First Previous |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
Next Last
リアクション
■ ビバ!百合園サッカー部 ■
郁乃が見つけた写真をアルバムに貼ろうと、当時のアルバムを探して開いて、この辺かな、とめくっていると、荀灌があ、と一枚を指差した。
「あっ、これ、私が始めてゴールを決めた時のです」
「あ、本当だ。あの時は盛り上がったね!」
荀灌がゴールを決めた直後、郁乃と、チームメイトのイングリット・ローゼンベルグ(いんぐりっと・ろーぜんべるぐ)が飛びついて来て、全身で喜んでくれた。
「やったぁ〜〜!!」
「やったにゃ〜〜!!」
「……私、驚いてしまって、喜びが顔に出ていませんね」
写真を見て、荀灌は苦笑する。
「でも、本当に嬉しかったんですよ」
ゴールを決めたことも、皆が喜んでくれたことも。
「うん」
くすくすと郁乃も笑った。
「懐かしいね」
この後すぐに試合終了になって、決勝点を叩き出した荀灌を、チームメイト皆でもみくちゃにしてお祝いした。
そんなことも、思い出す。
恥ずかしかったり、驚いたり、嬉しかったり……色々な気持ちでいっぱいになった、これは、そんな思いの詰まった一枚だ。
「私……お姉ちゃんと一緒の部活に入って、一緒に練習して、素敵な先輩やチームメイトに出会えて……本当によかったです」
「……うん」
荀灌の言葉を、郁乃も感慨深く聞く。
私もだよ、と言って、二人は顔を見合わせて笑った。
First Previous |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
Next Last