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【おとこのこうちょう!】しずかがかんがん! 前編

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【おとこのこうちょう!】しずかがかんがん! 前編
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リアクション

「お前のせいで未来はめちゃくちゃだッ!! ブチ殺す!!」
「な!? 何の話ですかぁーっ!?」

7歳くらいの少女が、
いきなり、刃物を振り回して
百合園女学院校長桜井 静香(さくらい・しずか)にとびかかってきた。
その少女は、静香のパートナー、ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)にそっくりであった。

少女をなだめた静香は、事情を聞き、
その少女、小(しょう)ラズィーヤが、ラズィーヤの娘であり、
未来からやってきたのだと確認する。

未来では、ラズィーヤが男の娘達を宦官にして、
シャンバラを政治的に支配しようと企んだ結果、
人間の本能である「殖える力」を無くした静香は、神に近づいてしまい、
最凶の悪の大宦官 桜井静香による独裁政治が始まってしまったというのである。

シャンバラ王国は腐敗し、罪のない人々は貧しく辛い生活をしているという。

宦官の部下であるテクノクラート育成のため、
空京大学は静香の腹心の宦官集団「十嬢侍」
つまり宦官であると同時に凄腕の侍となったエリート達、
アリスのアルバ・フレスカ達によって支配されてしまった。

空大を退学になった王 大鋸(わん・だーじゅ)は自暴自棄になり、
血煙爪(ちぇーんそー)で世界樹イルミンスールを切り倒してしまった。
孤児院の子ども達のために、焚き木が必要だったからである。

地祇(ちぎ)達は、再び内乱を起し、
すべての地祇を吸収したヴァイシャリー湖の精 ヴぁいしゃりーは、
静香の新たなパートナーとなり、
ヴァイシャリー湖を拡大。
シャンバラはヴァイシャリー以外ほとんどの国土が沈没。
俗に言う「ヴァイシャリー以外全部沈没」が発生した

その結果、
ヴァイシャリーにパラ実生など、他の場所に住んでいた者が大勢流入して、
貴族だけが住める地区と、スラムに二極化してしまった。

この状況に憤っている
宦官嫌いの英霊、張角は、ゴブリンやオークを連れて、
百合園に殴り込みをかけてきており、
ヴァイシャリーは無法地帯と化している。

「こうなったのもお前のせいだ!
 責任をとるためにも未来についてこい!
 未来はパラレルワールドとはいえ、この過去とつながってるのは事実。
 未来のお前の行動の責任はお前にある!
 
エリザベートさんとアーデルハイトさんが、
 私を魔法で過去の世界に送ってくれたのだが、
 時空を行き来できるのは、パラミタの世界に縛られていない地球人だけだ」

「……うん。
 未来のシャンバラがめちゃくちゃになってるんなら、
 未来の僕を止めないと。
 皆もきっと、協力してくれるよね」

静香は決意したのだった。