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着ぐるみ大戦争〜扉を開く者(第1回/全6回)

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着ぐるみ大戦争〜扉を開く者(第1回/全6回)

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第6章 夜の帳

 敵の哨戒部隊を撃退した第3師団はそのまま進撃を続け、まもなく街道のT字路にさしかかった。右へ行けばワイフェン領、左に行けばモン領である。そこを左に曲がり、そのまま進んでいく。
 予定ではそう遠くないあたりにモン族の『タバル砦』があるはずだ。だが、その前には当然、敵ワイフェン軍の主力部隊がいるはずである。
 そのワイフェン軍を探るべく、偵察部隊が派遣されている。マーゼン・クロッシュナー(まーぜん・くろっしゅなー)は匍匐前進で様子を見ている。
 「それにしても、動きがないなあ」
 クロッシュナーは残念そうである。双眼鏡で確認すると遠くにワイフェン軍が見える。一応、警戒している様子はあるがそれなりの訓練はしているようだ。
 「まあ、教導団ほどではないようだが……」
 「それにしてもワイフェン族の動きを見るにどこかの勢力がバックについているようにしか思えんがなあ……」
 脇で見ていたテクノ・マギナ(てくの・まぎな)がそう言った。
 「だから問題はそれがどこかだ。それを解らないと意味はない。案外パラ実の可能性だってあるのですよ?」
 「そ、それは……」
 「敵の中にワイフェン族以外はいないでござるか?」
 エー テン(えー・てん)が脇から割り込んだ。双眼鏡で見てみるがこれと言った変なのは見あたらない。
 「これでは解らないでござる」
 「そう簡単に解るならこちらにしても苦労はしませんよ。どうですか?」
 「準備はしていますが……迂闊に動くと危ないわよ」
 アム・ブランド(あむ・ぶらんど)は逃走時の欺瞞用マネキンを用意していたが、今の所使用する状況にない。
 「何ですな。ずいぶんがっちり固まってますねえ」
 クロッシュナーの見る限り、ワイフェン軍は周辺に柵で陣地をつくりその中にがっちりこもっている感じである。
 「結構いますが、思ったよりは少ない……ですかね」
 その後、一通り様子を見てから退却した。

 これに対し、より危険な偵察行動を取っていたのは比島 真紀(ひしま・まき)金住 健勝(かなずみ・けんしょう)他数名である。彼らは大分回り込んで深くまで入り込んだ。
 「それにしても、この辺の地形はすごいです」
 金住は見上げて驚いている。金住の左側向こうにはタバル砦が見えている。実際、タバル砦周辺の地形は変わった形をしている。川が峡谷から流れ出し、開けたような地形だ。というか実際そうなのだろう。目に見えるタバル砦は地球人の感覚ではダムに近い形をしている。峡谷の切れ目に石を積み上げて壁を作っているのだ。そしてちょうどそこで開けた地形になっており、両側に広がった山々は扇状の空間を生み出している。おそらく元々川があったのであろう。その川底をそのまま道として使っている感じだ。
 タバル砦は一口で言って石で作った川のないダムである。そして下流側の数キロ離れたところにワイフェン軍は陣取っている。位置関係で言えばそのさらに数キロ下流側に第3師団がいる。位置的には砦にこもるモン族軍と、第3師団でワイフェン軍を挟み込んでいいる感じだ。
 「これではさすがに銃器を持っていても簡単には攻略できませんよね」
 レジーナ・アラトリウス(れじーな・あらとりうす)も見上げて言った。石造りでは銃器の効果はあまりない。上から攻撃できるので弓矢でもそれなりに戦果が挙げられる。ちょうど壁の中央下側に頑丈そうな門があるが現在はがっちり閉じられている。
 モン族は平地で正面からはかなわない代わりにこの砦を利用してワイフェン軍を食い止めていると言うことだ。金住としてはこの地形は軍事的に重要と踏んで、調べている。この周辺が戦場になる可能性が高い以上当然であろう。
 「あれ……何かしら?」
 アラトリウスがふと何かに気づいた。自分たちの背後。全体としてはダムに向かって左側の山の中腹になにやら開けたところが見える。
 「下からなのでよくわからないけど。間道のようであります!」
 その一方で比島はサイモン・アームストロング(さいもん・あーむすとろんぐ)と敵陣偵察に余念がない。
 「敵はなにやら固まって陣を作っているように見えるが?」
 「長期布陣の構えかな?」
 アームストロングの見解に比島は首をかしげた。
 「数は確認できたでありますか?」
 「大体、歩兵が一万数千、多めに見て一万四千と言うところかな。騎兵は約一千。あと投石機が50くらいか」
 「師団主力より多いであります」
 「まあ、こちら同様重装備はなさそうだ。円陣組んで腰据えたって感じかな?」
 「柵はやっかいであります」
 「ああ、第3師団は今は約八千だ。柵で手こずっている所を撃たれたら厳しそうだ」
 敵はほぼ円陣だ。物資や司令部を中心において警戒している感じだ。

