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嬉し恥ずかし身体測定

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嬉し恥ずかし身体測定
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「何とか、終わりましたね」
 生徒から回収した測定用紙もまとめ終え、枚数が生徒数と合うことを確認したアルテッツァは肩と首を回した。
測定や警備に当たっていた生徒達の測定も無事に終了した。
機材の片付けもあらかた終わっている。
「本郷くん、今日はありがとうございました。助かりました」
「お役に立てて何よりです。ところで、朝野さんは?」
 さっきから姿が見当たらない。ああ、とアルテッツァは困ったように言った。
「ちょっとお灸の最中ですよ」
 ちょっと過激な胸囲測定をした反省として、機材の片付けを任された未沙は教室と教室の往復中にタチバナに声を掛けられた。
「未沙、おい、未沙!」
 振り向くとカオルが手招きしている。
「な、なあメイリンのバストっていくつだったんだ」
「メイリンさん? 測ったよ。でもねえ、女の子のヒミツをただで教えるっていうわけにも〜」
「タダじゃなくても駄目だ」
 振り向いた所に猛がたっている。
 その手にはヘドロのような色をした液体……の入ったミキサーが不穏な空気を振りまいていた。いやな予感がする。思わず目配せした2人の予感は的中することになる。

「そちらはどうですか?」
「人がせっかく作ってやったのに、中々飲みたがらない」
 鈴がひょいと顔を出した教室では、猛がお仕置きと称して覗きを行なった生徒に特性健康ドリンクを飲ませていた。
 そこには先ほどデータ漏洩の現場を押さえられた未沙とカオル、それから何故か――ルーツの姿もあった。
「どうして我まで……」
「健康状態に問題があると聞いたからな、それは健康にもいいぞ。美容にも良い」
 4人揃って帰ろうとしたところ、保健委員の生徒に呼び止められたのだ。
 健康状態が良くないと判断されたのか、個別にアドバイスがあるから来てくれと頼まれ向かった先がこの教室だ。
 そこに居る生徒たちはぐったりとしていたので、自分と同じ様に体調が芳しくない生徒が集められたと思ったのだが、全く違ったのだ。
「こんなマズイの美容に良いって言われたってお断りでございますわ……」
つかさが恨めしげに呟く。ドリンクは意欲減退の効果も含まれているのだろうか。
どの生徒もこの世の終わりのような顔をしている。コップは大きいものではなかったが、誰も半分すら飲み干せて居なかった。
材料にして漢方から山野草、その他諸々。健康、美容にいい食材を混ぜ合わせたドリンクは、液体と言い張るにはあまりにドロっとして、淀んでいる。
「もう覗こうなんて考えるなよ」
「だから我は……」
 そんな微笑ましい(?)やりとりを見つめながら、何とか無事に終わった事であるし、打ち上げの一つでも提案してみよう。そう鈴は思った。


担当マスターより

▼担当マスター

とおる

▼マスターコメント

お久しぶりの方も始めましての方もこの度はご参加いただきありがとうございました。とおるです。
どちらかと言うとシリアスばかり書いてしまう人間ですので、正直ここまでコミカルな物を書かせていただくの初めてでした。
皆さんのアクションに支えられつつ楽しく執筆させていただきました。

ありがとうございました!

▼マスター個別コメント