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オオカミさんにご用心

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オオカミさんにご用心
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リアクション

「ん〜♪ こんなに気持ち良いなんて。来てよかったね、陽子ちゃん」
 緋柱 透乃(ひばしら・とうの)は温泉に浸かりながら伸びをすると、笑顔で緋柱 陽子(ひばしら・ようこ)の方を向いた。
「本当に」
 陽子も隣にいる透乃に笑顔で返す。
「ちょっと遅くなっちゃったけど新婚旅行っぽいね」
「そういえば新婚旅行してませんでしたね」
「最近は戦ってることも多かったし、こうやって陽子ちゃんと過ごせるなんて……温泉さまさま!!」
「はい、私も透乃ちゃんとこうしていられて幸せです。あの時……ちゃんと自分の気持ちを伝えられて本当に良かった。そうじゃなかったらこうしていることもできないですよね」
「あのときも満月だったよね。しかも2人で旅行! ああ、でもあっちは洋館だったなぁ〜」
「今でも陽子ちゃんの言葉を覚えていますよ。『勇気を出して伝えてくれる言葉こそ、意味があるって、私は思う』。この言葉があったから私は勇気を出して透乃ちゃんに気持ちを伝える事が出来ました。私の心にしまってある大切な宝物の1つです」
 陽子が優しく笑うと、透乃はそれに応えるように左腕を陽子の腰に回し、そのまま陽子の左手と恋人繋をする。
 透乃はぴったりと腰と腰を密着させ、右手を陽子の太ももの上に置いた。
「私は陽子ちゃんの気持ちを陽子ちゃんの言葉で聞きたかったから……」
 陽子の耳に熱い息を吹きかけると、陽子は少し身をよじらせた。
「陽子ちゃん……もう息が上がってる?」
「そ、そんなことは……」
 透乃は体を左にずらして、陽子を後ろから抱きしめる態勢になる。
 太ももに置いていた手を、ゆっくりと太ももの付け根へと移動させる。
「ん……」
「感じやすいんだから……もう、可愛い」
 透乃はおへその下あたりから、陽子のぎりぎりのところまで人差し指を滑らせる。
 ちょっとそこで指を止めると、陽子が透乃を振り返った。
 その表情は、瞳を潤ませ切なそうになっている。
「まだ、だーめ」
 そう言うと、透乃は指を上へと持って行き、大きな山の頂上部分を指ではじいた。
「透乃ちゃん……いじわるです……」
「ふふ……そんな私も好きでしょ?」
「はい……だけど――」
 陽子はそこで言葉を切ると、急に体を反転させ、透乃の膝の上に乗っかった。
 そして、透乃の耳に顔を近づけると、舌を使って耳の入口付近を舐める。
「うあん……」
 力が抜けたところを見計らって恋人繋をほどくと、陽子は透乃の背後にするりと回った。
 そして、透乃の両腕を後ろに回し、右手で両手首を持つと透乃は動けなくなってしまう。
「たまには私もしてあげたいんです」
 その夜は陽子が攻めていたが、透乃はそれも喜んで受けていた。