 「ふむ。空から偵察すれば簡単じゃのう」
 じじい臭い口調で空を飛んでいるのはエリス・カイパーベルト(えりす・かいぱーべると)である。
 「おうおう、さすがに空からじゃとよく見えるのお」
 元々イルミンスールであるカイパーベルトは箒に乗って上空から偵察するつもりだ。カイパーベルトの目から見ると位置関係はわかりやすい。タバル砦にはモン族軍がいるのであろう。そしてワイフェン軍、ずっと下がって第3師団。ワイフェン軍野いるあたりから両側の山々には林が広がっている。第3師団からタバル砦を向いて左側の林の一番砦よりのあたり、そのあたりに比島達が潜んでいるはずであるが隠れて見えない。
 「で……偵察、偵察、と。何すればいいんじゃろか?」
 カイパーベルトの最大の問題は何を偵察するか考えていない点にある。口調のせいか年に似合わず惚けが始まっているらしい。

 そのころ、タバル砦を訪れていたのがイレブン・オーヴィル(いれぶん・おーう゛ぃる)カッティ・スタードロップ(かってぃ・すたーどろっぷ)だ。
 タバル砦の中はモン族でごった返している。持っている武器はほとんどが槍、剣、弓矢である。数台なら投石機もある。一応厳しい顔で警戒にあたっている。
 「よくいらっしゃいました」
 モン族の士官が出迎える。
 「よろしくお願いします」
 「教導団が救援してくれるとのこと心強い限りです」
 モン族の人たちは一様に安堵の表情を浮かべている。
 オーヴィルが見たところ、シャンバラのレベルとしてはそこそこ標準的な練度であり、普通に戦えばそれなりの力は出せそうだ。
 「銃器に手こずっていますか?」
 「はい。直接平地で正面から戦ったら勝ち目は薄いですな」
 話によると、現在砦には一万六千のモン族兵がいるとのことだ。もっとも、銃器がないので実際の兵力は戦闘力換算で半分以下と見なければならない。なお、このほかにモン族の街では八千ほどの兵力がいるらしいがこれは万一の際の戦力と言うことでとどめているらしい。
 「教導団では銃器の援助を考えていますが、今すぐは難しいです。少しずつ運び入れることにはなりますが」
 この点は上層部から伝えられている。工廠ではモン族に援助する銃器生産を始めているがさすがに、ほいっと装備できるわけではない。
 「それはありがたいですな」
 「ところで?あの道は大丈夫なの?」
 スタードロップが首をかしげている。そう、第3師団の前にワイフェン軍が立ちふさがっているのになぜオーヴィル達がここにいるのか、である。実はラピトの所からやや北に行ったところに間道の入り口があるのだ。これは極めて道幅が狭くバイク二台がかろうして併走できるくらいの幅しかない。これが山の中を通ってタバル砦のすぐ横に出るのだ。要するに裏口といっていい。問題はその間道が途中からちょうどタバル砦の峡谷の稜線に沿って進む形になっており、ワイフェン軍から丸見えなのだ。金住が見つけたのはこれだ。
 連絡線としては使えるが逆に言えばワイフェン軍の妨害があり得ると言うことだ。そのため、ここから攻められないよう間道が砦に入るところにやはり小規模な城門が設けられており警戒にあたっている。
 スタードロップはワイフェン軍の妨害を心配している。
 「ええ、実はたびたびワイフェン軍も連絡線の妨害を試みた様ですが、少し前からはぱったりとやめ、砦前で陣地にこもっております」
 この間道の連絡線が妨害されればモン族とは連絡途絶状態になる。しかしながらワイフェン軍はそちらに戦力を割くのをやめ、陣地で態勢を整えているらしい。お陰で第3師団とモン族は意思疎通がとれている。
 「とにかく、本部へ連絡しよう」
 「ええ」
 オーヴィルとスタードロップはモン族との連絡線を再度確認しながら師団に戻った。

