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白装束の町

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 鈴鳴村は平穏だった。
 以前のように白装束を着た者たちが闊歩することもなく、自給自足の生活を楽しんでいた。
「結局、わたくしの読み通りでしたのね」
「そうみたいだな」
 エンヘドゥは湖を眺めながら隣に立つ大鋸に話しかけた。
「耶古の会は湖と洞窟を繋ぐ穴を掘り、そこから毒を散布する機械を水中に沈めた」
「湖の水に依存してた連中にとっちゃとんでもねえわな」
「毒により魚は死に、毒に塗れた魚を食べ毒の混じった水を飲み、病に冒されていった……。ひどい話ですわ」
「この村の住人に、今のような暮らしが続けばいいな」
「ええ。心からそう思いますわ」
「あの子はどうなったんだ?」
「耶古ですか? 彼女は今病院で治療中だそうですわ。詳しいことは知らないのですが、過去の記憶が全くないらしいのですの」
「災難だな……」
「本人が至って気にしていないのがせめてもの救いですわね」
 二人を静寂が包む。
 とはいえ、集落から漂ってくる夕飯の匂いが散々鼻腔をくすぐるのではあるが。
「……帰りますか」
「そうだな。あんたを助けたところで俺の任務は終わってたんだ。もう手打ちにしよう」
「……では」
「……じゃあな」
 エンヘドゥと大鋸はお互い異なる方角へ歩き出した。
 再び二人がまみえることはあるのだろうか……。

担当マスターより

▼担当マスター

マリツキ

▼マスターコメント

お久しぶりです。

今回のシナリオはいかがだったでしょうか。
耶古の会の黒幕が逃げてしまったり耶古の記憶が失われてしまったり、完全な解決とはいきませんでしたが、とりあえず一件落着です。
もしかしたら耶古の会と再び対決するときがくるのかもしれませんね。

最後に、参加していただいた方々には多大なる感謝をいたします。
それではまたお会いしましょう。

▼マスター個別コメント