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今日は、雪日和。

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今日は、雪日和。

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 ■ 何気ない幸せの時間 ■



 今日は一日、雪が降ったりやんだりの天気だった。

 寒い外から帰ってきた冬蔦 日奈々(ふゆつた・ひなな)冬蔦 千百合(ふゆつた・ちゆり)は、寮の自室でコタツに入り、のんびりと脚を伸ばした。
 日奈々はイヤホンで音楽を聴き、千百合は本を読んでみたりゲームをしたりしながら、ゴロゴロと時間を過ごす。
 なんということのない日常だけれど、2人で思い思いにくつろぐ時間はとても心地よかった。


「おこたって言ったら、やっぱりみかんだよね」
 千百合はコタツの上に用意してあるみかんをむくと、ぽいっと口に入れた。
 コタツであたたまった身体に、みかんの甘さと水分が嬉しい。
 日奈々はそんな千百合の言葉にちょっと笑いはしたけれど、みかんには手を伸ばさず静かに音楽に聴き入っている。
(そういえば、さっきから日奈々、ずっと音楽聴いてるなぁ……。何を聴いてるんだろ。あ、もしかしたらこの前勧めたあの曲も聴いてるかな?)
 音楽を聴きながら、日奈々は口元に微笑を浮かべている。
 その幸せそうな様子にしばし見惚れた後、千百合はまた読みかけの本に意識を戻した。


 日奈々は自分のお気に入りの音楽や、千百合が最近はまっている音楽を色々と聴いて楽しんでいた。
 その中でも特に好きなのは、この間千百合に教えてもらったある歌だ。
 永遠だと思っていたものが終わってしまう、けれどその終わりさえも乗り越えて行く……そんな内容の歌詞は切ないけれど希望があり、それをまっすぐに歌い上げる声ともぴったりあっている。
(千百合ちゃんのお薦めだけあって、いい曲ですねぇ……)
 大切な伴侶が好きだと思う歌を、自分も好きだと思える。
 そんな喜びを感じながら、日奈々は音楽に聴き入った。
 愛しい人と一緒にいる時間は、それだけで心があたたまる。
 それぞれに違うことをしていても、共にあるのだと感じられる。
 こういう時間も良いものだと、日奈々はしみじみ幸せを噛みしめた。


「あれ? 日奈々?」
 千百合が気付いて見ると、日奈々はいつしか眠っていた。
「日奈々って寝顔もかわいいなぁ……」
 気持ちよさそうに眠っている日奈々をしばらく見ていたけれど、そのうちに千百合まで眠くなってきた。
 日奈々のほうも、コタツで寝ると風邪を引いてしまいそうだ。
「もう寝よっかな」
 ふあ、とあくびを1つすると、千百合は日奈々の耳からイヤホンを取り、抱きかかえた。
 宝物を運ぶようにベッドに連れていって寝かせると、その耳にささやきかける。
「おやすみなさい」
 あたたかな幸せの中で――。




担当マスターより

▼担当マスター

桜月うさぎ

▼マスターコメント

最近いつも遅くなってしまってすみません……。
すっかり春めいてきた今日この頃ですが……『今日は、雪日和。』のリアクションをお届け致します。
雪があまり降らない地域に住んでいるので、雪の中の出来事を書くのはとても楽しかったです。

リアクションは、PCさんたちの朝→NPC関連の朝→PCさんたちの昼→NPC関連の昼→PCさんたちの夜、という順番になってます。どの時間帯に入るか分からなかった方は、私の独断と偏見でココだっ、と入れてあります。


今年は雪の多かった地域もあって、大変だったことと思います。その地域でも春の兆しが見えてきている頃でしょうか。
雪は降らなくても、花粉が降ったり、黄砂が降ったりする時季ですが、皆様もどうか元気にお過ごし下さいませ。

では……ご参加ありがとうございました☆