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リアクション
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 これは――。
 世界樹扶桑とイルミンスールが繋がり、扶桑の噴花が起こるまでに尽力した人々の説話である。
 場所は、マホロバ――扶桑の都における物語だ。
 あるいはそれは過去の出来事であり、同時にそこへ生きた者達にとっては紛れもない『現実』の、『時』の流れの最中における、ありふれた日常と軌跡、喜劇と悲劇の終幕である。
 初夏の若葉が梅雨の気配を運び、そしてそれは晴れる。
 扶桑守護職である松風堅守が、武神 牙竜(たけがみ・がりゅう)の提案で宴を催した翌日が、このお話の序幕であった。
 ――扶桑の噴花の結末は、だからこの時誰も知らなかった。
 
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