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【2019体育祭】燃えよ…冬の陣!東西丸太戦争

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【2019体育祭】燃えよ…冬の陣!東西丸太戦争

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第1章 開戦の序曲

-PM16:00-

 ブォォオオオーォオオッ!!
 開戦の合図をするため東軍のラルク・クローディス(らるく・くろーでぃす)が法螺貝を勢い良く吹き鳴らす。
「おらぁあっ、突撃するぜぇええ!」
「さぁていよいよ始まりましたー!第1回?まあ、第2回があるかは分からないけど・・・。冷たぁいプールの中を泳ぐ腹ペコなサメたちと一緒♪ワクワクドキドキな東西丸太戦争!さあ、最初に仕掛けるのはどちらでしょうか!」
 アメリア・レーヴァンテイン(あめりあ・れーう゛ぁんていん)はマイクを手にバーストダッシュで空を駆け、丸太から丸太へと移動しながら解説は始めた。
「地上のクルードさん、現状の解説をお願いします!」
「―・・・今の現状?フィールドがこう広くては分かりづらいな・・・・・・」
 丸太の上を走りながら敵陣の者が襲ってこないか、クルード・フォルスマイヤー(くるーど・ふぉるすまいやー)は周囲を警戒する。
「ふぅ・・・はぁっ・・・・・・やっぱり結構な距離がありますね・・・」
 朱宮 満夜(あけみや・まよ)は体育祭らしく体操服とブルマを着て、頭にはうさぎ耳をつけて“因幡の白うさぎ”の格好をし戦に挑む。
「ほらほら満夜どうした、ペースが落ちているぞ!プールに落ちたらサメのエサになるということを忘れるな!!」
 彼女の鬼コーチとして空飛ぶ箒に乗りミハエル・ローゼンブルグ(みはえる・ろーぜんぶるぐ)は、火術を丸太に向かって放ち爆風によって加速をつける。
「これなら楽々ポイントいただきですね♪」
「(フッフフフ・・・そう簡単にはいきませんよっと)」
 ナナ・マキャフリー(なな・まきゃふりー)はシュノーケルをつけプールの中を泳ぎ、西軍側に向かう者を妨害しようとノコギリで丸太に切れ目を入れ満夜を落とそうと企む。
「―・・・ま・・・丸太がぁあ!?」
 ノコギリで切られた丸太に乗ってしまい、ベキッと折れてしまう。
「うっぐぐ・・・・・・手を離さなければ完全に落ちたことにはならない・・・マイナスにならないはずです・・・」
「あらら残念ですね。でも早く丸太にのぼらないと・・・サメたちが来てしまいますよ♪」
 スーパーの激安価格で購入した生肉を見せ、ナナは満夜に向かって不適な笑みを浮かべる。
「やっぱり勝利を狙うなら、相手を落として減点させないとね」
 西軍の小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)がナナに加勢し、粉末トウガラシとコショウを満夜へぶっかけた。
「目がぁあ・・・目がーっ!うあぁあっくしゅん!!」
「それにくらいにして先を急ぎましょう」
 傍で待機していたベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)が美羽の服の裾を引っ張って言う。
「せかさないでよ、もうちょっと楽しもうと思ったのに」
「はぁーいパース!」
 ナナはサメのエサを満夜へ投げ渡し、さっさとその場を去っていく。
「やばいぞ満夜・・・!」
「―・・・ぇっ・・・あぁあっ!?」
「とりあえずソレをサメの方に投げるんだっ」
 ミハエルの指示通り満夜は慌てながらもサメへ生肉を放り投げ、それは一瞬のうちに彼らの腹の中へ納まった。
「せっかくここまで来たのに・・・食われるもんですかぁあー!」
 ゴォオオーッと満夜の闘志に火がつき、丸太によじ登ると雄叫びを上げながら西軍へと向かっていく。



「敵を落として減点させるのは失敗したようでござるが・・・。その隙に拙者ちは相手に気づかれず、大量に点を奪えそうでござる!」
「このまま突っ走ろう!」
 ピコピコハンマーを握り締め、音羽 逢(おとわ・あい)イリーナ・セルベリア(いりーな・せるべりあ)は時軍に点を入れようと、東軍の方へ向かい丸太の上を駆ける。
「彼女たちも順調に進んでいるようですね・・・」
 水神 樹(みなかみ・いつき)は恐ろしい凶器を花火につけ、襲い掛かる者へ投げつけようと周囲を警戒する。
「いざとなったらコレで・・・フフフ・・・」
 早く試してみたいと思いながら怪しく笑う。
「(―・・・樹殿・・・敵に回したくない相手でござるな・・・)」
 樹の方へ視線を移した逢は、彼女がもしも敵だったらと想像し背筋をゾクッとさせた。