。手を動かせば自然と攻撃になるわけで……。
「っと、危ないっ!」
その予測不能な動きが逆に咲耶を追い込んでいた。
「おぉ、知らず知らずに頑張っていますね。あのモンスター達」
エッツェルが感心の声を上げる。その背後から何かを引きずるように動く音。
「おや、到着しましたね。これで終わりにしましょう」
エッツェルの言葉に到着したのはいつの間にか支配下においていた巨大なクラーケン。
「きゃあぁ!! しょ、触手がビキニアーマーの中に!?」
クラーケンが咲耶を絡め取る。元々、『ビキニアーマー』というあまり身体を隠していない防具の咲耶。
「ちょ、そこはく、くすぐったい……や、やめてぇ!!」
お色気的サービスシーンが展開されていた。
「サービスシーンとはまさにこのことを言うのでしょうね」
うんうん、と頷くエッツェル。
「これは激しいね! ボク達も激しくいくよー!」
未だにモンスターとダンスするマイキー。
「……さ、さぁ。レン達の援護に行きましょう」
涼二はサッと視線を外し、二人を促す。
「そうですね。とりあえず、あのまま一緒に持っていきましょう」
「離してぇぇぇぇ!!!!」
クラーケンに捕まれたまま連行される咲耶だった。
一方のレン達は未だ決着がついていなかった。
「はっ」
アルテミスの剣をレンはバックステップでかわし、
「いくよっ!」
そのまま、すぐに転進し、突きを繰り出す。が、見切られサイドステップで回避される。
「喰らいなさいっ!」
アルテミスの『グレイシャルハザード』がレンを襲う。
「いって!」
ミーナが『ファイアストーム』で相殺。だが、その炎の中を突っ切ってアルテミスがレンを襲う。
「はあぁぁぁ!!」
「うっ!」
咄嗟に回避するも、間に合わずダメージを受けるレン。慌てて、距離をとる。
「大丈夫ですか!?」
ミーナが慌てて『ヒール』で治療する。
「ごめん、ありがと」
そんな激戦をしているうちにナラカのモンスター達が迫ってくる。
「ちょうど良いところに……! さぁ、ナラカの皆さん! 私が敵を抑えている間に、結界の外へっ!」
アルテミスが叫ぶも、モンスター達が聞くわけもなく。アルテミスへ攻撃をしかける。
「きゃっ!」
回避するも、わらわらとモンスターがアルテミスに集う。
「な、なんでこちらを攻撃するんですか……!」
器用に避けながら叫ぶアルテミス。だが、モンスターが聴くわけもなく、どんどん攻撃をしかける。
「何をしているのだナラカの使徒達よっ! 敵はあちらだぞ!」
ハデスも慌ててこちらにやってくるが、モンスターはお構いなしにとハデスにも攻撃する。
「なぜ我等を攻撃するのだっ!?」
「やっぱりそうなるよね……」
「そうですね。あ、じっとしててください」
その間にミーナがレンの治療を完了させる。
「ありがと。さて、どうしようかな……」
「二人とも大丈夫か?」
レンがどうするか迷っていると涼二達が到着。
「この状況どうする?」
「このままにしておきましょう。私達は時間を稼げば良いだけですから」
「そんな事……させません!」
傍観を決め込むメンバーの前にアルテミスがモンスターの包囲を破って突撃してくる。
「レッツダンス!」
そのアルテミスの前にマイキーのスケルトン達が踊りながら出てくる。
「ひっ!」
そして、それを見たアルテミスの表情が真っ青になり動きが止まる。
「さぁ、一緒に楽しもう!」
スケルトン達はアルテミスを包囲すると踊る踊る。とにかく踊る。うざいことこの上ない。
「が、がい、こつ……きゅぅ」
だが、アルテミスには効果があったらしく、パタリと気絶してしまった。
「……心霊現象の類には弱かったみたいですね。アルテミスさんは」
「戦闘自体は強かったんだけどね……」
「みんなー! お待たせ! 準備できたで!」
後方から優奈の声が聞こえて来る。そして、レン達の後ろにはすでにスサノオが待機していた。他の方面からも召喚獣がじりじりとナラカのモンスター達を包囲していた。
「さぁ、俺達は下がりましょう」
「その前に、私達のモンスターも集めておきましょう」
「そうですね」
「ふぅ、みんな良いダンスだったよ! それじゃあね!」
エッツェル達はモンスターを包囲の中心に集め、優奈達のいる場所に退避する。
「お疲れ様」
「みんな、お疲れさまや!」
「しかと、その勇士見させてもらったぞ。わらわも楽しませてもらった」
「それじゃあ、優奈。お願い」
「中心にクラーケンがいますのでそこを狙っていたただければ」
「じゃあ、ウチの力見せたるで!」
優奈はまず『叡智の聖霊』の補助と『神降ろし』で自身を強化。
「天より飛来せよ……『メテオスウォーム』!」
そのまま、渾身の一撃とばかりに『メテオスウォーム』を発動。無数の隕石が包囲したモンスター目掛け降り注ぐ。
「くっ……、なんということだ」
モンスター達の中で、ハデスは気絶したアルテミスを抱え、脱出するため移動していた。
「うぅ……、なんで私があんな目に」
咲耶もクラーケンからなんとか抜けだしていた。
「ともかく外へ……む?」
ハデスが空を見上げる。そこにはすでに隕石が迫ってきていた。そして、一瞬にしてモンスターの中心にいるクラーケンに直撃。大爆発を起こした。
「ぐわぁぁぁ!!」
「きゃあぁぁ!!」
爆風で吹き飛ぶ二人。だが、ハデスは笑っていた。
「ふ、フハハハ! 見事だ、契約者達よ! だが、次こそは我らオリュンポスが勝ってみせる! その時まで覚えているが良い!!」
ただ、それだけが言いたかったらしい。
「そんな事言ってる場合じゃないでしょーーー!!」
こうして、お星様となっていった三人だった。
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