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Zanna Bianca II(ドゥーエ)

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Zanna Bianca II(ドゥーエ)

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●31

 一行の前を、大型バイクにまたがった永倉八重、村人たちをなだめつつ室内に避難させているレジーヌ・ベルナディスが横切っていった。
「ねぇ、本当にラーメン食べて帰らないんですか……?」クドが口惜しそうに言うも、メフィストフェレス(ことΚ)は首を振った。
「そもそも、そのラーメンというのは何だ?」
「返す返すも残念なことだ! メフィストがおれば熱く解説してくれたろうに! だが、それは次にあったときのお楽しみということにしておくっ!」
「次……? お楽しみ……?」意味のわからない言葉にさらに首をかしげるΚだ。その手に、ジークは割れた仮面を押しつけた。
「それと、これは返しておく。ところでクランジKよ、そちらも淑女なら、返さねばならぬものがあるのではないかな?」
「好意を返せとか愚かなことを言うのなら……」
「違う違いますよッッ! そりゃ好意も欲しいですが、渇望して止まないですがッ! とりあえずお兄さんたちが返して欲しいのはタニアさんの家族です! 行方不明と聞きました。おそらく、Kさんが潜入するときに利用して人質にとったか何かでしょう!?」
「そうだった」と、Κはあっさりと認めた。まるで、そんなもの意にも介していなかったような口調だ。「断崖下の天然洞窟のひとつに縛って放り込んである。風雪の入りにくい場所だ。死んではいまい」
 その言葉だけ残し、別れの言葉もなくクランジΚは紳士たちの前から走り去っていったのである。
「ところで、我ら地獄の紳士同盟だが」ぽつりとジークは言った。
「あいよ、魔王様」
「前回もそうだが、いつもクドだけ役得になってないか……! Ρ(ロー)といいΚ(カッパ)といい……」
「ですかねえ?」