リアクション
終章 占い師を捕まえて
淳二に殴り飛ばされた占い師は、後から来た人達によって縄を巻かれ、戦闘の終わった大広間まで運ばれた。
大広間にはアッシュを含め大広間で戦闘や救護を行っていたもの、潜入捜査を行なっていたリリ達が残っていた。赤いフード付きコートを来た人物は、怪我で動けないもの以外はおらず、リリ達が出会ったバイスと呼ばれる男は豪邸から逃げていったようだ。
「占い師さん? どうしてこんな事をしたのですか?」
加夜は占い師に優しく声を掛けると、
「あの女とババア、妾の才能が怖くて不意打ちで魔法を封じたのだ! 仕返すための資金と人員を増やしながら、隠れるのに占い師が持ってこいだった」
占い師が観念したように自供した。
「あの女?」
「多分、校長と超ババ様の事じゃなねぇ?
加夜の疑問にアッシュが答えた。
「連続で競馬予想当たっていたから今回も信じて全財産賭けたのに、すってんてんネ!」
ロレンツォが占い師の前に出てきて、占い師を揺さぶった。
「純情な私の心踏みにじったの、これ許されないネ!」
「ロレンツォさん? それは自業自得って事じゃないかしら?」
加夜がロレンツォの行動を止め、
「それに、この偽占い師の占いを聞いてなかったら、もっと前にすっからかんになってたんじゃねぇの?」
アッシュが言葉を続けた。
「ギャンブルなんていうのは自己責任だ。それよりもこの占い師、いろんな所でテロ活動を行っていたって話だろ? 国軍に引き渡すべきだ」
エースがロレンツォの話を一蹴して、占い師の今後を話し始めた。
「俺は自爆テロの現場を見ましたが、自爆した人がここの占い師について、うわごとのように話していました。目も虚ろだったですし、催眠術でテロを起こさせたんでしょう」
「怯えた信者が急に襲ってきたわ。催眠術を掛けていたのは間違いないわ」
淳二が続き、彩羽が裏付ける証言をした。
「ちょっと待て、ここはイルミンスールだ。テロを行っていてもイルミンスールの出来事は、イルミンスールで対処すべきだ」
サイアスが国軍引渡しの意見に待ったをかけた。
「それに今回は、アッシュが起こした事がきっかけで占い師を捕まえる事が出来たんだ、アッシュにまかせるべきだ……と私は考えるが?」
みんなの視線は、アッシュに向いた。
「俺様は何も考えてなかったが、元々は学校で起きた事が原因だし、校長に引き渡して更生させるべきだと思う」
「ぼ、僕も更正させるべきだと思います。嘘だったかもしれないけど、救われた人は少なからずいると思うので、チャンスを上げてください」
アッシュの意見にフィッツも続き、
「なるほど、学校が発端なら学校に対処を任せましょう。それでも占い師さん、自分の手を汚さずに人に実行させるなんて許せません! しっかり反省して下さいね?」
やや納得のいかない者もいたが、占い師が今後、更生してくれる事を信じて皆、アッシュの意見で同意し、加夜が話し合いを終了させた。
潜入していたリリとララ、アッシュとフィッツ、最初から賛同していたサイアス、クエスティーナで占い師を学校まで運ぶことにした。
「逃げた協力者のアジトかもしれない場所も特定できたのだよ」
「ホントか! よーし、今度こそ俺様がぶっ飛ばしてやる!」
リリの話を聞いてアッシュがはしゃいでいると、
「アッシュ、魔法の実力はあるが、もう少し周りを見るべきだ」
サイアスに穏やかに恫喝された。
占い師は校長、エリザベート・ワルプルギスの元に運ばれ、アッシュとフィッツの説得によって、学校の奉仕活動を行うように言いつけられた。
リリとララからもたらされた情報で今後、残りの協力者を捕まえるための作戦が開始される。
日談として、アーデルハイトをババアと言った占い師とアッシュは、アーデルハイトから一時間みっちりとお小言を貰ったらしい。
「どんだけ、地獄耳なんだよ!」
……更に一時間続いた。
改めて初めまして、樹雨 誠と申します。
今回、この蒼空のフロンティアを通し、実際に初めてライターと業務を行わせて頂きました。
皆様から送られたアクションを自分なりに解釈をして、拙い文章能力でリアクションを描かせて頂きました。
調子に乗ってとてつもない文章量になってしまいました。今後、文章量も考慮して頑張ります。
毎日、自分のシナリオガイドのページを見て、一人増えた! ……と喜びながら、皆様方の参加とアクションを楽しみにさせていただきました。
皆様のアクションを見て、おお! こんな事が……考えつかなかった! ……と楽しみながらリアクション作成に励まさせていただきました。
今回の結果は、占い師を捕まえたいと考えた皆様のおかげで占い師を捕まえることができました。
しかし、大量の協力者に対し、協力者制圧のメンバーが少なかったため、大半は捕まえる事ができましたが、幾らか協力者を逃がす形となってしまいました。
今後、占い師を捕まえる為のシナリオをと考えています。
その時はまた、お越しいただければと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
楽しんでもらえたのなら幸いです。
また出会える事を楽しみにしていた。