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ミッドナイトシャンバラ5

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ミッドナイトシャンバラ5

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教えてコーナー

 
 
「続いて、教えてちょうだいのコーナーでーす。
 人気の高いこのコーナーですが、今日最初の教えて君は誰でしょうか。もしかしたら、この会場にいるのかもしれませんね。
 ペンネーム、超プリチーな白熊さんからです。
 
 最近まで、空京万博が開催されていましたね。シャレさんも行かれましたでしょうか?
 特に気に入ったパビリオンなどあったら、ぜひ教えてください!
 ちなみにボクはパートナーと共に伝統パビリオンで活動してました

 
 空京万博は、実は行けなかったんですよねー。行きたかったんですけれど、仕事が入っていて……。
 本当は、万博自体の取材の仕事があればよかったんですが。
 伝統パビリオンエリアでは、空京 たいむちゃん(くうきょう・たいむちゃん)のパンツとか売っていたという話なんですが、売り切れたって本当なんでしょうか。
 凄いですねー。もしかして、それが発端になって、この間の空京のパンツ四天王事件が起きたのでしょうか。
 そのへん、超プリチーな白熊さんは詳しくはないのかなー。きょろきょろ」
 ラジオ用にちょっとわざとらしく声にだしながら、シャレード・ムーンが会場を見回して見せました。
 
「あははははは。白熊がパンツなんて穿くわけないじゃない」
 なんだか変なツボに入ったらしく、カレン・クレスティアがジュレール・リーヴェンディをバンバンと叩きながら笑い転げました。
「白熊……。じー……」
 投稿者を探して周囲を見回していたジュレール・リーヴェンディでしたが、ソア・ウェンボリスの隣に白熊を見つけて、あれが投稿者かと目を凝らしました。けれども、ゆる族だと思ったのですが、ただの巨大ぬいぐるみのようです。先ほどからピクリとも動きません。
「ベア? なんでそんなに緊張しているんですか?」
「ホウソウチュウハ、シズカニスルモノダ……」
 微動だにせず、雪国ベアが答えました。ここでへたにリアクションを返したら、投稿者であることがソア・ウェンボリスにばれてしまうかもしれません。いえ、すでにバレバレなのかもしれませんが。
「大丈夫ですよ。大声出さなければ、録音なんかされませんから」
 ソア・ウェンボリスが安請け合いしました。
 
    ★    ★    ★
 
「さて、次のお悩みです。
 ペンネーム、るっきーさん。
 
 ミッドナイト・シャンバラの皆様、こんにちは。こんばんは。
 
 私は…子供の頃からなんですが、
 ゆる族や着ぐるみとかを見ると、なんとなく癒されるというか…
 和やかな気分になるんですよ。
 
 例えるなら、街中でかわいい犬や猫とかを見かけた時の和み具合といいますか…
 
 地球の友人に「変わってる」とか言われるんですが、
 これって変なんでしょうかね?

 
 それは、ゆる族さんのデザインにもよると思いますよ。
 まあ、たいていのゆる族さんはプリチーで可愛いですけれど……」
 
「やはり、ゆる族はプリチーで魅力抜群だな」
 シャレード・ムーンの言葉に、雪国ベアがゆっくりとうなずきました。
「ええ、もふもふは最高ですよ」
 やっと緊張が解けたかに見えた雪国ベアに、ソア・ウェンボリスが同意しました。
 
「犬猫だけなの、可愛い動物に入るのは。他の動物の立場は? 例えば、あ……」
 ちょっと投稿に反論しかけて、リカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)があわてて言葉を呑み込みました。
 
 そんな会場の様子を気にするように、曖浜瑠樹がそわそわとホールの客席を見回していました。