 師団主力はワイフェン族から東に数キロの所に布陣し、様子を伺っている。
参謀長の志賀が不在のため、軍事行動をどうするかを検討しなければならない。そのために和泉は情報が揃うのを待っている。
 「師団長。お話がありますがよろしいでしょうか?」
 鄭 紅龍(てい・こうりゅう)が和泉の所へやってきた。後ろからはパンダ?の楊 熊猫(やん・しぇんまお)がくっついている。
 「いいでしょう。どうぞ」
 「ありがとうございます。実は現状の状況に対する疑念がありまして参上した次第です」
 「それは?」
 「は。なぜこの時期にワイフェン族はモン族を攻撃してきたのかということです。ラピト族に十倍するワイフェン族がラピトを攻略する前にモン族にまで手を出すのか?矛盾しているように思います」
 「そうね。実際、ワイフェン族の考えを思想の違う私達がはっきりとは解らないけど。多分に地理的なものではないかしら?」
 「といいますと」
 「各勢力の位置関係を考えると中央にモン族とすると南に教導団とラピト族、北にラク族、東にワイフェン族、西に荒野の不穏勢力。大体こんな感じになるわ。もし、モン族を制圧し、支配下にできれば教導団をラク族と遮断することができる。荒野の不穏勢力は敵対的と考えるべきだから西、中央、東と壁ができあがる。そうなれば私達はラク族とはきちんとした交渉はできなくなるわ。政治的に影響力の大きいラク族をワイフェン側が味方につけようとする、少なくとも教導団と連携させたくないなら、物理的に妨害する一番簡単な手段になる」
 「狙いはラク族ですか?」
 「ラピト族は私達と協力してくれることを考えればワイフェン族から見て思想的に敵対している。モン族もこれに近い。となれば問題の根本が政治・思想面であればこそ、ワイフェン族はラク族を味方につけようとするでしょう。そのために確実な方法、私達とラク族との交渉を妨害する手段はラピトに足並みをそろえるであろうモン族をさっさと攻略してしまう、と言うことではないかしら」
 「敵対する教導団を妨害しつつ、ラク族を味方につける為にモン族を攻撃するというのが敵の目的であると?」
 「私はそのあたりではないかと思います。もちろん、モン族がすぐに教導団と同盟を結ぶことを想定済みの上でです。地勢的要因はこの場合重要ではないかしら?」
 「なるほど。あともう一つ、ワイフェン族の使用していた武器には中国製のコピーと思われるものが多かったと伺いますが、それについてはどのように?」
 「そうね。これについては私より武器マニアの人に聞いた方が早いかもしれないわね。一番出所が解らずに入手できるからではないかしら?」
 21世紀現在、世界で一番武器を見境なく輸出しているのは中国である。アメリカ製の製品は多いが、これでなかなかテロリストを警戒してアメリカは輸出先には気を遣っている。これに対し、ロシア、中国は売れれば良しとばかりに手当たり次第売る傾向にある。特に中国はロシアから、『ウチの兵器を勝手にコピーして売るなあ!』と文句を言われたのは事実である。実際、各地の局地紛争で使用される自動小銃などは中国製がアフリカあたりに輸出したのが回り回って入手されたりするのが多い。要するにアシがつかずに入手しやすいのだ。世界各地のテロリスト御用達である。
 「シャンバラに運び込むのは難しいと思うアル、どこかで生産しているのではないアルか?」
 楊は首をかしげつつそう言った。
 「その可能性も高いわね。カラシニコフ系はコピー生産しやすいし、あるいはシャンバラのどこかで何者かが生産しているのかもしれないわ」

