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目次
第1章 鳴り響く鐘の音
第2章 頬の如き焼き餅
第3章 確かめる堅き絆
第4章 蕎麦と甘酒の宴
第5章 冬空に舞う羽根
第6章 辰年に踊る独楽
終章
12月31日、22時30分。
葦原明倫館正門に、多くの生徒や教職員が集まった。
「皆、よく集まってくれたのう。
合宿を始めるでありんす!」
「えぇ、楽しい時間を過ごしましょうね」
周囲を見まわし、ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)が口を開く。
葦原房姫(あしはらの・ふさひめ)も、いつもどおりにっこり笑んだ。
「さて、と。
今年もあと3時間と5分になったでありんす!
準備はよいか、皆の者っ!?」
ハイナの呼びかけに、一同の大きな声が上がる。
参加者も観衆も心待ちにしていた出発の刻が、ついにやってきたのだ。
「それでは、スタートじゃ!」
静寂を壊したのは、紙風船をたたき割る音。
ハイナ達に見送られて、一斉に駆け出した。
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