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第九章 合コンが終わり

「え〜合コンなんて僕らには縁のないイベントさ。みんなで傷を舐めあおうぜの会を始めたいと思います……」
「フリンガー氏……」
 ゴットリープ・フリンガー(ごっとりーぷ・ふりんがー)の言葉を、昴 コウジ(すばる・こうじ)は涙ながらに聞く。
「まあ、ゆっくり傷を舐めあうことといたしましょう……」
「……舐めあうか、夜の街に消えたカップルたちは今ごろ……」
「それは言わない約束であります」
「せめて僕にも人並みに女の子にアタックする勇気があったらなぁ……」
 自嘲気味に笑うゴットリープを慰めようと、コウジが話題を探す。
「まったく話せなかったのでありますか?」
「そっちは?」
「一応、その言葉を交わすことはできたでありますが……」
「言葉を交わすか……」
 ゴットリープは遠い目をする。
「僕も一応、挨拶くらいはできたぞ」
「やや、どなたとですか?」
「着飾った女の子やルックスのいい伊達男がいる合コンの場にいるのが嫌で、会場受付ブースで時間を潰してたんだ。そしたらそこに真紀さんとかイリーナさんとかジェシカさんがいて……こんにちは、と……」
「…………」
 ポンポン、とコウジがゴットリープの背を叩き、慰める。
「今日は運がなかったね。モテない男同士、飲もうか?」
「もちろんであります。朝まで飲みましょう」
 ゴットリープと楽しく話しながら、いつの日か、自分もこんなふうに楽しく女の子と話せる日が来るといいなと思うコウジだった。
 次の日の朝。
どうせ、どうせ、僕なんか、女の子なんて一生縁の無い運命の下に生まれたんだ〜!!
夕陽のバカヤロー!!」
 と、夕日ではなく朝日に向かって叫ぶ、二日酔い教導団員が2人、いたとかいないとか……。

 ドタバタとしていたけれど、楽しい教導団の休日が終わりを告げる。
 
 休日の一日の終わり、ではない。

 教導団の休日、それ自体の終わりである。

担当マスターより

▼担当マスター

井上かおる

▼マスターコメント

 この度は「団長に愛の手を」に、ご参加頂き、ありがとうございました。
 諸先輩方がやっていらっしゃる教導団の世界に、こっそり下っ端が混じらせて頂きました。
 書いているのが何せ私なため、「これ、教導団じゃないだろ!?」みたいなリアになってしまったかもしれませんが、そこは生暖かい心で許して頂ければと思います。
 なお、リア中にちょこちょこ出番がある方もいますが、ダブルアクションでは無く、他の人のアクションに書かれて出ている、という方がいますので、ご了承ください。
 それでは、皆様、本当にありがとうございました。
 今回は、ちょこちょこと個別メッセージを送ったり、称号をつけたりをしておりますので、見て頂けるとうれしいです。
 この度は本当にありがとうございました。