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障害物リレー種目◇モンスター・ランナー

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障害物リレー種目◇モンスター・ランナー

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最終結果

 蒼空学園校門。
 すでにゴールにはイルミンチームの応援者、蒼空学園の応援者。
 そして、涼司達も今かと待っていた。
「見えた!」
 リンネが突然声をあげた。
 向こう側からゆっくりと人影が二人見える。
「同時か」
 涼司は目をこらすと、そこにはボロボロのエリザベートと、足元がおぼつかない歩く香菜の姿が見えた。

「がんばれ〜!!」
「あと、ちょっとだ!」
 セレンフィリティと忍をはじめとして、応援し始める。
 一歩、一歩と進む。
 そしてゴールの瞬間。

「ご、ごーるですぅ」
「ゴールよ……重すぎこのクマ」
 香菜は気絶したままのモップスを勢いよく地面に下ろした。

「えっと……どっちが先にゴールしたんでしょうか?」
「……」
 加夜が不安そうに涼司に聞く。
 涼司は目をつむり深く考え込んでいるようだった。
 まわりの人達は全員が静かにそのときを待った。

「0.5秒差でイルミンチームだな」
 涼司はゆっくりと言った。

「やったよエリー!!」
「わあああああああっ!」
「当然なのです!!」
 ルカルカがエリーに抱きつくと同時にイルミンチームから喜びの声が上がる。

「だが、そもそもエリザベートは今回触手に捕まっている」
 涼司がしゃべり出すと、その歓声もぴたりとやんだ。
 それどころか、疑問の声があがった。

「どういうことです?」
「つまり……最後全員がゴールできたのは、両者の協力があってのことだった」
 博季の問いかけに答えながら涼司は後ろに置いている大きな風呂敷を手に取った。
 風呂敷の形は高さ2メートルはある大きな立方体の箱の形をしている。
「優勝は今回なし……もとい全員優勝だ!!」
 一気に風呂敷を引っ張った。
 そこには山ほどの果物が入っていた。
「ええー、な、なんですうそれ!?」
 笑顔で発表した涼司に、エリザベートは不服そうに睨んだ。
「つーか、お前油断しただろ最後」
 涼司は意地悪い表情でエリザベートを見た。
「し、してないのですう」
「してただろ? 全員見てるぜ」
「ぐぬぬ」
 涼司の問いかけにもはやエリザベートは答えられなくなっていた。
「まあまあ、良いじゃない。みんなにとって良い運動になったでしょ。ね、海」
「俺!? ま、まあな?」

 不服そうな声や、疑問の声が上がってた両者は自然と、納得の声に変わっていった。

「わーい、秋の実りだー。梨だーさつまいもだー」
 カッチンをはじめとして両者が楽しそうに果物を漁る。
 
「お、おらもたべるんだな」
「モップスにはこれ以上太られると困るからダメ」
 果物を取ろうとするモップスをリンネはきつく言いとめる。

「絶対お前のことなんて認めないですう」
「あ? ほお、勝負に納得行かないてことか?」
「こんなの勝負じゃないですう」
「まあ、そうだな。肩車されてるお子様にはちょっと早い勝負だったか」
 何故かエリザベートはカルキノスに肩車されていた。
 そんな様子をみて涼司は鼻で笑った。
「なっ、こ、これは仕方なくですう」
「おお、仕方なくねえ。まっ、なんならまたやるか?」
「のぞ――」
「はいすとーっぷ。もう終わり、やりませんからね私」
 香菜は涼司達の間に入るなり仲裁に入った。

 こうして、リレーは引き分けという形で終えたのだった。

担当マスターより

▼担当マスター

朱坂理樹

▼マスターコメント

 この度は当リレーへのご参加ありがとうございます!
 今回のゲームはだいぶ小規模なものとなりました。
 結果、引き分けとなりましたがどうでしょうか。
 納得いかないなどとあるかもしれませんね。
 実は、最初皆様からいただいたアクションを拝見した限りですと
 数、戦略などから見ると蒼空チーム圧倒的優勢、優勝だと判断しておりました。
 が、イルミン側の健闘もあり気がつけば自動的に引き分けへと変化していました。
 これは書いてる自分としては予定外でした。同時に書いてて楽しかったです!

 それでは皆様本当にご参加ありがとうございました!
 また、会う機会がありますことを楽しみにしております。
 あ、最後にみなさま、寒くなって参りました風邪にはお気をつけください。
(風邪をこじらせた朱坂理樹GMより)