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パラミタ・イヤー・ゼロ ~DEAD編~ (第1回/全3回)

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パラミタ・イヤー・ゼロ ~DEAD編~ (第1回/全3回)

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  第六章 核シェルター

 天殉血剣。夜灼瓊禍玉。夜炎鏡。
 鍵となる三人の右腕は、ようやく集まった。
 切り落とされた三本の腕を、シェルターの壁に同時につけ、扉を開ける。

――いよいよ、八紘零と対面する時がきた。



「よくここまで来たな」
 シェルターのなかで、初老の男が契約者を振り返った。
「お前が八紘零か!?」
 風森巽こと、ソークー1(旧式)がはじけ飛ぶように零のもとへ駆けた。
 全力で殴りかかったが、つい力んでしまったのだろうか。彼の拳は、寸前でかわされてしまう。
「ヒーロごっこは……おしまいだ」
 八紘零が、ソークー1の腹部を強打する。
「ぐ、ぐはぁ!」
 バキバキバキッ……。
 ソークー1にめり込んでいく、鋼鉄のような零の拳。
 あろうことか。ヒーローの心臓である、『変身ベルト』が粉々に砕かれてしまった!


「……バカね。後ろがガラ空きだわ」
 一瞬の隙をついて、リネン・エルフトが零の背後に回り込んだ。
「いくぜ! リネン!」
 逆方向から回り込んだフェイミィ・オルトリンデが、バルディッシュを振りかぶる。
 ふたりの連携技――『コンセクティブスラッシュ』が炸裂! 瞬く間に、八紘零の首は切り落とされた。



……だが。
 なにやら様子がおかしい。
 首を切り落とされた零の体は、しだいにドロドロと溶け出してしまったのだ。
「――悪いニュースがあるわ」
 それは、ローザマリア・クライツァールからの通信だった。
 核シェルターに集まった契約者たちが、彼女の報告に耳を傾ける。
「いま倒したのは八紘零のクローンよ。――本物は、少し前に逃げ出してしまったわ」