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ミッドナイト・シャンバラ4

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ミッドナイト・シャンバラ4

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    ★    ★    ★
 
「続いては、ペンネーム、フェアホープ13さんからのお便りです。
 
 やあ。ボクだよ。実は今、気になる女の子が二人いるんだよね。一人は独創的な髪型が空京の夜景よりも綺麗な女の子で普段はずぼらな態度なんだけど内面は計算高そうでボク好みの歪んだ心の持ち主なんだよね。もう一人は将来有望な可愛い幼子で最近は疎遠気味だけどボクのやり方でボク色に染め上げてみたい女の子なんだ。どっちにアタックをかけるべきだと思う?
 
 ええっと、誰のことかよく分からないので何とも言いようがありませんが、とりあえず幼女は犯罪だと思いますからNGですね。犯罪はいけません、犯罪は。
 とりあえずは、メール交換とか、無難な線から始めてくださいね。地道な努力が、実を結ぶのです。何ごとも焦っちゃいけません。
 
 続いてのお便りは、ペンネーム、刀好きな黒猫さんからです。
 
シャレードさん、スタッフの皆さん、今晩は。
番組が50回目になるそうですね。おめでとうございます。この調子で、100回目指して頑張ってください。
さて、ちょっと相談したいことがあります。
僕には恋人がいるのですが、彼女にとあるお屋敷で女装させられて以降、度々その屋敷に連れ込まれては色んな服(女物)を着せられています。嫌だと拒絶しても聞き入れてくれません。
一度本人に、「どうして僕を女装させるのか?」と訊ねたところ、「愛情表現の一種です」と答えました。しかし、僕にはそう思えません。
背後から後頭部を殴って気絶させ、ゴスロリ着せられるのが愛情表現だと、誰が思えるのでしょうか?
彼女は僕をどうしたいと思いますか? 何かアドバイスをよろしくお願いします

 
 それは大変ですね。
 でも、彼女の目的は明確じゃないですか。
 ずばり、あなたに女装をさせたいのです。
 こうなったら、対抗手段は一つしかありません。
 やられる前にやれ。
 えっ、彼女を男装させる……いえいえ、違います、女装させられる前にあなたから女装してしまえばいいのです。これならば、気絶させられることもありません。さあ、頑張って新世界へ足を踏み入れてください。期待して待ってますよー。
 
 さて、男の娘といえば、次のお便りです。
 ペンネーム、両手斧の花嫁さん。
 
初めまして。前々から興味があったので投稿させて貰いました。
聞いて下さい。最近パートナーの様子が変わったような気がするんです。
と言うのも、
私のパートナーは俗に言う男の娘という物だったのですが、
その、前までは意図して女性のような仕草をしていたのに、
つい最近、具体的に言うと七夕の直後辺りから
ごく自然に女性のような仕草をするようになってるんです。
これって如何言う事なんでしょうか。
やっぱり一回全裸に剥いて確かめるべきでしょうか?
シャレードさんは如何思います?

 
 まさか、七夕に変な願いをしませんでしたか? もしかするともしかしたかも……。
 まあ、単に男の娘レベルがレベルアップしただけだと思いますが。
 くれぐれも早まったことはしないでくださいね。
 それから、余裕があったら、新しい男の娘に、先輩男の娘からアドバイスしてもらってあげてくださいね。ビバ、男の娘」
 
    ★    ★    ★
 
「正体を見せなさーい!!」
「な、な、な、何!?」
 突如、風呂場に乱入してきたタオル一枚のプリムローズ・アレックス(ぷりむろーず・あれっくす)を見て、湯船の中で毒島 大佐(ぶすじま・たいさ)がビビった。ラジオは録音にして、のんびりと深夜のお風呂を楽しんでいたというのに、いったい何が起こったというのだ。
「今こそ、その性別を白日の下にさらけ出すのです!」
 ザバザバとお湯を撥ね飛ばしながら、プリムローズ・アレックスが毒島大佐をお湯の中から引きずり出そうと引っぱった。
「今は白日の下じゃないし、さらけ出すつもりもない。いったい何をしたいのだ!」
 素早く湯船の横においておいたタオルをひっつかんで身体を隠しながら、毒島大佐が叫んだ。
「この間短冊に祈っていた結果を確かめたいだけです。さあ、見せなさい!」
「ちょ、ちょっと、いいかげんにするのだ!! このぉ!!」
 一歩も引かずに、あまつさえタオルを剥がしとろうとするプリムローズ・アレックスの頭を、毒島大佐がとっさに手に取った手桶でガツンと殴った。
「きゅう〜」
「いったい何だったのだ!?」
 気を失って湯船にぷっかりと浮かんだプリムローズ・アレックスを見下ろして、毒島大佐がつぶやいた。