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【蒼空に架ける橋】第3話の裏 停滞からのリブート

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【蒼空に架ける橋】第3話の裏 停滞からのリブート

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第二章 処理、救出、逃走進行中

 桂輔とアルマがライフルを構える。
「このライフル、届けばいいんですが」
 アルマが小さく呟く。
「【調律用機晶石】があればなぁ……」
 桂輔が小さく溜息を吐いた。本来であれば【即席武器工房】でライフルを作る予定だったのだが、その為の【調律用機晶石】が無かったのである。勿論借りる事は出来なかった。その代わりに希望に近いライフルは借りる事が出来たのだ。
「まぁ、ぼやいても仕方ない。アルマ、やるぞ」
「了解しました」
 桂輔とアルマは蛇に狙いを定める。オミ・ナの船に向かう蛇は、徐々にライフルの射程範囲に近づいてくる。
「――撃てッ!」
 桂輔の合図と同時に、二人が引き金を引いた。
 放たれた弾丸は、蛇の身体に着弾。その皮膚を突き破り、体液が流れ出す。だが蛇は全く効いていないのかノーリアクションだ。
「もう一発!」
 再度同時に引き金を引き、弾丸を当てる。そこで蛇は漸く、漁船の存在に気付いたようである。
 首を擡げ向きを変えると、真っ直ぐに漁船に向かってくる。
「こっちに来たぞ!」
「おうよ! お前らしっかり狙えよ!」
 桂輔の言葉を聞いて、モリ・ヤが合図を出すと船員達が動き出し、慌ただしく幾つもある砲台の周りに付くと狙いを定める。
 その間にも蛇は漁船へと距離を詰めてくる。
「よし距離は十分だ! やれぇッ!」
 モリ・ヤの言葉を合図に、砲台から巨大な銛が数本放たれる。その銛にはワイヤーが繋がっていた。
 放たれた銛はワイヤーを伴い真っ直ぐと蛇に向かい、やがてその身に突き刺さる。
「よぉし成功! お前ら、アイツを寄せろ!」
 その言葉と同時にワイヤーが引かれる。ワイヤーがピンと張るが、銛は返しがある為抜けず、蛇の身体を引っ張る様に近づける。
「そっちはそのまま銃で援護を頼む! よし、我々も行くぞ!」
 桂輔とアルマにそう言うと、モリ・ヤは巨大な銛を構えると、蛇との距離を測る。そして、
「今だ!」
蛇に向かって、跳んだ。
「うむ! 蒼空戦士ハーティオン、参る!」
 それに続き、コアも跳ぶ。モリ・ヤとコアは蛇の身体に銛を突き刺し、しがみ付く。
 蛇はワイヤーに繋がった銛を外そうと暴れている。
「ぬぅッ! 流石に一筋縄ではいかんな……ッ!」
 コアが両手の銛を使い、体勢を立て直そうとする。
「振り落とされるなよ! 雲海に落ちても助けられないからな!」
 同様にしがみ付くモリ・ヤがコアに叫ぶ。
「スミスミ〜ッ! まるでドンガメだなハーティオンよぉ!」
 そんなコア達を見て、尚船にいるオクトパスマンが笑う。
「そういうアンタは行かないの?」
 その横でラブがツッコむと、オクトパスマンが身構える。
「いいや、行くぜ」
 それだけ言うとオクトパスマンは蛇に向かって跳び、その身体に着地。
「ハーティオン! お前はそのままのそのそ這いつくばって俺様の華麗な悪魔殺法を目に焼き付けておけ!」
 そして、叫ぶなりオクトパスマンは【疾風迅雷】で蛇の頭目がけて駆け出した。
 うねうねと悶える身体に振り落とされるよりも早く、オクトパスマンが駆け抜ける。そして頭部へと到着すると、
「フィギュラハァーッ!」
持っていた銛を突き刺した。タイミングを見てオクトパスマンは体を伝い、船に戻る。
「へっ! 真に有能な悪魔忍者は戦う場所を選ばねぇんだよ! とっとと銛よこせ!」
「おっけー! ヘイウヅ・キ! 銛パスしてやって!」
 ラブに言われ、ウヅ・キが慌ててオクトパスマンに銛を渡す。
「スミスミ〜ッ! 蛇野郎ぶっ殺してやらぁッ!」
 銛を片手に、オクトパスマンが飛び掛かった。