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ミッドナイト・シャンバラ4

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ミッドナイト・シャンバラ4

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お宝自慢コーナー

 
 
「ランランラン ルンルン☆目からビーム!
 
    ★    ★    ★
 
「お宝自慢コーナー!
 このコーナーは、みなさんの持っているお宝を自慢してもらおうというコーナーです。
 さあ、見せびらかせたまえ!
 では、最初のお宝……うっ、このお葉書は……。
 すみません、うちのバカバイトがハガキにカレーをこぼしてしまいまして……。
 いやあ、黄色が綺麗です。
 ええと、何とか解読しましたので、多少ダイジェストになりますが読みあげますね。
 ペンネームは……、彼方御前@葦原さん……でいいのかな?
 お手紙によると、最近、ミスパラミタに選ばれたそうで。ああ、あの方ですか。あれは綺麗でしたね。鑑定団でも、着物が7万ゴルダもの高額鑑定をしてもらったそうです。
 そうでした、そうでした。ちゃんと覚えていますよー。
 あの後、あの着物はお部屋に飾ってあるのでしょうか。たまには虫干ししてくださいね。
 何やらアドレスが葦原になっているみたいなので、たまには着てみるのもいいかもしれませんね。あそこなら、あの着物の価値を分かる人がたくさんいそうです。
 私も、たまには着物を着てみようかなあ。いえ、プレゼントされたのを一つ持っているんですが、なかなか着る機会がなくて。なにしろ、あれって色々着るのが大変ですから。今度の夏祭りに挑戦してみようかなあ。
 
 次のお便りは、サクラコ・カーディ(さくらこ・かーでぃ)さんからです。
 
シャレードさんこんばんニャー。
先日一族の墳墓を整理していたら、『桜獣説話集』なる書物を発見しました。
そこには御先祖様が古王国時代に英雄視されていた旨が書かれていて、歴史的な大発見!
直系の子孫らしい私も鼻高々!
……だったのですが、それを見た父が大張り切り。
ちょっとした借りをきっかけに『英雄の子孫なら英雄らしく活躍しろ』という話に。
英雄なんて望んでなれるよーなもんでもないはずなのですけど、
有名になるためにエリートコースを目指したり、
一族の若い衆率いてカナンで人助けを試みてみたり、
なんだかんだで頑張ってます(ぐすん)
そんな健気な私ですが、今は英雄家業の傍ら、
未だ謎の多い御先祖様や、その当時の獣人について調査させてもらってます。
もしかすると、御先祖様と一緒に戦った方……の子孫の方とかもいるかもしれませんし!
そんなわけなので、もし古王国時代の獣人について情報や心当たりがある方がいらっしゃいましたら、
空京大学教養学部文化人類学科の白砂司君のところまで御連絡お願いしますねっ。
それではシャレードさん、ばいニャー。

 
 なかなか、にゃんこにゃんこしたお便りでした。
 これも、確か鑑定団で鑑定してもらっていたお宝ですよね。
 それにしても、大変なことになってるようですねえ。
 あまり無理はしないでくださいね。
 英雄なんてものは、パラミタでは時間が経てば細切れのただの英霊さんですから。同じ人がたくさんいるかもしれません。
 うまく情報も集まるといいですね。なにしろ、シャンバラの資料はいったん散逸してしまっていますから、イルミンスールの大図書室の奥底でもない限り、なかなかちゃんとした古書が出てくることは少ないです。写本になればなるほど、色々と信憑性は薄くなってしまいますものねえ。
 頑張ってください」
 
    ★    ★    ★
 
「いつの間にニャーをつけ加えたんだ?」
 ラジオを聞いていた白砂 司(しらすな・つかさ)が、サクラコ・カーディに言った。
「挨拶くらい猫を主張したっていいじゃないですか」
 サクラコ・カーディが言い返す。
 もともとラジオで情報収集を呼びかけようと言いだしたのは白砂司の方だ。彼の指示でサクラコ・カーディが文面を作ったのだが、ただ言われた通りに書いたのではつまらない。そこで、書いている途中で色々とアレンジしたというわけだ。なにしろ、最終的には、自分のことなのだから、それくらい主張してもいいではないか。
「まあいい。……情報が寄せられるといいいな」
「うん」
 白砂司に言われて、サクラコ・カーディは小さくうなずいた。