リアクション
* * * 「ち、数が多いぜ」 山葉 聡は顔をしかめた。 五月田教官の指示の元、敵部隊との交戦を行っているが、戦力差は歴然としている。 『編隊を変更する。俺が前衛に出る』 五月田のコームラントが前に出て、入れ違いで女性教官のイーグリットが下がる。 「――――!」 シュバルツ・フリーゲが一機攻め込んできた。 そのため、女性教官機が迎撃に出ようとした。しかし、 「五月田ァ!!」 それは囮だった。 五月田が女教官をフォローしようと一瞬そちらを向き直ろうと瞬間、敵、それもシュメッターリングが機関銃を放った。 それも、敵は三機がかりだ。 「五月田教官!!」 ビームシールドを構え、桐生 景勝とリンドセイ・ニーバーは教官機の前へ飛び込んでいく。 (間に合え!) 歌が聞こえたのはそのときだ。 機体が光に包まれた。 「教官から離れろぉおお!!!」 シールドで敵からの攻撃を受け止めた。 『五月田教官、このチャンスを生かして下さい!』 『教官! このチャンスを生かしてくれ! それと、この借りは寿司で返してくれよぉ! 寿司で!』 そのときになって、景勝達は機体の変化に気付いた。 機体と同調し、自分の身体のような感覚を得たことに。 『Aチームの打ち上げ分も含めて、俺が全部持ってやる。今は戦いに集中しろ』 景勝達は敵機へと向かってく。 (また守られたな) コックピットの中で、五月田はぽつりと呟いた。 (もう教官としてだらしない姿を見せるわけにはいかない) 五月田も感じた。イコンが自分自身と一体になるのを。 (なあ、デイヴ。お前も一緒に引鉄を引いてくれ。俺達の生徒を守るために) ロックオン。 トリガーに指をかけ、敵の小隊目掛けて大型ビームキャノンを放った。 |
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