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リアクション
●第7章 イルミンの午後 その1
風森 望(かぜもり・のぞみ)はアーデルハイト・ワルプルギス(あーでるはいと・わるぷるぎす)を被検体にして、解毒薬を調合することを思いついた。
早速、校長室へと走りこむ。
そこには校長のエリザベート・ワルプルギスとアーデルハイトが、本日何度目かのおやつを食べていた。
「なんじゃ、騒々しい…」
アーデルハイトは言った。
「アーデルハイト様っ! 聞きましたよ。朝は大変だったそうですね。男の娘になったって本当なのですか?」
「誰じゃ、余計なことを…ほれ、そこにあるぞ」
と言ってアーデルハイトが見せたのは、自分の抜け殻だった。蝉のように背中に避けた痕がある。シュールだ。
「わぁ〜お…。あ、服も体とセットなんですのね?」
「そういう突っ込みは、MSを弱らせるだけじゃぞ。生かさず殺さず愛を込めて、ゆるゆると真綿で締めるのじゃ…行動で、じゃな。それはともかく、服はセットじゃ」
「なるほど。でも、こんな魔法薬作るとしたら、アーデルハイト様か校長に違いありません!」
「じゃから、私は被害者で…」
「違っていても、そう決めました! という訳で、解毒薬の調合に付き合って頂きます!」
「こら、話を聞くのじゃー! このキワモノめ」
「確かにロリコンでショタコンな私に性別なぞ瑣末な問題で、キワモノですが、ロリッ子とショタッ子の楽しみ方は別なんですよ!」
「性転換が趣味に合わぬというのは、私のせいではないのじゃ」
「ええ〜!? ショタッ子にゴスロリ着せて、恥らう姿を見るのが楽しいんじゃないですかぁ、元ロリなら恥らってくれないじゃないですか! 喜ぶだけですよ」
「何を勝手なことを。それに性転換薬を作ったのは私ではないのじゃ、話を聞け」
「またそんな嘘を言って。いいじゃないですか、失敗しても体を脱げばいいだけの事ですし」
「私を何だと思ってるのじゃー!」
アーデルハイトは危険を感じて立ち上がった。これはヤバい。
逃げるアーデルハイト。
バーストダッシュで抱きつく、望。
「何故距離を取るんです? 何処とは言いませんが、ずらしますよ!」
「やめるのじゃー!」
どっかん!
殴り飛ばされて飛んでいく、望じゃった。
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