 その頃、駐留地の一角では騒動が起きていた。
 「えーい、貴様、銃の使い方を誰に教わった?、誰に教わったと聞いているんだ!」
 ジェイコブ・バウアー(じぇいこぶ・ばうあー)が捕まえた捕虜を尋問していたのだが、騒動になっている。捕虜はこの度、敵哨戒部隊との戦闘でめでたく捕まえたのであるが、もれなく怪我をしている。が、バウアーはお構いなしに引きずり出している。
 「ちょっと、待ちなさい、そんなことしたら死んじゃうわよ!」
 水原 ゆかり(みずはら・ゆかり)がしがみついて止めようとする。
 「えーい、うるさい、すっこんでろ!」
 バウアーは水原を突き飛ばすと、今度は水原の下腹部を蹴りつける。
 「ぐふっ!」
 「貴様も敵の味方をするか!」
 そのままげしげしと水原の下腹部を蹴り続けるバウアー。そこに通りかかった後鳥羽 樹理(ごとば・じゅり)マノファ・タウレトア(まのふぁ・たうれとあ)が慌てて止めに入るが二メートル近いバウアーに振り払われる。
 「ひよえっ!」
 「ありょえ!」
 ごろごろと転がる二人。バウアーは相変わらず水原を蹴りつけている。
 「えーい、この男は〜」
 「惨状先生!殺っちゃいましょう!」
 後鳥羽が叫ぶ、ちなみに惨状先生というのはタウレトアのことらしい。二人は運んできたケーブルをひっつかんだ。そもそも二人は通信設備設営のため、ケーブルを運んできたところだったのだ。そのままずどどどどと数本のケーブルを掴んだままひょいっとバウアーの首に引っかけると二人は思いっきり逆方向に体重を掛けた。当然、バウアーはケーブルで首を絞められる。
 「ぐぼげらべぎょびら」
 バウアーは首をかきむしるがさすがに体重がかかっている。まもなく泡吹いてバウアーは倒れた。
 「死んでる?」
 「一応、生きてますよ」
 もう1,2回首を絞めたら死んでいただろうがそこは二人とも解っている。
 「それより、こっちこっち」
 ぐったりした水原を二人は慌てて医療班の所へ運ぶ。この件でバウアーは懲罰部隊行きが決定された。

 夜が来た。第3師団は警戒しつつ野営に入る。和泉はテントを出ると遠くを見つめた。タバル砦の方向だ。ずっと向こうにかがり火が点々と見えている。言うまでもなく、ワイフェン族も野営しているのであろう。さらにその向こうにタバル砦があるはずだ。
 (さて……どうしたものかしら)
 和泉は考えている。正面のワイフェン族の戦力は約一万五千ほど。決して侮れない戦力である。これに対し第3師団は約八千弱。半分ほどだ。第3師団としてはどのような軍事行動を取るか考えねばならない。言うまでもなく八千で正面から一万五千に挑むのは不利である。その後、オーヴィルが戻ったため、モン族側の事も大分判明した。さすがに銃器がないのは厳しいようだ。ただ、敵は連絡線を妨害していないので今の所意思疎通は問題ない。これを遮断されればモン族とは連絡が取れなくなる。
 (私なら、何が何でも連絡線は妨害するけど?)
 最初は妨害があったらしいがある時期からぱったり妨害しなくなったようだ。
 (何らかの理由で妨害できない、あるいは戦力をそちらに回せない事情があるのかしら?)
 和泉は再び向こうを見た。かがり火に変化はないようだ。

 師団主力が暗ーくなっている頃、打って変わって明るいのは航空科の面々だ。位置的にはタバル砦を越えてモンの街をこえ、ずーっと山奥だ。(志賀率いる交渉団や角田率いる航空科も連絡線の間道を通って来ている)
 モン族の人たちが歓迎の宴を開いてくれたからだ。羊を屠ってニンニクと香辛料のきいたソースに漬け、鉄鍋で焼いている。飲み物はもっぱらエール(原始的なビール)である。要するにジンギスカンとビールに近い。たき火を焚いて皆で飲めや歌えやの騒ぎである。
 「いいんですかねえ」
 「まあ、気にするな。この際、役得と思っていればいいさ」
 宴会に懐疑的なのはフリンガーだ。角田は割と気に入ったのか焼けた肉を頬張っている。果実酒で酔っぱらったのか、朝野未沙は立ち上がった。
 「朝野未沙!新曲歌います!」
 おおっと周りから喝采が上がる。顔を赤く染めてふらふら揺れながら朝野は歌い出した。その様子に角田はエールの杯を空にする。
 「航空科は一刻も早く戦力化を急がねばならない。今日の所は英気を養っておくことだ。明日からの訓練は厳しいぞ」
 夜は更けていった。

