リアクション
エピローグ
夜の帳もすっかり落ちた頃、ロビンソンは病室を出た。廊下で、花束を持ったザッハーク・アエーシュマとライラ・メルアァに声をかけられる。
ロビンソンは、今出てきた病室がそうだと答えた。ドアが閉まると、微かに話し声が聞こえてきた。
「たまにそなたは理解に苦しむな、ロック。自分で地雷を踏むなどと……」
「こういうことは、自分で先頭に立つから楽しいのさ」
「怪我はわたくしが【ヒール】で治して差し上げますわ、緑郎さま」
ロビンソンは、屋上へ行き、そこから煙草に火をつけると柵に寄りかかりながら街を眺めた。
「平和だな……」
明倫館の制服を着た辿楼院 刹那が音もなく現れた。
「やあ、ご苦労様」
「申し訳ありませぬ。失敗いたしました」
「とんでもない。ちゃんと二人を逃がしてくれたじゃないか」
「しかし、爆弾は……」
「さすがに彼らはやるね。だが、これも計算の内だよ。うまくいけばめっけもん、ぐらいに思っていたから気にしないでくれ。それより、追加依頼をしたいんだが、いいかな。ストーンたちを脱出させて欲しいんだ」
「承知」
「――おや、怪我をしているね」
「かすり傷ゆえ、お気にならさぬよう」
「そうもいかない。さあ、下へ来なさい。大丈夫、その服装なら誰もキミを疑ったりしないさ……」
煙草の吸殻を靴底で潰すと、煌めく街の灯りを一瞥し、ロビンソンは刹那と共に病院内へと戻っていった。
この度は「盗まれた機晶爆弾」へのご参加、ありがとうございます。泉 楽です。
今回、五ヶ所の爆弾にそれなりにバランスよく人数を割り振れたのではないかと思います。
爆弾の設置場所に関しましては、犯人役の人のアクションを優先。それ以外は、皆さんのアクションを受け取る前に考えておいた場所に設定しました。ただし細かい場所は、皆さんのアクションの影響を受けています。(例:空京大学内→空京大学の講堂)
爆弾についての解説は、ネットで調べました。解体方法に関しましても、色々おかしな点があるかと思います。ご容赦ください。
結局、犯人の動機については今回は判明しませんでした。その辺まで書くと物語として収拾がつかなくなってしまうので。NPCはまたいつか出したいと思っているので、その時までお待ち下さい。
暑かったり涼しかったり、滝のような雨が降ったり自分に落ちてきそうな雷が鳴ったりと天候が不順ですが、皆様どうか体調など崩されませんように。ちなみに私はこれを書いている最中から今も、風邪引いています。喉やられました。
それでは、また次のシナリオでお会いしましょう。
7月11日、一部PC名、NPC名のミスを訂正いたしました。大変申し訳ありませんでした。