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リアクション
 目の前に広がるはスクール水着やビキニに身を包んだ少女たち。
 しかも酔って顔を真っ赤にしている。
「天国だ〜っ!!」
 その楽園に思わず柚木 桂輔(ゆずき・けいすけ)は叫んだ。
 そして、女子たちの方へと走り出そうとしたとき、足を引っかけられ盛大に前にこけてしまう。
「何をするつもりですか?」
 足を引っかけた張本人アルマ・ライラック(あるま・らいらっく)は鋭い剣幕で起き上がる桂輔をにらんだ。
「な、何ってただ、みんなとお酒を飲みたいだけだぜ?」
「じーっ」
 アルマは桂輔がいかがわしいことを考えていると疑っていた。
「こ、このお酒なんておいしそうだぜ?」
「いりません」
 きっぱりとアルマは断った。
「ぶらぁ〜っあ! もっとのめ〜も〜っとのめぇえええええ!」
「おお!?」
 スレンダーな美女二人が突然、桂輔に向かって歩いてきた。。
 桂輔は何事もなかったかのように平静さを取り戻し、歩いてくる美女へと向かった。
 ちなみに美女の一人セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)は完全に酔っていた。
 周りの人を巻き込み酔わせながら酔っていた。
 そこへ一人の男、桂輔が近づいてきてしまった。
「お姉さんよってるね〜」
「むう、君は酔っていないなああ!? ほら飲め、飲め〜」
「じゃ、ちょっとだ……え?」
 思わず桂輔は目を見張った。酔っていなかったからこそ驚けたのだろう。
 セレンフィリティの出してきたワインボトルは、直径1メートルはある大型ワインボトルだった。
「さすがにそんなには飲めないかなあ、あはは
 しまったと思いつつ、ゆっくりと後退を始める桂輔。
「なにぃ、私のお酒がのめないっていうのおおおっ?」
 セレンフィリティはそんな桂輔にヒプノシスをかけた。
 桂輔はまったく身動きができなくなっていた。
「あ、あのその漏斗をどうするつもりで――」
 セレンフィリティは、薄笑いを浮かべると手に持っている漏斗を口に突っ込み、桂輔を寝かせた。
「呑めぇ〜っ」
「ぐがぼっしゃ△□☆%」
 桂輔は手足をじたばたしながらもがく。
「たす☆%て」
「えーっと……」
 アルマは桂輔に腕を伸ばし助けを求められていた。
 しかしどうすることもできず、ただその地獄絵図を見ているしか術がなかった。
 数分後アルマの戸惑いをよそに、セレンフィリティの手はセレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)によって止められた。
「もーなにやってんのよ、死んじゃうわよ」
 いつもと違う彼女もまたへべれけになっているようだった。
 だが桂輔は、朦朧とする意識の中で、美女がまた一人増えたことを確認すると、思いっきり立ち上がった。
「ふにっ」
「きゃ」
 桂輔の手は、セレアナの胸をしっかりとつかんでいた。
 とたん、桂輔の体は宙を舞う。
 アルマとセレンフィリティの蹴りによって。
「私の恋人に何をしてくれるのぉー!?」
 セレアナは顔を少し赤くして棒立ちしていた。
「すみません! あとでしっかりしかっておきますので」
 そういうと、ラルクは床に伏せた桂輔を引きずってお風呂を出て行った。
 数分後。
「どこいったのかしら……」
 セレアナは見事セレンフィリティとはぐれていた。
 ワイン瓶片手に「どんどん呑ませるぞー!」って言ったままどこかへ行っていたのだった。
「呑めぇ……呑めぇ……」
「ひゃっ、や、やめてくださぃ〜」
 その姿はすぐに見つかった。
 ワイン瓶を片手に迫る、セレンフィリティと迫られるパストライミ・パンチェッタ(ぱすとらいみ・ぱんちぇった)がそこにはいた。
「呑まないとのますぞぉー、ってうお〜?」
 セレンフィリティの背中に突然人が倒れてきた。
「セレアナじゃない」
 倒れてきたのはセレアナだった。
 セレンフィリティを見つけることによる安心感でほっとしたのだろう、寝息を立てて眠っていた。
「ね、眠ってるです?」
「みたいね、良いわ。寝かせてあげましょう」
 セレンフィリティはまるで天使のような笑顔で床に寝かせたセレアナの寝顔を見つめました。
 
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