リアクション
●●● 幕間:復活の日
ふたたび休憩時間となった。
珠代は数名と連れ立って、食堂で夕食を摂っていた。
見慣れぬ女が一人、珠代のほうへと近づいてきた。
腰には日本刀を差しており、尋常でない気配を示している。
英霊であることは明らかだった。
「あ、ゆいセンパイじゃないですか」
珠代はそういって手を振る。
「えっ、センパイ?」
『ゆいセンパイ』は軽く会釈した。
「食事中に済まない。
負傷者のうち、死亡したと思われる数名が蘇生したそうだ」
ゆいの言葉を聞いて珠代は面白そうだという顔をした。
「なるほどねー。
まあ計画どおりといえば、計画どおりかしら」
「何かあればまた連絡する」
それだけいうと、ゆいは去っていく。
「誰なんだ、あれは?」
という白砂 司の質問に、珠代はこう答えた。
「そうだなあ、この『ユールの祭日』のおまじないの、ヒントをくれた人かな」
あまりにもあっさりと言われたので、一同しばらく事態が飲み込めず、「へえそうですか」という反応しかできなかった。
しかしよくよく考えれば、とんでもないことであった。