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 第3章 皆で大騒ぎ

■□■1■□■ にゃんこ祭り

そのころ、パーティー会場にて。
オルフェリア・クインレイナー(おるふぇりあ・くいんれいなー)は、
パートナーの黒にゃんこ獣人夕夜 御影(ゆうや・みかげ)のお婿さがしにいそしんでいた。
「12歳って言うと猫さんだとかなりの高齢!
そろそろお婿さんを探してあげなきゃなのですよ!」
「ええ?
なんか美味しいものくれるっていうから来たんだけどー……。
というかにゃーは別に人間の12歳と同じなんだけどにゃー……。
まぁいっか♪
にゃーのおむこさんをさがしにきたんだー」
それぞれちょっと勘違いしているオルフェリアと御影であった。

「あー、オルフェさんだー。毛玉ちゃんもいるんだー」
鏡 氷雨(かがみ・ひさめ)は、友人を見つけて駆け寄る。
「にゃーっ! あそんでー」
「猫?」
ルクス・ナイフィード(るくす・ないふぃーど)は、飛びついてきた御影を見て、
それまで仏頂面だった顔をほころばせる。
「可愛い」
ルクスは、御影の頭をなでて猫缶をあげる。
「ねこかん、ねこかーん!」
「フフッ、そんなに慌てないでも誰も取らないよ」
その様子を見ていて、ルクスのことが大好きなクロス・レッドドール(くろす・れっどどーる)は、ヤンデレ始める。
「ネコさん、ルクス君はクロスのだからそこどいて……撫でられるなんて羨ましい」
生きている猫は苦手なこともあり、クロスは御影に冷たくしはじめる。
「にゃー?」
「人形、黒猫は、苛めちゃ駄目だよ」
ルクスは御影を抱きかかえると避難させてなではじめる。
「ルクス君はクロスのなのに……クロスのなのに……クロスの……」
ブツブツ言うクロスだが、それは置いておいて、
氷雨はオルフェリアと話をし始める。
「ボク、東ロイヤルガード権を買ったんだー。
よかったらオルフェさんこの後一緒にお茶行かない?
美味しいケーキ出してくれる喫茶店知ってるんだー。
一緒に行かない?
なんかルクスも毛玉ちゃん気にいったみたいだし」
「そうですね。でも、ルクスさんは精霊さんだけど……。
はっ、これが種族を超えた愛なのです!?」
オルフェリアは、衝撃を受けたような表情で言う。
「クロス、猫になりたい。
主様、クロス猫になりたい。
黒いネコミミと尻尾つければいけると思う。
駄目かな?」
「駄目だよ☆」
「無理かな?」
「無理だよ☆」
クロスに氷雨は笑顔で答える。
「ほら、クロスちゃんも馬鹿なこと行ってないで行くよー」
「むぅ……クロス本気なのに。猫嫌いだけどルクス君に撫でてもらえるなら……」
かくして、一行は賑やかに夜の街に消えた。