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爆弾魔と博士と恐怖のゲーム

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エピローグ 世界征服を目指す発明家

「アキ様!! アキ様!」
「ん〜……おはようぷー助。あれ、なんで僕は寝てたのかな?」
 気がつけば暁は、明るい路上の上で寝転がっていた。
 その横ではセレンフィリティとセレアナが、周りをきょろきょろと見回していた。
「あれ、私達。ペーパを追いかけてた……のかしら?」
「ペーパは!?」

 事件はいつの間にか解決していた。
 だが、ペーパの姿は居なくなっていた。

   §

「――だったんだよ!」
 ノーンは御神楽 陽太(みかぐら・ようた)に、事の顛末を楽しそうに語った。
 だが、その話は少し現実と違う。
 世界を征服するために爆弾を設置したのはペーパ自身だが、発明品は結局失敗で
暴走する発明品を止めるため、ノーンが歌った事になっていた。
「そうですか。ノーンもいろいろ大変だったようですね、お疲れさまです。
機会があれば、俺もペーパ博士やノーンを助けてくれた助手の方、
泡銭警部にも会ってみたいですね」

 今、ノーンの横には”DDM−23”と書かれた謎のロボットがある。
 いつの間にかノーンに付いて歩いてきたらしい。

   §

 空京警察署。
 佐々木 夕という部下はすでに居なくなっていた。
 噂では夕は空京から離れ、女性発明家としてひっそりと暮らしているらしい。
 だが、その話はあくまで噂で、事実は分からない。

 そして、平助は長期休暇届を出した。
 ルカルカはペーパに関する情報提供を終え、平助の元へ訪れた。
「長期休暇って、ペーパをほったからしにしておくの?」
「はっ、ふざけろ。今から追いかけるんだよ」
「へ?」
「長期休暇を使って、ペーパをあぶり出してやる! 例え地の果てまでもな!!」
「……だよね! そうでなくっちゃね!」
 ルカルカは平助が咳き込むまで、背中を何度も力強く叩いた。

   §

「ううっ」
「どうしました、ペーパ博士?」
 ペーパとその助手は砂漠を歩いていた。
 周りには何も無い、蜃気楼さえ見える。
「寒気がした」
「現在の気温39度、湿度43%、ペーパ博士の体温平熱、特に問題は見当たりませんが?」
「ふんっ、どうせデカ助あたりが俺の噂をしてるんだろうさ」
「……今頃、博士の発明品が見つかって大笑いしているかも知れませんね」
「ぐっ!?」
 助手の言葉にペーパは、喉から出かかった言葉を飲み込んだ。
 夕の発明品を、自分の発明品へと書き換え、世界征服をする。という考えまでは良かったのだが、
最後の最後でやはり問題が起きた。
「まさか、博士が女の子になるとは」
「……うるさい! 忘れろ!」
「23分のムービーデーターを深層領域へ記憶完了、暗号化も完了しました」
「永久保存!?」
 博士によって作られた失敗作アンドロイド、AI01は笑みを浮かべながら、ペーパから逃げ回る。
 もちろん、アンドロイドの足にペーパは追いつくことなく、すぐに息が切れる。
 そんなご主人に、助手は手をさしのべた。
「博士、これからどうするおつもりですか」
「決まってるだろう。私は世界征服を目指す発明家。次こそは完璧な発明をする!!」
 ペーパは腰に手を当てながら、悪そうな笑みを浮かべる。
 助手も思わずつられ笑いした。

「さあ助手よ行くぞ! 次の町に着いたら、発明品をすぐに作るぞ」
「はい!」

担当マスターより

▼担当マスター

朱坂理樹

▼マスターコメント

 お疲れ様でした!! ご参加ありがとうございます!
 ペーパ博士のシリーズはこれを持って終了です!
 ここまでお付き合いいただいた方がほとんどで、大変感謝いたしております。
 至らないところ合ったかも知れませんが、楽しんでいただけたなら幸いです。
(実は、ペーパ博士の話は長く見積もって作っていたので、急展開が多くなってしまいました(汗)

 さて、朱坂理樹の蒼空のフロンティアでのシナリオリリースはこれで終わりとさせていただきます。
 三千界のアバターの方でも、マスターとして参加させていただいております。
 もしよろしければそちらでも、お会いできますと大変嬉しい限りです。
 それでは、本当にありがとう御座いました!