担当マスターより

▼担当マスター

秋山 遼

▼マスターコメント

 シャンバラは燃えているか?と言うわけで説教師、秋山です。ゆるくて地獄で食道楽なシナリオ「着ぐるみ大戦争」新章突入です。

 まず通達。四石 博士、メニエス・レイン、以上両名、シナリオガイドにある教導団特殊ルールに基づき、本国送還です。捕まって軍刑務所にぶち込まれた扱いになります。また今後、関係シナリオに参加する際も教導団に対し敵対行動を取った前科がつきます。
 まあ、妨害工作自体は否定しませんし、話が面白くなるなら私はもちろんどしどし採用します。しかしながら今回のアクションはあまりにも安易すぎ。こういう事を本気で成功させたいならそれなりの準備がいります。まず、情報収集に1ターン、仕込みに1ターン、実行に1ターンくらいかけるべきでしょう。全6ターンの長丁場ですからそれくらいしないと駄目ですし、それくらいきちんとやれば大がかりな妨害工作もできるはずです。
 失敗した理由はいくつかあります。一つは情報収集を怠ったこと。ラク族はラピトやモンと違い、閉鎖的です。簡単には信用されません。だからこそ情報収集をきちんとやらねばならないのです。次にラク族を馬鹿にしすぎ。あなた方がラク族だったら、これを簡単に信じてだまされますか?
 最後に、交渉団に妨害工作をやる者が出るだろうと予測した人がいたこと。一色さんが予測して警戒してました。簡単に読まれるようじゃ話にならんでしょう。
 一方、一色さんは大金星です。今回のアクションは非常にリスクの高いもので、妨害工作を行う者が出なければ空振りになります。その危険を冒して全体の安全のため警戒のアクションを掛けたこと。しかも読み通り妨害工作員がいたことは評価が高いです。マスクデータ?の功績ポイントがかなり高い。志賀あたりの人事考課に「一色 仁、カウンターインテリジェンス能力高し」と書かれたと思って間違いありません。一方、憲兵、法務関係の人は見逃したのでちみっと評価が下がります。
 ジーベックさん。別に志賀は嫌みなんて言ってないよ。あれを嫌みと思っている様だとこのシナリオにはついて行けないので注意。
 バウアーさん。今回のアクションは正直どうしようか考えた。雰囲気的にはあり得るが自分にしか意味のない行動になるので没性も高い。ただ「懲罰部隊を希望」とあったのであえて採用しました。そうですか、懲罰部隊希望?ほーお、解ってらっしゃる。貴方「通」だね?
 カイパーベルトさん。本籍イルミンスールなので、まあ箒で空飛ぶはデフォと考えました。問題なのはこの状況で空を飛ぶ事の是非です。ぶっちゃけ、貴女、第3師団の情報を一部、敵に漏らしちゃいましたが?あと、せっかく空飛んだのに何を偵察するのか具体的に何もないこと。
 割と皆さん安直に空を飛びたがりますが軍事的には注意が必要な事です。航空科の人たちの評価が高いのは焦らず慌てず地道にやっているからです。

 さて、やることは結構いろいろなこのシナリオ。
次回は大変。まずシュレーダー戦闘団。とりあえず遺跡を強襲して敵?をあぶり出しますが多方向同時突入になると思われますので、それぞれ、相手を逃がさないようにしてください。出入り口はいくつかあり、それを踏まえて逃がさないように。
 航空科の皆さん。そう言うことです。人工飛行物体はドラゴンに襲われるので。次回は訓練項目に沿って訓練です。メインは急降下爆撃訓練です。あと模擬空戦はデータ取りに必須なので誰か一人は行ってね。
 次に交渉団、具体的な条件など提案しながら歩み寄りを模索することになります。ただ、むやみやたらに調子のいい条件など出すと後々自分の首を絞めます。
 さて、師団主力ですが、軍事行動をどうするか?参謀長の志賀がいないので皆さんが和泉を助けて何とかしなければなりません。良く位置関係、地形などきちんと把握して考えてください。

 あと、敵のヴァルキリーですが単にレベルのみならず槍の腕前が高いので、安易に襲いかからないように。一応、私、槍の戦い方とか調べて書いてるので。

 服に関して質問がありましたのでお答えします。いわゆるマニュアルに出てくる服は『制服』です。従って式典とか分校内にいるときとか、都市部で護衛任務、等の時は制服を着ます。ただし、第3師団は泥と硝煙にまみれた野外戦闘を想定しております。野外戦闘の時は当然『野戦迷彩戦闘服』を着ます。従って現状では皆さん野戦迷彩服を着ていることになります。なお、シナリオガイドの絵ではベレー帽被ってますが、あれは直接戦闘を想定していない状況だからです。実際の戦闘時にはケブラー製の戦闘ヘルメットを被ります。
 ではまた来月。

 追伸

 シナリオガイドの絵は「ゆる族の護衛小隊を率いて丘の上から状況を観察する和泉詩織」です。私の無茶な注文にがんばって描いてくれたイラストレーターさんに感謝と拍手を。