イルミンスール魔法学校へ

シャンバラ教導団

校長室

百合園女学院へ

トリック・オア・コントラクト!

リアクション公開中!

トリック・オア・コントラクト!
トリック・オア・コントラクト! トリック・オア・コントラクト!

リアクション

■□■8■□■ 教導団の面々と着ぐるみ大行進

李 梅琳(り・めいりん)は、
恋人の橘 カオル(たちばな・かおる)にデートに誘われていた。
「ロイヤルガードだから、要人を護衛しなきゃとも思うけど。
パーティー楽しみながらでもいいわよね」
「そうだぜ、めーりん!
一緒に楽しもうぜー」
カオルは、狼男の仮装として、内緒で超感覚でリアルみみしっぽを出していた。
「めーりんのスケスケスカート、かわいいー」
梅琳は、カオルのリクエストにこたえて、妖精のミニスカート姿であった。
「じゃあ、行きましょうか」
「おうっ」
梅琳はカオルと腕を組むと、パーティー会場を歩きはじめる。
ちょっとカオルの方がリードされていなくもない。
うれしいので、カオルのしっぽがぱたぱたしているが、
それを梅琳はもふもふしはじめる。
「ちょ、めーりん!?
あ……ちょ、ま……そんなさわらな……っ」
「仮装なんでしょ?」
梅琳はいたずらっぽく笑って、カオルの耳ももふもふしはじめる。
「ちょ、はうっ、わおーん!?」

★☆★

そのころ、
金 鋭峰(じん・るいふぉん)は。
【恐怖のホチキス人間】の仮装をした、
三船 敬一(みふね・けいいち)と一緒にいた。
(金団長は仮装されるのか気になってたけど、いつもどおりか。
まあ、この被り物はある意味仮装っぽいかもしれないが)
「ん? どうしたのだ」
「いえ、なんでもありません。ハハハ」
鋭峰に聞かれて、敬一はごまかす。

★☆★

そこに、着ぐるみを着た一団が現れた。
三毛猫の着ぐるみのレティシア・ブルーウォーター(れてぃしあ・ぶるーうぉーたー)
馬の着ぐるみのミスティ・シューティス(みすてぃ・しゅーてぃす)
ニワトリの着ぐるみの姫宮 みこと(ひめみや・みこと)
犬の着ぐるみの本能寺 揚羽(ほんのうじ・あげは)
そして、黒猫の着ぐるみにガスマスクを着用した、
九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)であった。

「さあさあ、お菓子をどうぞー。
11月28日には、目黒でプライベも開催しますよぅ。
あちきが主催者なんですよぅ」
レティシアは、敬一にプライベ告知のチラシも渡す。
「プライベ……ってなんだ?」
「プレイヤーさん達が集まって交流するイベントです。
マスターさん達も来るみたいですよ。
……それにしても、馬の着ぐるみは蒸れますね」
敬一の疑問に答えつつ、ミスティは言う。

「なんだか、盛大にメタ発言が聞こえた気がしますけど、
きっと気のせいですね。
なにやら「中の人」の指令だそうです。
……「中の人」ってなんでしょうか?
なにかボクの魂の奥深くから、
このお菓子とチラシセットを配りまくらなくてはならないような衝動がわき上がってきます……」
ニワトリで露出が少なく顔も隠れるのをちょっと安心している
みことも言う。
「「はろうぃん」とは面白い祭りじゃのう。
このようにかぶいた者どもが勢ぞろいするとは。
妾も思い切りかぶきたいところじゃったが、
なにやら珍妙な犬の着ぐるみを渡されてしもうた。
なにかこれを着なければならぬ気がどうしようもなくするのじゃ。面妖じゃのう。
しかも、「中の人」の指令で、菓子と一緒に「目黒プライベ・11月28日開催」の配り紙とな?
「中の人」とは何者かのう」
犬の揚羽も、首をかしげつつお菓子とチラシを配る。

(ふふふ、こっそりすごく不味いお菓子もまぜてるんだよね。
あぁ早くリアクションがみてぇ!
金団長やメイリン先輩達に見つかりませんよーに!)
ジェライザ・ローズは怒られないようにガスマスクをつけているのだった。
(よーし、バレてないバレてない)
ジェライザ・ローズは。梅琳や団長にばれてないと思い、ご機嫌であった。

★☆★

一方、そのころ、会場の隅では。
七尾 正光(ななお・まさみつ)とパートナーの直江津 零時(なおえつ・れいじ)が、
男の会話をしていた。
「すごい賑やかだな」
「そうだな、俺たちは地球じゃ戦いばっかりだったからこういうのは慣れないな」
二人は、正光のパートナーのアリア・シュクレール(ありあ・しゅくれーる)との契約時、
アリスのドロワーズを差し出されて鼻から出血した話などをしていた。
そこに、隠れていたアリアがつっこんでくる。
「とりっくおあとりーとーっ♪」
「どぅぶっはぁっ!?」
正光を押し倒したアリアは、すごい勢いで上着を脱がす。
「何を考えてるんだアリアー!
脱がすスピードはともかく理由(わけ)を言えーッ!!」
「おにーちゃんが私にお菓子をくれないからだよー♪」
アリアに言われて、正光は市販のお菓子を差し出す。
「まて、正光。そんなお菓子で大丈夫か?」
零時は言う。
「大丈夫だ、問題ない」
アリアは、手をわきわきしている。
「本当に大丈夫か?」
「……一番いいお菓子を頼む」
正光は、高価なお菓子を受け取り、アリアに渡す。
「私にお菓子くれるならなんでもいいよー」
アリアは、お菓子をおいしそうに食べ始める。

そこに、レティシア達、着ぐるみ大行進のメンバーがやってくる。
「目黒プライベ・11月28日開催、よろしくねぇ♪」
「こ、これは? ……ブレーメンの音楽隊か?」
レティシアにお菓子とチラシを渡され、正光はつぶやく。
「こ、このお菓子は……きゅう」
アリアは、ジェライザ・ローズの激マズお菓子を食べてしまい、倒れる。
「だいせいこうー!」
「あっ、こら!」
ジェライザ・ローズはダッシュで逃げて、正光はアリアの介抱をするのであった。