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ニルミナスの休日2

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ニルミナスの休日2

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エピローグ

「……あんたら、こんな面白そうなことをあたしに黙ってたの?」
 プレライブ当日。その舞台を前に瑛菜は少し呆然として言う。
「ドッキリ成功ね」
 その瑛菜の様子にローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)はウインクをして微笑を浮かべる。
「アテナ、あんたがこのプレライブ企画したの?」
「えと……うん」
「アテナを責めないであげて。首謀者であり仕掛け人は私達全員なんだから」
「うゅ……えーな、おこっちゃいや、なの」
「責める? そんなことするわけ無いじゃん。……最高だよあんたら」
 こんなに驚いて、そして嬉しいのは久しぶりだと瑛菜は思う。これより大きな舞台ならいくらでも経験したことある。規模だけで言うならこの村で街道完成祝でやったライブのほうが上だろう。それでもその高揚に今日のワクワク感は負けていない。
「それでこそ瑛菜だ。驚く顔も良かったが、そうして不敵に笑う姿がらしい」
 バンと扉を開けて入ってくるのはグロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダー(ぐろりあーならいざ・ぶーりんてゅーだー)だ。
「ライザ……あんたも来てたのか」
 旧知の姿に瑛菜はまた驚く。
「週末になったら、エリーと共に出掛けて行く事は知っておったが、中々どうして、善き場所ではないか。この場でライブが出来るのはわらわも心躍る」
「そういうあんたもほんとにらしいよ」
 おかしくなって瑛菜は笑う。
「よし。こんだけいれば最高のライブにできそうだ」
 メンバーを見渡して瑛菜は嬉しそうに言う。
「瑛菜様。あまり悲しいことを申されますな。微力ながらわたくしもこのライブに参加させていただきたい所存」
 静かに入ってきた上杉 菊(うえすぎ・きく)はそう柔らかな笑みで言う。
「……あんたまで」
 感無量な様子で瑛菜はまた増えたメンバーを見つめる。
「此の地を音楽の根付く村とする――御方様の考えはとても善い考えだと思います。その一歩としてこのライブの大成功させましょう」
「菊媛の言うとおりであろう。このライブは規模としては小さきものだが、その意義は大きい」
「わたくしとライザ様は助っ人でありまする。主役は瑛菜様や御方様」
 華を飾ってくださいと菊は言う。
「よし、それじゃ、早速リハーサルを――」


 ザーザー


「……雨」
 呆然とした様子でその闇天を見つめるアテナ。
「うゅ……このあめじゃ、らいぶ、できない、の?」
「延期すればできるけど……」
 そうすれば今日までが休みの人にこのライブを存分に聞かせることは出来ない。
(瑛菜おねーちゃんも少し落ち込んでる)
 せっかくのびっくりさせたのにとアテナは思う。それなのに仕切りなおしたらそれは意味が無い。




『くすくす……鬱陶しい雨』


「……止んだ?」
 また呆然と言うアテナ。晴れそうになかった闇天が見る見る間になくなっていく。
「うむ。わらわたちの願いが届いたのであろう。最高のライブをしようではないか」
「これぞ天の采配。期待に答えましょうぞ」
「うゅ……あてな、いこ?」
「え……うん」
 ステージに上る瑛菜達。
「瑛菜、雨でテンション下がってないわよね?」
「当然。誰に言ってんの?」
「愚問だったわね」
 笑いあう瑛菜とローザマリア。
「やはり二人は仲がいいであるな。……わらわたちも最高の演奏をしようぞ」
「はい。パラ実軽音部メンバー同士、息のピッタリ合った演奏を行いましょう」
 ライザと菊の頼もしい言葉。
「うゅ……あてな、がんばろ?」
「…………うん」
 そううなずきアテナは頷く。

瑛菜とローザマリアがギターを。ライザがベースギターを。菊がキーボード。エリシュカはドラム。そしてアテナがサックスを構える。

 そして始まる演奏。その中でアテナは思う。

(違うよね? ミナホちゃんは粛正の魔女なんかじゃ……)


担当マスターより

▼担当マスター

河上 誤停

▼マスターコメント

「ニルミナスの休日2」お楽しみいただけたでしょうか。
これからのニルミナスはミュージック・フェスティバルに向けて動き出していきます。私としてもそれにむけてライブをもっと盛り上げられるように頑張っていきます。
その途中、またいろいろな問題は起こるでしょうが、皆さんと一歩ずつ解決していければと思います。
次回は早速村興しシナリオでミュージック・フェスティバルに向けての準備の話をします。よろしけばまたご参加していただければと願いまして、マスターコメントとさせていただきます、

すごくどうでもいいことですが、ちゃっかりミナホは歌の師匠を見つけていたりします。