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リア充密告作戦

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リア充密告作戦
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■□■6■□■ 静香とロザリンドの場合

そうこうしているうちに、復活してやってきたアーデルハイトが、
静香とロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)を発見した。
「見つけたぞ、このリア充どもが!
さわやかカップルのフリしおって、年頃の高校生の考えることなんて本当はエロエロなんじゃよー!」
「アーデルハイトさん、何言ってるの!?」
それだけで真っ赤になる静香だが。
「どうせお持ち帰りの後はあんなことやこんなことを……うらやましいわけではないぞ!」
しかし、合コンの写真を見せられても、ロザリンドはとぼけてみせる。
「これは西ロイヤルガードのマジカルランサーですし」
「プリティランサーじゃなかったっけ、ロザリンドさん」
「あ……」
「素で間違ってたの?」
「まあともかく、私は東ロイヤルガードのロザリンド・セリナですから、多分別人ですね。
それに、この後ランサーは校長の家まで送った後、別れて寮に帰って寝ましたから。
合コンでお話していただけですよ」
「……」
「……」
「……あ、あれ?
ま、まあ、私がこういった事を知っているのは、
マジカルな力で何となくそう思ったとか、そういうことで!」
無理やりごまかすロザリンドだが。
「あと、私と校長はその……こ、告白したり、されたり、プレゼント送ったりはしましたが。
き、キスとかもまだですし。
手を繋いだり腕を組んだりして歩きたいなーとか、
手作りのお弁当を作って食べさせてあげたいなーとか、
恋愛小説みたいな台詞を言ってみたり言われたりしたいなーとか、
お泊りいつかしたいなーとか」
ロザリンドが延々惚気はじめるので、アーデルハイトの逆鱗に触れてしまった。
「ぎいいいい、ケンカ売ってるのかー!」
しかし、ロザリンドはアーデルハイトはあまり気にしてない。
「……とか考えたり、できたらいいなーとか、思っていますが、
リア充と言われるほどの事は、まだといいますか、これからだと嬉しいなーとか。
校長、その辺りどうでしょう?」
「え? うん。
僕も、その、普通の恋人同士みたいなのしたいなーって思ってて。
だから、ロザリンドさんがそう思ってくれるのはうれしかったりするし……」
「ということですので、私も校長も大丈夫ですよね?」
「大丈夫なわけあるかー!」

そうこうしているうちに、
リカイン・フェルマータ(りかいん・ふぇるまーた)が、
またもや「仮面雄狩る」の姿で、静香を宦官にすべくやってきた。
「すべての男を宦官にしてしまえば、もう、リア充など存在しなくなる。
よって、世界は平和に。
『リア充爆発しろ』へのアンチとして、仮面雄狩る、参る!」
「きゃああああああああ!?」
静香にハサミを振り回すリカインを追って、
禁書写本 河馬吸虎(きんしょしゃほん・かうますうとら)
アストライト・グロリアフル(あすとらいと・ぐろりあふる)がやってきた。
「それでは雄狩るだと?
十嬢侍だと?!
下らん! 下らなさ過ぎるわっ!!
一体本能を何だと思っているのだ!
生まれた姿を汚すなど狂気の沙汰以外に表現のしようがない愚の極み!
それにリア充撲滅委員会?
だぁから貴様等は非リア充なのだ!
やっかむ暇とパワーがあるなら自らを……否!
世界を全てリア充にすべく行動する方がよほど建設的というものよ」
「また雄狩るが出やがった。あいつの本体は仮面だ。
あれを壊すか女だってバレりゃ逃げんのはわかってる。
ラスターブーメランで仮面か服だけ攻撃してやるぜ!」
アストライトが雄狩るにラスターブーメランを投げるが。
「言葉ばかり並べていても始まらん、この似非エロ河童どもそこに直れっ!
俺様自ら燃え上がる愛の炎でその冷凍睡眠してるかのごとき本能を、欲望を呼び覚ましてくれる!
さあその胸の内をさらけ出すがいい……オープンユアブレスト!!」
火術で胸元をはだけさせようとする河馬吸虎だが。
「って、また校長に不埒な真似を……許しませんよ!
プリティラーンスッ!」
ロザリンドがピンクのフリルリボン付きランスでリカインと河馬吸虎をぶっ飛ばす。
「きゃああああああ」
「うぎゃああああああ」
「って、また俺もかよ!?」
アストライトもまたもや巻き込まれる。

「おのれー、こうなったら、私がお前をお持ち帰りしてくれるわ!」
「え、アーデルハイトさん何を言って……きゃあああああああ!?」
ロザリンドはアーデルハイトと相打ちになり、湖へ落下した。
「ロザリンドさーん!?」
静香はもはやアーデルハイトの心配をしなかった。