薔薇の学舎

リアクション

　
■　１回戦第７試合　■

歌菜「では、行きますっ！
　私のカードは、伏せでお願いします！」
陽一「俺は【目玉帝国王】。　３ターンの間、ダメージを３割減にする」
歌菜「まずはお互い、攻撃無しですねっ」






歌菜「では、続いて、
　あっ、回復のカードが出てしまいましたっ。うわぁ、満タンなのにー」
陽一「……こっちもだったり……。マレーナさんの回復だ……」


【行ってらっしゃいませ】とマレーナ・サエフ（まれーな・さえふ）が笑顔で陽一を送り出す、その影で。

　――そのカードは、エラーカードだった。
　印刷が上にずれてしまい、カードタイトルと、人物の名前がカードから切れてしまっているのだ。
　その状態で大量に印刷されてしまい、何のレアリティもなくそのまま流通しているのだった。

「ひどい、もう名前も公表されているのに……！」
　という訴えも届かず、カードから誰かが召喚された……ような気がして、気がつくと、いつの間にか歌菜は５０００ポイント回復していた。
　……ような気がしたが、はじめからライフは満タンだった。







歌菜「それでは次、行きますっ！
　クランジＫさんの、【騙し討ち〜スニークアタック〜】ですっ」
陽一「【パンチングマシーンで１００とか普通に出すし】。
　その攻撃、１／４防いで２／３返す！」
歌菜「属性効果で、更に攻撃力２割増しです！」


　陽一の持ち札の中から【女王を護る剣】のカードが吹き飛び、カーネリアン・パークス（かーねりあん・ぱーくす）の手の指に挟まれる。
「恨みはない。これも仕事だ」
「俺にだって無いっスよっ！」
　火口　敦（ひぐち・あつし）との激突！


陽一「クランジＫの３６００ポイントの攻撃は、目玉パッフェル効果で２５２０ポイントになったから、
　火口　敦（ひぐち・あつし）で６３０ポイント防御して、ダメージ分の２／３、１２６０をカウンターだ！」






陽一「次のターンで、３０００ポイントの回復をする。
　【ご想像にお任せします】」
歌菜「私は、カードを伏せますね！」






陽一「次のターン。俺は
　【万能出刃包丁】で３０００ポイントの攻撃だ」
歌菜「私は、【彼方からの希望】を出します。
　このターンから３ターン、攻撃を５割減します。属性効果で２４００ポイントになっていますから、その半分、１２００ポイントです」


　出刃包丁を手に仁王立ちする馬場　正子（ばんば・しょうこ）は、微笑み立つドロシー・リデル（どろしー・りでる）を前に、真の力を発揮できない！







歌菜「それじゃ、次のターンです。
　【女王を護る剣】で３０００ポイントの攻撃！」
陽一「こっちは【魔剣に魅入られし銀狼】で３０００ポイントの攻撃だ」
歌菜「ドロシーさんに半分にしてもらいますっ」






歌菜「次のカード……
　あっ、レアカードが出ましたっ
　【薔薇の如く美しくあれ】。次のターンから３ターン、攻撃力が２倍です！」
陽一「今度は倍かよ。
　【狂気の刃】、属性効果付きで２４００ポイントの攻撃、……半減されるんだな」


　ドロシー・リデル（どろしー・りでる）の微笑みに対し、設楽　カノン（したら・かのん）は血の滴るナタを手に、笑う――






歌菜「次のカード……あっ、出ました！
　【仁義なき外道魔砲少女】！　３０００ポイントの攻撃と、持ち札３枚犠牲です。
　攻撃は、ジェイダスさん効果で２倍、６０００ポイント！」

陽一「６０００！？
　こっちは【炎を操る者】、１０００ポイントの攻撃。
　駄目だ……」




歌菜「お疲れ様です。握手してもらえますか？」
陽一「ああ、お疲れ」

ＷＩＮＮＥＲ　遠野　歌菜