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【第三話】始動! 迅竜

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【第三話】始動! 迅竜

リアクション

「迅竜、発進」
 艦長の命令を復唱し、ダリルは迅竜を発進させる。
 ダリルがコンソールを通して入力する命令を受け、迅竜のエンジンが大きく唸り、身体のうちに溜め込んでいたエネルギーを吐き出す。
 まるで地響きのように重厚な衝撃に艦体を揺らしながら、迅竜は動き出す。
「迅竜、発進」
 ルースも同じく艦長の命令を復唱してコンソールを叩く。
 コンソールを介して彼の行うリモート操作により、レティーシア家の施設ドックの天井が左右に開く。
 左右に開いた天井の合間からは抜けるような蒼空が見え、眩い輝きをたたえた陽光が降り注ぐ。
 やがて天井が完全に開いたことにより、薄暗かったドック内部は隅々まで明るく照らされる。
 蒼空のもとで陽光を浴びながら、迅竜は超弩級の名に相応しい巨大な推進機構からエネルギーを吹き出す。
 そして、頭上に広がる蒼空に向けて、九校連の切り札たる超弩級高速飛空艦――迅竜は旅立った。