リアクション
■本選トーナメント
空京スタジアムにて。
リカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)と
ヴィゼント・ショートホーン(びぜんと・しょーとほーん)は、
実況担当として、実況席に座っていた。
「てめぇら心の導火線に火はついてるか! ボンバー!!」
熱狂のヘッドセットをアフロの頭につけて、
ヴィゼントが観客に呼びかける。
観客席からは、歓声が沸き起こった。
リカインは、ちらりと振り返る。
「むううう、むううううううううう!」
パートナーのシルフィスティ・ロスヴァイセ(しるふぃすてぃ・ろすう゛ぁいせ)は、
大会に乱入して暴れないように、
袋詰めされて閉じ込められているのである。
(私も参加したかったけど、
問題児パートナーの暴走を放置するわけにいかないし、
こういうイベントの実況はやりなれてるからね)
リカインは気を取り直し、選手入場の実況を行うことにした。
「それでは、10校の選手入場よ!」
「皆、それぞれの学校の大きな校旗を持っての入場だー!
学校の名誉を背負って気合い入れて戦えよ! ボンバー!!」
大きな旗を持って10校の生徒が、順番に入場してくる。
会場は、大きな拍手と歓声に包まれた。