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節分に鬼っ娘退治!?

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節分に鬼っ娘退治!?

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VS牛頭
 

 馬頭が呼び出した小鬼がだいぶ片付いた頃、遺跡に続々と連絡を受けた生徒たちが到着してきた。

 月詠 司(つくよみ・つかさ)ちょうど福豆と部品を買いに出ていたところで連絡を受け、遺跡にやってきたのだった。

「加速ブースターを早速試したいとトモコくんが言い出したからもともとここにくる予定だったんですが……」

銭湯摩抱晶女 トコモ(せんとうまほうしょうじょ・ともこ)が、目を見張っていた。

「ぬぅわんだっ、あの胸はっ!!! け、けしからんっ!」

ぶつぶつと呟く。それから声を張り上げて叫ぶ。

「ええ〜と〜〜! 私は牛頭鬼の気を引き付けて隙を作らせるねッ!!」
「引き付けるって、トモコ君。あのね……」
「行くったら行くのよっ!」
「……あぁ、そうですか……まぁ、其処まで言うならば私は構いませんが」

月詠が苦笑する。
 加速ブースターで加速したトコモは自分の映像を投影し、分身のような効果を発生させた。

『なんだなんだ、モォ〜〜?』

パワーファイターではあるものの、頭は鈍い牛頭は、剣を振り回した。

「おおっとぉ」

トコモ、忍と透乃はすばやく左右に飛んで白刃を避ける。

 
 罪と呪い纏う鎧 フォリス(つみとのろいまとうよろい・ふぉりす)と共に遺跡に尋ねてきていた棗 絃弥(なつめ・げんや)は、なにやら騒がしいな、と、皆の集まる場所を、ひょいと覗いてみた。なにか騒動になっている様子だ。

「……見なかった事にしよう」

踵を返しかけた棗をよそに、フォリスがわめく。

「私と死合え!」
 
 龍鱗化で防御をあげたフォリスは、すばやく前に進み出て、盾で牛頭の剣戟を受け止める。重々しい音とともに、牛頭の剣がはじき返された。棗はため息をつき、すぐさまフォリスのサポート体制に回った。

「いや〜、良い攻撃であるな。なんというパワーと重みだ。久々にいい戦いが出来そうだ。剣戟の角度もいい。素晴らしい!!!」

端正な顔に満面の笑みを浮かべつつ、牛頭の剣戟を盾で受け、魔鎧で守られ手いる上、美緒に怪我をさせてはまずいので牛頭にさほどのダメージはないが、槍の柄でむこうずねを狙って突きを入れる。
仕方なく後方で周辺の小鬼を殲滅していた棗が、

「え、褒めるとこそこ?!あの胸だよ? 取り出したレッドカード突きつけて『君、(胸が)ファール』って言うところだろ!!」
「何を言う。この鎧の装飾、素晴らしいものではないか。うーむ。純白とはまた美しい。着る者の体にきちんと合わせつつも、デザインの美しさも追及されているとは……」
「……なに魔鎧の装飾とか褒めてんの? 普通あのエロいデザインの目が行くだろ?! 何なの、俺がおかしいの?俺が間違ってんの?」
「何を言うか! あのデザインの素晴らしさはだな……」
「……?み合ってないな。俺たち」
「そういうこと言ってる場合じゃないでしょ!」

透乃が牛頭のわき腹を狙って力強い突きを入れ、牛頭はよろめいた。

「そうよっ! あの胸は 犯罪だわっ!」

トコモは叫んで、よろめいた牛頭/美緒の胸を掴もうとして、よろめいた牛頭にすかさず忍がかけた足払いを「もろともにくらい、顔面からべちゃりと転んだのであった。

「あ、スマン」

さほどすまなそうにでもなく、忍が言った。