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兄の仇はローレライ!?

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兄の仇はローレライ!?

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「大丈夫ですか?」
4人の様子をしばらく眺めていたローレライが声を掛ける。
「なんとかなりました、おや? 以前に見た顔ですね」
「音痴だったお姉さんだ!」
「はい、ご無沙汰しています。みなさん集合時間に間に合わなかったのですか?」
「少し今回の事件について聞き込みとか解析などをしていたのだよ」
「そうしたら、集合時間がいつの間にか過ぎてしまったのですぅ」
「違うでしょ集合時間に間に合わなかったのは私達の責任なのだよ」
「そうそう!だから箒でビューンって、ね!」
「ね!じゃないが取り合えずはなんとかなりましたよ」
「わざわざ調べてくださったのですね。ありがとうございます。何かわかりましたか?」
「ええ、おおよその見当は付きました」
「それは……私にも聞かせて……貰いたい所だわ」
 どうやらパッフェルが5人が騒いでいるのに気づいてこちらに来たようだ。当然パッフェルも今回の原因になりえるモンスターについて知っておきたい所だ。
 「仲間からの要請という事で生き残った人間への聞き込み、ルナによる周辺地域に生息する動物達からの意見、それにリオンの知識を最大限活かした結果……スキュラが濃厚かと思われます」
「スキュラ!? ……一体どんな怪物……なんですか?」
「スキュラの見た目は人間ですが下半身が犬というものらしいのですが詳しいことはまだ……。ただ船を簡単に沈没させるだけの力と頭脳を十分に持っているのでスキュラの可能性は高いです」
「なぜスキュラは船を襲うのでしょうか?」
「それはまだ不明です。幸運にもこの船には独自に調査をしている人間が何人かいるようなのでその方達と話しをしてみて考察してみようと思います」
「そうか……よろしく頼む」
 佐野達が騒ぎながら他の人達の方に歩いて行くのを見ながらアイラはまた不安な表情になっていた。
「スキュラ、なぜ私の兄達を襲ったの…」
「いずれ……分かる事、です」
イングリッドの舵取りにより着々と目的海域に近付いてきていた。